「夫婦で歩くスイスアルプス」

リットナー・ホルン ウィンター・ハイキング

2018年1月2日。晴天が戻ってきたので再び山上のハイキングに出掛けます。バスに乗ってボルツァーノ駅の東にある「リットナー・ザイルバーン(伊語名フニヴィーア・デル・レノン)」の乗場へやってきました。


「リットナー・ザイルバーン」は30人乗りの大型ゴンドラが4分毎に出ていて便利です。ゴンドラが動き出すと、眼下にボルツァーノ市街が一望できました(写真左がボルツァーノ駅)。後方に連なる山は、右がガントコーフェル(伊語名モンテ・マカイオン、1,866m)、中央がペネガル(1,737m)、左がモンテ・ロエン(2,116m)。ペネガルの麓が前日に歩いたエッパン(アッピアーノ)村です。

ゴンドラはオーバーボーツェン(伊語名ソプラボルツァーノ)村にある山上駅に到着します。

乗り継ぐ電車の発車時刻まで少し時間があったので、オーバーボーツェン村内を少々散策しました。写真の教区教会も覗いてみましたが、内部は意外にもモダンな造りでした。

可愛い狭軌鉄道「リットナー・バーン(伊語名トレニーノ・デル・レノン)」に乗り込みます。かつてはボルツァーノ市内から通じていた登山電車の山上部分だけが現存しているものです。

「リットナー・バーン」の終点駅、クローベンシュタイン(伊語名コッラルボ)で下車します。

クローベンシュタイン駅から少し歩いた駐車場にペンメルン(伊語名トレ・ヴィーエ)行きのバスが待っていました。ボルツァーノ市内からこのバスまで全部「モビルカード」が有効なので、すべて切符を買わずに乗れてスムーズです。

ペンメルンでゴンドラリフトの片道切符を買い、シュヴァルツゼーシュピッツェ(伊語名チーマ・デル・ラーゴ・ネーロ)の山頂(2,069m)に上ってきました。

シュヴァルツゼーシュピッツェ山頂のゴンドラリフト駅に隣接して建つレストラン。

シュヴァルツゼーシュピッツェ山頂から南西方向の眺望。写真左端がモンテ・ロエンで、その麓にエッパン村と手前にボルツァーノ市街。モンテ・ロエンの右奥にチーマ・ブレンタ(3,151m)、その右にピエトラ・グランデ(2,936m)と手前にペネガル、更にカレ・アルト(3,465m)を経てチーマ・プレザネッラ(3,558m)と手前にガントコーフェル、写真中央がチーマ・メッザーナ(2,845m)、更に右にモンテ・ヴィオーツ(3,645m)、パロン・デ・ラ・マーレ(3,703m)、ウルトナー・ホッホヴァルト(伊語名ヴェデッタ・アルタ、2,627m)、ラウゲンシュピッツェ(伊語名モンテ・ルーコ、2,434m)。その右のオルトラー山群は残念ながら雲に隠れていますが、パイルシュタイン(伊語名イル・サッソ、2,542m)、ナトゥルンザー・ホッホヴァルト(伊語名グアルディア・アルタ、2,608m)、ナトゥルンザー・ホッホヨッホ(伊語名ジョーゴ・アルト、2,474m)と続き、写真右端がフェアモイシュピッツェ(2,929m)です。手前に白い平原を斑模様に乗せてザルテン高原が横たわり、その左手前にシェーンアルムの雪原が広がっています。

シュヴァルツゼーシュピッツェ山頂から南東方向に眺めるドロミーティの山々。写真左端がセッラ山群で、その右にサッソルンゴ(独語名ラングコーフェル、3,181m)、サッソ・ピアット(独語名プラットコーフェル、2,969m)、マルモラーダ(3,343m)を経て、写真中央にシリアール(独語名シュレルン)山塊とその背後にローゼンガルテン(伊語名カティナッチョ)山塊、写真右はラテマール連峰(2,842m)、写真右端がチーマ・ダスタ(2,847m)です。

