「夫婦で歩くスイスアルプス」

ディアヴォレッツァ 冬山ハイキング

2007年1月5日。シルス滞在の最終日は朝から快晴となりました。バスでベルニナ谷に入り、ロープウェイで標高2,973mのディヴォレッツァ展望台へ。ここは夏に来たことがありますが、その時は山々に雲が掛かって今ひとつの景観でしたので、リベンジという気持ちです。

ディアヴォレッツァからの展望。左から順に、最高峰のピッツ・ベルニナ(4,049m)、ピッツ・プリエヴルス(3,610m)、ピッツ・モルテラッチ(3,751m)、ピッツ・チェルヴァ(3,546m)。手前から流れ下っているのがペルス氷河で、左手から流れてくるモルテラッチ氷河に合流しています。

ピッツ・ベルニナの左には、クラシュ・タギュッツァ(3,854m)の尖峰を挟んで、ベッラヴィスタ連峰(3,922m)。

ベッラヴィスタの左にピッツ・パリュー(3,900m)。逆光ですが…。手前がペルス氷河の上流部分になります。

更に左手にはピッツ・カンブレナ(3,606m)と、その左手前にピッツ・トロヴァット(3,146m)。その背後(写真左端)に重なっているのがピッツ・ダルラス(3,375m)。

ディアヴォレッツァ展望台の雪のベンチに腰掛けて休んでいる子供たち。右端に写っているのは「展望五右衛門風呂」。

さて、ディアヴォレッツァ展望台から南へ下っていくスキーコースに沿って歩き始めます。目指すは正面に見える小高い山、サス・クウェデールの山頂です。

間もなく東へ方向を変えて下っていくスキーコースと分かれ、標識に従ってピッツ・トロヴァットを正面に仰ぎながら雪原を登ります。

尾根に出て南に進んでいくと、スキーリフト「グレッチャー」の降り場を見下ろす小山の上に至ります。階段で一旦スキーゲレンデに下りた後、正面の斜面を直登するのですが、やや傾斜が急なのでビビリ屋のカミさんはここでリタイヤ。一人でサス・クウェデールの山頂を目指します。

サス・クウェデール山頂(標高3,066m)に到着。石積みのケルンが立つだけのだだっ広い山頂ですが、南東側のポスキアーヴォ谷方面の展望も一気に開けて素晴らしい眺めです。但し、遮るものの無い山頂は物凄い強風で、吹き飛ばされそうでした。

サス・クウェデールから見下ろすディアヴォレッツァ展望台。尾根伝いに歩いてきたコースが一望です。写真左端がピッツ・チェルヴァで、この左にベルニナ連峰の眺めが広がります。写真右の山はムント・ペルス(3,207m)で、夏にはディアヴォレッツァからこの山頂まで往復するトレッキングも人気のコースです。

ムント・ペルスの右手に連なるアルブラ峠方面の山々(北方向の眺め)。写真左がピッツ・ユェルチ(3,267m)、中央の白い三角がピッツ・ブライズン(3,200m)、その右の最も高い山がピッツ・ケッシュ(3,418m)。写真右端手前がピッツ・ムラーユ(3,157m)で、この右にピッツ・ラングワルトが続きます。

北東方向の眺め。正面手前の山はピッツ・アルフ(2,975m)で、その左から右奥に延びる谷はイタリア側に通じるファイン谷です。左奥に遠望できる黒っぽいギザギザ頭の山はオーストリア国境のフルフトホルン(3,399m)で、ピッツ・アルフの右奥にはムットラー(3,294m)も見えています。いずれもウンター・エンガディン地方の山々です。

東北東方向の眺め。右手前は肩にロープウェイ駅が見えるピッツ・ラガルプ(2,959m)、その左はミノール谷です。正面奥の高峰は南チロル地方(イタリア・オーストリア国境)の山ヴァイスクーゲル(3,739m)。

東方向の眺め。右の尖峰がコルン・ダ・カンプ(3,232m)、その左はイタリアとの国境の山ピッツ・パラディージン(3,302m)。その左、正面奥の高峰はイタリアのオルトラー(3,905m)です。

サス・クウェデール山頂の少し下で不思議な氷の造形を見掛けました。高さ数pの「氷の土筆」が雪原から何本も「生えて」いるんです。上から水滴の落ちてきそうなものは何も無い場所なので、空気中の水蒸気が凍って下から成長したんでしょうが、キラキラ光って綺麗でした。

ディアヴォレッツァに戻り、セルフ・サービスのレストランで昼食を摂ってからロープウェイで下山しました。ロープウェイから見下ろすビアンコ湖です。背後はイタリアとの国境の山々で、右端がピッツ・セーナ(3,075m)。

バスでシルスに戻った後は、村の周辺でクロスカントリー・スキーに初挑戦しました。我が家が楽しんだのはレール状に整備されたコースを滑る「クラシカル」タイプ。写真のように片側2車線(笑)のコースが延々と続いています。その左側に見えるのはスケーティング走法で楽しむ人々のためのコース。シルス湖畔からシルヴァプラーナ湖畔までの広い平坦な雪原を周回して日暮れまで楽しみました。


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