「夫婦で歩くスイスアルプス」

「ゼーフェルダー・ケーニヒストゥール」ハイキング

2015年9月21日。空は曇っていますが、上空は晴れるとの天気予報を信じて出掛けます。ゼーフェルト村の東外れにあるロスヒュッテ行きケーブルカー乗場へ。切符売場で周遊切符「トップカルテ」を買いましたが、窓口の小父さんから日本語で話し掛けられてビックリ。地元在住の方なんですが、以前に3年間横浜に住んで東京の日本企業に勤めていたことがあると仰ってました。

ロスヒュッテも未だ霧の中でしたが、ゼーフェルダー・ヨッホ行きの12人乗り小型ロープウェイに乗り換えると、途中で雲の上に出ました。写真右端がゼーフェルダー・ヨッホ山上駅(海抜2,060m)で、後方に並んでいる峰々はドイツとの国境を成すヴェッターシュタイン山脈です。写真中央で最も高く見えているのがロイタッシャー・ドライトーアシュピッツェ(2,682m)で、その右隣がパルテンキルヒナー・ドライトーアシュピッツェ(2,633m)、更に右にエーフェレコップフ(2,478m)。ロイタッシャー・ドライトーアシュピッツェの左肩はシュッセルカールシュピッツェ(2,555m)、その左手前で黒っぽく見えているのがゲーレンシュピッツェ(2,367m)、その左隣にシャルニッツシュピッツェ(2,463m)・ホッホブラッセン(2,706m)・オーバーラインタールシュローフェン(2,523m)の3つの頭が並び、更に左にヒンターラインタールシュローフェン(2,669m)、白く見える最高峰のツークシュピッツェ(2,962m)の頭、ホッホヴァンナー(2,744m)、氷河を纏ったシュネーフェルナーコップフ(2,874m)と続き、左端がヴェッターシュピッツェン連峰(2,750m)です。

ゼーフェルダー・ヨッホ山上駅の屋上からも眺望を楽しめましたが、少し南に円形の展望台がありました。写真左後方はヴェッターシュタイン山脈のヴェッターシュタインヴァント連峰(2,484m)で、その右にオーベレ・ヴェッターシュタインシュピッツェ(2,298m)を経て、中央でピョコンと尖っているのがグローセ・アールンシュピッツェ(2,196m)。その右奥はドイツ領のエスター山群で、左から順にクロッテンコップフ(2,086m)、ホーエ・キステン(1,922m)、ジメッツベルク(1,840m)、ハイムガルテン(1,790m)、ヘルツォークシュタント(1,731m)の山々。写真右端はヴェストリッヒェ・カールヴェンデルシュピッツェ(2,385m)です。

南西側に眺めるゼルライン谷方面の山々。右の最も高く見える頂がホッホエーダー(2,796m、背後にリーツァー・グリースコーゲル(2,884m))で、写真右端がピルヒコーゲル(2,828m)。写真中央はツヴェルファーコーゲル(2,988m)とその左にズルツコーゲル(3,016m)、左の形の良い峰がゼーヨッホ(別名フラウアリンガー・ロスコーゲル、2,808m)、その左奥にツヴィーゼルバッハー・ロスコーゲル(3,081m)を挟んで写真左端がパイダー・シュピッツェ(2,808m)です。

東側の斜面に10頭ほどのゲムゼ(シャモワ)の群れがいました。この後ライター・シュピッツェに登頂するまでの道すがら何度もゲムゼを見掛けました。

ゼーフェルダー・ヨッホから尾根伝いに南へ遊歩道が続いています。先ず目指すのは日陰になっている右奥のピーク、ゼーフェルダー・シュピッツェ(2,221m)です。

歩き始めて30分足らずでゼーフェルダー・シュピッツェの山頂に到着しました。

ゼーフェルダー・シュピッツェ山頂から北西側に眺めるヴェッターシュタイン山脈。下界の雲が少し薄くなり、雲の右に見えてきた建物はケーブルカーからロープウェイに乗り換えたロスヒュッテです。雲の手前に映っているのはゼーフェルダー・シュピッツェの影で、ブロッケン現象の虹が見えています。

ゼーフェルダー・シュピッツェ山頂から南に眺めるライター・シュピッツェ(2,374m)。これからこの荒々しい山容の頂を目指します。写真右端手前の支峰はヘルメレコップフ(2,224m)です。

ゼーフェルダー・シュピッツェの南尾根を少し下り、稜線の西側に付けられた道をライター・カールの奥へ向かって進みます。ライター・シュピッツェの三角形の稜線の右下の肩、ライター・シャルテまでザレた山腹のトラバース道が続いているのがよく見えます。