サッソルンゴ、サッソ・ピアット、マルモラーダ方面のズームアップ。サッソルンゴの左奥にピッツ・ボエ(3,152m)、サッソルンゴとサッソ・ピアットの間はフュンフフィンガーシュピッツェ(伊語名チンクエ・ディータ、2,918m)とその右にグローマンシュピッツェ(3,126m)、マルモラーダの右(写真右端)はチーマ・オンブレッタ(3,011m)です。山々の手前はシウージ高原で、写真左端がプフラッチ(伊語名ブラッチャ、2,176m)。その下方の谷底にカステルロット村が見えています。

シュヴァルツゼーシュピッツェ山頂から綺麗に圧雪された遊歩道を北へ進みます。貯水池を周回するところがありました。写真中央のなだらかな山が目的地のリットナー・ホルンです。

尾根の東側を北上していきます。

右手(東側)の眺望。写真左端がプローゼ山群(グローサー・ガブラー、2,576m)で、その右にマウラーコップフ(伊語名モンテ・ムーロ、2,567m)やパイトラーコーフェル(伊語名サッス・デ・プティア、2,875m)等を経て写真中央がガイスラー(伊語名オドレ)山群、その右にトファーナ山群を経てセッラ山群、サッソルンゴ、サッソ・ピアット、マルモラーダと並んでいます。写真中央に見えるハイカーが歩いている道はシュヴァルツゼーシュピッツェ山頂から東へ周回する遊歩道で、この先で我が家が歩いている道と合流します。

パイトラーコーフェルのズームアップ。左手前の峰はトゥレン(2,652m)です。

ガイスラー山群のズームアップ。左がフルケッタ(左、3,025m)とサス・リガイス(右、3,025m)で、右の尖峰は左からグラン・オドラ(2,832m)、サッス・メズディ(2,762m)、グローセ・フェルメーダ(2,873m)。写真右端はプエツシュピッツェン連峰(2,918m)、中央手前はセチェーダ(2,519m)です。

ウンターホルン小屋(写真中央奥)の建つ鞍部を越え、リットナー・ホルンの南斜面に入ってきました。写真左の山がスタート地点のシュヴァルツゼーシュピッツェです。

リットナー・ホルン山頂へ続く道。東側の尾根を直登しますが、緩やかに見えても雪道の登りは結構キツいです。

リットナー・ホルン(伊語名コルノ・デル・レノン)山頂(2,260m)に到着。立派な山小屋が建っていますが、ここは営業していません。

リットナー・ホルン山頂から南東方向の眺望。写真左がサッソルンゴ、サッソ・ピアット、マルモラーダと手前にシウージ高原、中央がローゼンガルテン山塊と手前にシリアール山塊、写真右がラテマール連峰とその右にツァンゲン(伊語名パーラ・ディ・サンタ、2,488m)を経てラゴライ山群(チーマ・デッレ・ステッルーネ、2,605m)です。

ローゼンガルテン山塊とシリアール山塊のズームアップ。左端のクローダ・デル・ラーゴ(2,806m)から右へモリニョン・ディ・フオーリ(2,779m)、アンテルモイアコーゲル(伊語名クローダ・デイ・チルメイ、2,902m)、ケッセルコーゲル(伊語名カティナッチョ・ダンテルモイア、3,004m)、チーマ・スカリエレット(2,887m)、チャミンシュピッツェン(写真中央、2,754m)、ヴァイオレットテュルメ(2,813m)、ローゼンガルテンシュピッツェ(伊語名チーマ・カティナッチョ、2,981m)、バウマンカム(伊語名クレスタ・ディ・ダヴォイ、2,745m)、チャーガーシュピッツェ(伊語名コロネッレ、2,781m)、チャイナー・シュピッツェ(伊語名スフォルチェッラ、2,810m)、ロートヴァント(伊語名ローダ・ディ・ヴァエル、2,806m)と並んでいます。チャミンシュピッツェンの手前がペッツ(2,563m)、チーマ・スカリエレットの右手前がブルクシュタル(伊語名モンテ・カステッロ、2,515m)、その左下がザントナー・シュピッツェ(2,413m)です。写真左手前の平地にシウージ(独語名ザイス)村が見えています。

