「夫婦で歩くスイスアルプス」

バヴォーナ谷 ハイキング

2006年5月3日。晴天が戻ってきました。ロカルノ駅前から10番の2階建てバスに乗ってマッジャ谷の奥へ向かいます。ロカルノからの乗客は数人だけでしたが、途中の村々から通学の子供達が次々に乗り込んできて、あっという間に超満員状態。子供達全員がチェヴィオ村の学校前で降りると、嵐の去ったバスは間もなくビニャスコ村の郵便局前(↑)に到着。ここでバヴォーナ谷方面行きのポストバスに乗り換えます。

ポストバス終点のひとつ手前の集落ソンレルトで下車。終点のサン・カルロまで行こうかとも思ったのですが、ソンレルトまではバスで上った車道を戻ってくるしかないようなので、ここから歩き始めることにしました。ソンレルトは思ったより大きな集落でしたが、季節が早いためか人影はありません。未だ陽の当たらない谷底に石造りの家々がひっそりと佇んでいました。

ソンレルト村の下手から遊歩道に入ります。川を渡り、左岸(東側)の明るい林の中を南下していくと、ファエードの集落の手前で広々とした草地に出ます。正面の山はピッツォ・デッラ・カッツァーナ(2,349m)。

ファエード村を過ぎると、再び林の中を進みます。周囲に綺麗な小川が流れていて良い雰囲気です。

すぐに林を抜けてロゼートの集落に入ります。写真は、集落を通り抜けて村外れのバス停から振り返って写したもの。車道で橋を渡り、今度は右岸の遊歩道を歩きます。

歩いてきた北の方向を振り返ると、谷の奥にクリスタリーナ方面の山々が覗いています。

マリア像の祠の脇から木橋を渡って下っていくと、美しい滝に抱かれたフォローリョの集落に入っていきます。手前左が滝を眺められるテラス・レストランですが、未だシーズン前で営業していませんでした。

集落の中の細い道を抜けて10分ほど登ると、フォローリョ滝を間近に眺められるポイントに行けます。滝壺から巻き上げられる水飛沫で濡れるほどの迫力ですが、大き過ぎて写真に収まりません。

フォローリョから先、遊歩道は次第に車道に近づき、やがてリトルトの集落に出ます。

リトルト村の外れから標識に従って「移動牧畜学習コース」に入ります。森の中の道を登っていくと、天然の大きな岩をそのまま利用した小屋が幾つか現れ、イタリア語のみですが解説板も設置されています。昔は季節に従ってこのような小屋に寝泊りしながら家畜を育てていたんでしょうか。

道はサッビオーネの集落に一旦下ってきますが、この先再び山の斜面を登ります。アップダウンは少々疲れますが、何と森の中にトイレが設置されていたのには感激しました。

「移動牧畜学習コース」は谷の斜面を少し登るだけですが、山々の眺めは格段に良くなります。こちらはフォローリョ村の西に聳えるピッツォ・ソレーニャ(2,697m、右)。

ピッツォ・ソレーニャの右には主峰バゾーディノ(3,272m)が覗きます。イタリアとの国境の山です。

再び道が車道に下りてくると、フォンターナの集落です。ここには広いテラスを持ったレストランがあり、この時期バヴォーナ谷で営業しているのはここだけなのか、大勢の客で賑わっていました。我が家も自家製ソーセージとレンズ豆のシチューを頼んで昼食にしました。山々を眺めながらの食事は最高です。

フォンターナ村の少し下手にあるモンダーダの集落。この少し先で橋を渡って車道から分かれ、右岸の遊歩道を進みます。

左手の対岸にカヴェルニョ村を眺めながら歩いていくと、間もなくビニャスコ村に到着です。橋を渡って教会に寄ってみましたが、フレスコ画の美しい綺麗な教会でした。郵便局前の小さなホテルのテラスでアイスクリームを食べながら、帰りのバスを待ちました。


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