歩いてきた道を振り返って。左の丸い頂がゼーフェルダー・シュピッツェです。

ライター・カールの最奥部をトラバースしているところ。遠くから見た印象よりも傾斜は緩やかで、思ったより歩きやすい道でした。写真中央の鞍部がライター・シャルテです。

ライター・シャルテ(海抜2,197m)でひと休み。写真右がゼーフェルダー・シュピッツェです。

ライター・シャルテから先は登りがキツくなりました。梯子を登った後もワイヤーロープを頼って岩をよじ登る箇所が続きます。写真後方はライター・カール越しのゼーフェルダー・シュピッツェ。

切り立った岩の間からライター・カール方面を見下ろせる場所がありました。

ライター・シュピッツェ山頂に到着!

ライター・シュピッツェ山頂から西に見下ろすゼーフェルト村。すっかり雲が晴れました。ゼーフェルト村の後方に見える山は、ホーエ・ムンデ(2,662m)をはじめとするミーミンガー山群。写真右上のヴェッターシュタイン山脈の麓がロイタッシュ村です。右手前は支峰のヘルメレコップフ。

ライター・シュピッツェ山頂から北側に眺めるゼーフェルダー・シュピッツェ(写真中央)。その後方の谷間にドイツのミッテンヴァルト村が見えます。その右はドイツとの国境を成すカールヴェンデル山群の峰々で、左から順にヴェストリッヒェ・カールヴェンデルシュピッツェ、ティーフカールシュピッツェ(2,431m)、ヴェルナー(2,474m)、ホッホカールシュピッツェ(2,482m)、ラッフェルシュピッツェ(2,324m)。更にその右手前にプライゼンシュピッツェ(2,569m)、ラルヒェットカールシュピッツェ(2,541m)、グローセ・リードルカールシュピッツェ(2,582m)、ブライトグリースカールシュピッツェ(2,590m)と続いています。

ブライトグリースカールシュピッツェ方面のズームアップ。左から順にプライゼンシュピッツェ、ラルヒェットカールシュピッツェ、グローセ・リードルカールシュピッツェ、ブライトグリースカールシュピッツェ、雪化粧したグローセ・ゼーカールシュピッツェ(2,677m)とエートカールシュピッツェン(2,745m)、カールヴェンデル山群最高峰のビルクカールシュピッツェ(2,749m)、少し間を置いてカルトヴァッサーカールシュピッツェ(2,733m)、右端がモーザーシュピッツェ(2,533m)です。

ライター・シュピッツェ山頂から東側の眺望。写真中央右寄りの尖峰はエアルシュピッツェ(2,405m)で、その左の尾根にフライシュバンクテュルメ(2,216m)、フライシュバンクシュピッツェ(2,206m)、ザムスタークカールシュピッツェ(2,196m)、カールシュピッツェ(2,174m)と続いています。エアルシュピッツェの右手前はフライウングシュピッツェン(2,332m)、その背後はノルトケッテ山脈で、右の丸い頂がグローサー・ゾールシュタイン(2,541m)、中央がクライナー・ゾールシュタイン(2,637m)、その左にホーエ・ヴァルテ(2,596m)の頭を挟んでヒンテレ・ブラントヨッホシュピッツェ(2,599m)。エアルシュピッツェの右奥はケマッハー(2,480m)、左奥には右から順にクンプフカールシュピッツェ(2,393m)、ルーマー・シュピッツェ(2,454m)、シュテンペルヨッホシュピッツェ(2,543m)、ハラー・ロスコップフ(2,670m)、雪を纏ったグローサー・ラファッチャー(2,696m)、カスカールシュピッツェ(2,580m)、ヴェストリッヒェ・プラックスマーラーカールシュピッツェ(2,642m)、ミットレレ・イェーガーカールシュピッツェ(2,608m)、ゾンネンシュピッツェン(2,668m)、手前のホーアー・グライルシュ(2,492m)と並び、その左はビルクカールシュピッツェ方面です。

ライター・シュピッツェ山頂から南側の眺望。左に遠望できている高峰はトゥクサー・アルペンのオルペラー(3,476m)で、その手前の雲の合間に頭を出している山はヘッヒェンベルク(キルヒベルクケップフル、1,943m)。右はイン川の谷を隔てて並ぶシュトゥーバイアー・アルペンの山々で、右寄りで最も高く見えているのがハービヒト(3,277m)、左端手前がザイレ(別名ノックシュピッツェ、2,404m)、その左背後がゼルレス(2,717m)です。右手前の尾根上にこれから目指すネルトリンガー小屋が見えます。