リットナー・ホルン山頂の電波塔の脇を通って北西方向へ進みます。

振り返ってリットナー・ホルン山頂を撮った写真。

前方に見えるなだらかな山はフィランデラー・ベルク(伊語名モンテ・ヴィッランドロ、2,509m)です。右の青い案内標識には本日のハイキング・コースを示す「プレミアム・パノラマ・ツアー」の文字が書かれています。

道は次第に左へ周回し、西から南へと方向を変えていきます。遠くに並ぶ峰々は写真左端がチーマ・ブレンタ、中央がウルトナー・ホッホヴァルト、右がナトゥルンザー・ホッホヴァルト、写真右端がガムスエック(別名トルムザー・シュピッツェ、2,912m)とクファルヴァント(伊語名クローダ・デル・トヴァーレ、3,175m)です。

チーマ・ブレンタ(写真左奥)の右にピエトラ・グランデを経てコルノ・ディ・デンノ(写真中央、2,873m)、その右隣がチーマ・サッサーラ(2,894m)、更にカレ・アルトを経て写真右端がチーマ・プレザネッラ。手前は写真左端がモンテ・ロエン、中央がペネガル、右がガントコーフェル。モンテ・ロエンの麓がカルテルン(伊語名カルダーロ)村で、ペネガルの麓がエッパン村です。

下り道から振り返って撮ったリットナー・ホルン。写真左奥に見える道を下ってきました。

道は更に南東方向へ向きを変え、往路で通過したウンターホルン小屋(写真中央奥)が見えてきました。その左手前に建っているのがフェルトゥナー小屋です。マルモラーダの右(写真中央)に見えている山は左がチーマ・オンブレッタ、中央がサッソ・ヴェルナーレ(3,058m)、右がサッソ・ディ・ヴァルフレッダ(3,009m)。

ガイスラー山群やトファーナ山群も光線の具合が良くなってきました。左からフルケッタ、サス・リガイス、グローセ・フェルメーダ、プエツシュピッツェン、コル・ダラ・ピエレス(写真中央、2,747m)、トファーナ・ディ・デントロ(3,238m)、トファーナ・ディ・メッゾ(3,244m)、トファーナ・ディ・ローツェス(3,225m)、チール連峰(2,592m)です。

フェルトゥナー小屋(海抜2,046m)。ここはテラス席が既に満席でした。

ウンターホルン小屋(海抜2,044m)。こちらはテラス席が広く、未だ余裕がありました。こちらで昼食をいただくことにします。

山小屋なのに、白ビールを頼んだらヴァイエンシュテファンの樽生で感激。ヴィーナー・シュニッツェルは夫婦で1人前をシェアしましたが、特大サイズで満腹になりました。気温が低いのでビールはキンキンのままで嬉しいですが、アツアツの料理はすぐ冷たくなってしまいます。

シュヴァルツゼーシュピッツェの西山腹をトラバースする道に入り、シェーンアルムの雪原に出てきました。写真の分岐を左折してゴンドラリフトの中間駅へ。そこでソリを借りて山麓駅まで滑って下れたらと考えたんですが、午前中に山麓駅で予約しておかないとダメと言われてしまいました。

ゴンドラリフトの中間駅からシェーンアルムの雪原に設けられたクロスカントリー・スキーのコースに沿って西へ進み、先程の分岐で右手へ続いていた道に合流しました。写真右上がシュヴァルツゼーシュピッツェの山頂駅で、写真左奥がリットナー・ホルンの山頂です。

樹林帯の中を下り、ロスヴァーゲンに出てきました。再びシリアール山塊やローゼンガルテン山塊(写真左)、ラテマール連峰(中央)、ツァンゲン、シュヴァルツホルン(伊語名コルノ・ネーロ、2,439m)とヴァイスホルン(伊語名コルノ・ビアンコ、2,317m)(写真右)、モンテ・クローチェ(写真右端、2,490m)等を見渡すことができました。

ペンメルンの山麓駅に到着。思ったより良い道で気分良く歩けました。

バスに乗ってクローベンシュタインまで戻ってきました。帰路は電車を使わず、ここからボルツァーノ行きのバスに乗り換えましたが、夕陽に照らされたシリアール山塊やローゼンガルテン山塊の姿を車窓から楽しめました。


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