「夫婦で歩くスイスアルプス」

ハーネンカム山ハイキング

2019年1月1日。前日の大晦日は牡丹雪が終日舞っていたため、キッツビュールの旧市街を散策した程度で終わってしまいました。元日の今朝もキルヒベルク村は薄暗い曇り空ですが、ウェブサイトのライブカメラ映像を見ると山の上は晴れていそうでしたので、思い切って上ってみることにします。宿から東へ歩き、池の畔を通って山裾を進んでいきます。

別荘らしき住宅が多いヴェッツィングの集落を抜けると南北の通りにぶつかり、これを北へ下ります。前日に待望の纏まった雪が積もったからでしょうか、あちこちに雪だるまが作ってありました。

ゴンドラリフト「フレックアルムバーン」の山麓駅に到着。5日間のうち任意の3日間だけハイカー用のローウェイ類が乗り放題になる「フレックス・ヴァンダーチケット」を買おうとしたところ、窓口のお姉さんは「そんな切符は無い」の一点張り。仕方がないので普通の往復切符を買ってゴンドラに乗り込みました。(キルヒベルク周辺のスキー場は東側(キッツビュール周辺)の「キッツスキー」エリアと西側(ブリクセン谷)の「スキーヴェルト」エリアに二分されていて、チケット類も別々になっています。ここは双方の切符が使える場所の筈ですが、窓口は「スキーヴェルト」側が運営していて、我が家が買おうとした切符は写真の「チケットポイント」という自動販売機でしか買えなかったのかも知れません。)


ゴンドラリフトで谷底を覆っている霧を抜けても更にその上空に雲が横たわっていて、「やはりダメだったか」と思った次の瞬間、パッと雲の上に出て視界が開け、エーレンバッハヘーエ山頂(1,802m)に着きました。

エーレンバッハヘーエから北側にある貯水池越しに眺めるヴィルダー・カイザー山脈。写真左がトレッファウアー(2,304m)、その右が最高峰のエルマウアー・ハルト(2,344m)で、写真中央がフォルデレ・カールシュピッツェ(2,260m)、その右にフォルデレ・ゴインガー・ハルト(2,242m)、テアルシュピッツェン連峰(2,227m)、レークアルムシュピッツェ(2,253m)を経てアッカールシュピッツェ(2,329m)、写真右端がマウクシュピッツェ(2,231m)です。

北東方向の雲海に浮かぶキッツビューラー・ホルン(写真左、1,996m)。写真中央の小高い頂は支峰のホルンケップフル(1,773m)で、その左下にレストラン「アルペンハウス」の建物が見えます。写真右奥はローフェラー・シュタインベルゲ山塊で、右からミッターホルン(別名ヒンターホルン、2,506m)、ロートホルン(2,409m)、ツヴェルファーヘルンドル(2,105m)。下方手前はハーネンカムで、写真左下端がティロール小屋、その右奥はスキーリフト「ヴァルデ」の山上駅とレストラン「ハーネンカムシュテューバール」で、その更に右奥が今日のハイキングの終点になるゴンドラリフト「ハーネンカムバーン」の山上駅です。

エーレンバッハヘーエから東側の眺望。写真左端がローフェラー・シュタインベルゲ山塊で、ミッターホルンの右はライフホルン(2,488m)とグローセス・オクセンホルン(2,511m)です。その右はドイツ領のホッホカルター(2,607m)、ホッホアイスシュピッツェ(2,523m)、ヴァッツマン(2,713m)を経てレオガンガー・シュタインベルゲ山塊(右端が最高峰のビルンホルン(2,634m))。写真中央の頭の平らな峰はヴィルトゼーローダー(2,118m)で、その右にホーアー・マートシュタイン(2,063m)、グローサー・ゲブラ(2,057m)、ビショフ(2,127m)、ゾンシュピッツェ(2,062m)、少し間を置いてシュタッフコーゲル(2,115m)が並び、写真右端がザールコーゲル(2,007m)。写真右端手前の大きな建物は「ホテル・エーレンバッハヘーエ」で、写真左の眼下に見えている建物はレストラン「ゾンビュール」です。

南へ緩やかに下るスキーゲレンデの左端から歩行者用のコースが始まっています(写真左端の標識)。写真中央に見えている山はグローサー・レッテンシュタイン(2,366m)で、その左手前のなだらかな尾根はスキーリフトが通じているペンゲルシュタイン(1,938m)です。

コースはすぐにスキーゲレンデを離れ、尾根の東側を進む平坦な林道になります。前を行くカミさんの上方に見える峰はシュタインベルクコーゲル(1,972m)で、ここにも2本のスキーリフトが通じています。その左の頂はギックリングヘーエ(1,929m)です。

広々としたシュトライトエックアルムに出てきました。写真は歩いてきた方向を振り返って撮っていて、写真左がエーレンバッハヘーエです(右の斜面から手前へ続いている道を歩いてきました)。右の雲海の上にキッツビューラー・ホルン(左)とローフェラー・シュタインベルゲ山塊(右)が浮かんでいます。

キッツビューラー・ホルンのズームアップ。山頂に建つ大きな電波塔や、山頂直下まで通じているスキーリフトのゴンドラがハッキリ見えましたが、少し雲海の高さが上がってきたようで、中腹のレストラン「アルペンハウス」は隠れてしまいました。右の支峰にホルンケップフル小屋も見えています。

シュトライトエックアルムから西側の眺望。写真中央の峰がガンペンコーゲル(1,957m)で、その右にナハトゼルベルク(別名ゲッケンケーゲレ、1,886m)を挟んでガイスベルク(1,770m)の長い尾根。写真右端がホーエ・ザルヴェ山(1,829m)です。写真左端はフロッホ(2,057m)、その右がブレッヒホルン(2,032m)です。