ゼルライン谷方面。右で高く見えているのがリーツァー・グリースコーゲル、その左奥にアッハーコーゲル(3,007m)、更にツヴェルファーコーゲル、ズルツコーゲル、ゼーヨッホ(別名フラウアリンガー・ロスコーゲル)、ツヴィーゼルバッハー・ロスコーゲルを経て写真中央がパイダー・シュピッツェ。更に左へシュトラールコーゲル(3,288m)、ブライター・グリースコーゲル(3,287m)、グライルシャー・フェルナーコーゲル(3,189m)、手前のロスコーゲル(2,646m)、ヒンテレ・グルーベンヴァント(3,175m)、レンゲンターラー・ヴァイサー・コーゲル(3,217m)、リューゼナー・フェルナーコーゲル(3,289m)、シュランコーゲル(3,497m)、少し間を置いてルーダーホーフシュピッツェ(3,474m)と続いています。写真右手前はゼーフェルト村の南外れにあたるアウラントの集落。その後方、イン川の谷底に見える集落は、左がハッティング村、右がポリング村です。

南西側に見下ろすイン川の上流方面。写真手前の低山はクシュヴァントコップフ(1,495m)で、その右はブルンシュコップフ(1,510m)です。その背後、イン川の右に見える家並みはテルフスの町。イン川の上流に遠望できている山腹氷河を纏った山はホーアー・リフラー(3,168m)、その右がパルザイアーシュピッツェ(3,036m)、更にその右手前がチルガント(2,370m)。写真中央の山はムッテコップフ(2,774m)、その右はハイターヴァント(2,639m)とナムロザー・ヴェッターシュピッツェ(2,553m)を経てヴァンニック(2,493m)です。

ライター・シュピッツェ山頂から南尾根を下ります。こちらもワイヤーロープが設置された岩場の道で、カミさんは手こずってました。

何とか無事にネルトリンガー小屋(海抜2,238m)に着きました。背後の山がライター・シュピッツェです。山頂に数名のハイカーが見えます。

テラス席に座り、ビールとティローラー・グレステルを頼んで昼食にしました。キバシガラスが何羽も隣にやってきて、おこぼれをねだっています。

ネルトリンガー小屋から見下ろすゼーフェルト村と、その背後に聳えるミーミンガー山群。右手前の山がホーエ・ムンデで、その左奥にホッホプラッティッヒ(2,768m)、グリースシュピッツェン(東峰2,747m・西峰2,741m)、グリューンシュタイン(2,661m)と並び、更に左にヴァンニックとナムロザー・ヴェッターシュピッツェを経て写真左端がハイターヴァントです。手前の低山はブルンシュコップフで、その奥の森の中に見える建物は「インターアルペン・ホテル」。

ネルトリンガー小屋から眺めるツークシュピッツェ(写真右奥のピーク)方面のズームアップ。ツークシュピッツェの右手前の頂がホッホヴァンナー、氷河の左側のピークがシュネーフェルナーコップフ、写真左端がヴェッターシュピッツェン連峰です。ヴェッターシュピッツェン連峰の下方がホッホヴァンニックコップフ(2,234m)、シュネーフェルナーコップフの右下手前はプレディクトシュタイン(別名プレディクトシュトゥール、2,234m)、ツークシュピッツェの下方がロートモースアルム(海抜2,030m)。

ネルトリンガー小屋(写真右奥)からライター・シュピッツェの西斜面のトラバース道を辿って帰路につきます。

ガレた場所もあり、思ったよりアップダウンの多い道でしたが、道端に秋リンドウ(ゲンティアナ・ラーモーサ)が沢山咲いていて励まされました。

支峰ヘルメレコップフの肩にあるロープウェイ駅(海抜2,045m)に到着しました。ここから建物の右奥に見えるロスヒュッテまでロープウェイが通じています。

ヘルメレコップフのロープウェイ駅前から眺めるヴェッターシュタイン山脈(右)、ミーミンガー山塊(左)とゼーフェルト村(左手前)。ここからの眺めも最高です。

ロープウェイに乗ってロスヒュッテ(海抜1,760m)へ戻ってきました。レストラン脇の広い芝生で寛いでいる人が気持ち良さそうでした。

ロスヒュッテから眺めるゼーフェルダー・シュピッツェ(左)、ライター・シュピッツェ(中央奥)、ヘルメレコップフ(右)の三山。左上のゴンドラはゼーフェルダー・ヨッホ行きのロープウェイです。写真右のレストランのテラス席でアップルパイとコーヒーをいただきました。

ケーブルカーでゼーフェルト村に戻ってきました。写真はオーストリア国鉄のゼーフェルト駅です。

ゼーフェルダー村の駅前通り。村からもゼーフェルダー・シュピッツェ(左)、ヘルメレコップフ(中央)、ライター・シュピッツェ(右)の三山がよく見えます。


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