スキーゲレンデの整備拠点である「コンペテンツツェンター(=コンピテンスセンター)」の前を通過。その左奥に見えている建物が目的地のホッホブルン・アルム小屋です。

ホッホブルン・アルム小屋(海抜1,750m)に到着。お茶でもしたかったところですが、テラス席ではスタッフが前日に積もった雪の除去作業に大忙しで、お邪魔しては申し訳ないので写真だけ撮らせてもらって引き返しました。

来た道を辿って戻ります。スキーリフト「ゾンネンラスト」のケーブルを潜ってエーレンバッハヘーヘ方面へ。

エーレンバッハヘーエの山頂駅(写真右上)には戻らず、ホテル・エーレンバッハ(写真左)の脇から山腹の道を直進します(写真は歩いてきた方向を振り返って撮っています)。

行く手にザンクト・ベルンハルト(聖ベルナール)礼拝堂が見えてきました。その背後はヴィルダー・カイザー山脈です。

ザンクト・ベルンハルト礼拝堂。内部に入ることもできました。素朴な木彫のピエタが祭壇に祀られていました。

樹林帯の脇を抜けて尾根伝いに北東方向へ進みます。道が緩やかに下っているせいか、それとも雲が上がってきたのか、次第に雲の中に入って視界が無くなってきてしまいました。

正午前に「ハーネンカムバーン」の山上駅(海抜1,670m)に到着。併設されたレストラン「ホッホキッツビュール」で昼食をいただきました。室内の座席は殆どが予約で埋まっていて、我が家が食べ始めて間もなく満席になりました。早めに着いて良かったです。

ゴンドラリフト「ハーネンカムバーン」に乗り込んでキッツビュールの街へ下りました。山麓駅の窓口で出発時の状況を話し、使用済みの往復切符代を差し引いて「フレックス・ヴァンダーチケット」を購入したいと交渉。窓口の小母さんは当初難色を示してましたが、粘ったところ上司に確認してくれてOKになりました。但し「ハーネンカムバーン」の入口ゲートまで一緒にやって来て、我が家が一旦入場する(つまりチケットが今日から使用される)のを確認して戻って行きました。

無事に乗り放題切符を入手できたので、上空が晴れているうちに再び山へ上ることにします。無料の市内循環バス「リングバス」を利用して、ゴンドラリフト「ホルンバーン」の山麓駅へ。

ゴンドラリフト「ホルンバーン」に乗り込み、キッツビュール市街を見下ろしながらキッツビューラー・ホルンへ上ります。上空の雲がますます厚くなってきているようで心配です。

中間駅で山頂行きロープウェイに乗換え。こちらも山頂駅に着く直前で雲の上に出て、青空が広がりました。

キッツビューラー・ホルン山頂駅からの南側の眺望。すぐ下に礼拝堂が見え、その上を通っているのは、午前中にハーネンカム方面からも見えたスキーリフトです。山々は逆光ですが、写真左上のゴンドラの下方に見える尖峰がオーストリア最高峰のグロースグロックナー(3,798m)、写真中央で最も高く見えるのがグロースヴェネーディガー(3,666m)、写真右端がツィラーターラー・アルペンのライヒェンシュピッツェ(3,303m)です。

グロースグロックナーのズームアップ。右隣の尖峰はグロックナーヴァント(別名ホフマンシュピッツェ、3,722m)で、その右にロマリスヴァントケップフェ(3,511m)、シュネーヴィンケルコップフ(3,476m)、アイスケーゲレ(3,426m)、ホーアー・カステン(3,189m)と連なっています。グロースグロックナーの左手前はホーアー・リッフル(3,338m)です。

ロープウェイ駅のすぐ上がスキーリフトの山頂駅で、その奥の巨大な電波塔(放送送信用)が建っているところが山頂です。スキーリフト駅の右に見える建物は山頂レストラン「ギプフェルハウス」。

電波塔の直下まで登ってみました。山頂レストランの右に白く大きく見えている山はヴィルトゼーローダーで、その右奥にアンコーゲル(3,252m)が遠望できています。写真中央の高峰はグローセス・ヴィースバッハホルン(3,564m)で、その少し右がグロースグロックナーです。寒風が強くて長居はできませんでした。

キッツビューラー・ホルン山頂から眺めるヴィルダー・カイザー山脈。雲が上がってきて、辛うじて山頂部分だけが見えています。右端のマウクシュピッツェから左へアッカールシュピッツェ、レークアルムシュピッツェ、フォルデレ・ゴインガー・ハルト、ヒンテレ・カールシュピッツェ(2,281m)、フォルデレ・カールシュピッツェと続いて中央がエルマウアー・ハルト。更に左にトレッファウアー、ハッケンケップフェ(2,125m)、シェファウアー(2,111m)が並んでいます。

ロープウェイ(写真右)で中間駅へ戻り、ゴンドラリフトに乗り換えて再度上ります。

ゴンドラリフトはキッツビューラー・ホルンの南斜面の中腹に向かっています。

ゴンドラリフトを降りたところに建っているのがレストラン「アルペンハウス」(海抜1,670m)。写真左上に見えているのが、先程上ってきた山頂です。屋内の席でコーヒーをいただきました。

レストラン「アルペンハウス」の脇にはスキーリフトも通じていて、地図で見るとこれで下った先にハイキングコースがあるんですが、今日はここより下は完全に雲の中に入ってしまって眺望を楽しめそうにないので諦めました。

ゴンドラリフトを乗り継いでキッツビュールの街へ戻りました。少し雲が薄くなり、正面のハーネンカムの山頂も見えています。バスでキルヒベルク村の宿へ戻った後、夕方になってようやく雲が晴れて周囲の山々を眺めることができました。


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