「夫婦で歩くスイスアルプス」

ゴマー・ヘーエンヴェーク ハイキング

2009年9月20日。天気予報に反して朝から青空が広がっていました。こんな天気の日には標高の高い場所を歩きたいところですが、オーバーヴァルト村を朝出発する路線バスは前日までに予約が必要で、当日になって突然行こうと思っても上手くいきません。ダメ元で駅に行ってみましたが、やはりバスは来ませんでした。仕方が無いので、今日もオーバーヴァルト村から直接歩けるハイキングコースにしました。ゴムス谷の北側斜面をトラバースする「ゴマー・ヘーエンヴェーク」です。駅の裏手から林道に入って緩やかに登っていきます。写真右端がオーバーヴァルトの駅と村です。

道はすぐに折り返し、ゴムス谷を左手に見下ろしつつ、明るい森の中を西へ進んでいきます。写真はオーバーゲステルン村。その背後の山の向こう側がエーゲネ谷で、これを左手へ遡っていくとヌフェネン峠に至ります。後方中央の山はテルチェホルン(2,744m)、その右肩の岩山はモスマッテシュトック(2,475m)で、更にその右奥がブルーデルホルン(2,791m)です。

行く手前方(南西側)に遠望できるヴァイスホルン(右、4,506m)とベットリホルン(左、2,951m)。この2つの山はオーバーヴァルト村からもよく見えます。距離はかなりありますが、ゴムス谷が直線的な形状をしているので、間に遮る山が無いんですね。

オーバーゲステルン村の上手で道が3方向に分かれています。広い林道を直進したらグリムゼル峠方面への登り道に入ってしまって、時間をロスしました。オーバーゲステルン村へ下る左手の道との間に細い道があって、これが「ゴマー・ヘーエンヴェーク」の本道です。黄色い案内標識は立っているんですが、ちょっと方向が分かりづらかったです。進むと間もなく写真のミーリバッハの谷川を越えます。

ウルリッヒェン村を見下ろす辺りは農家小屋が点在するアルプになっていて見晴らしが良く、気分良く歩けます。

その先のオーバーバッハは深い谷で、これを越えるために谷奥の方まで道が回り込んでいます。未だ草花が多くて綺麗でした。

オーバーバッハ谷の出口近くまで戻ってくると再び眺望が開けます。ここには山々の説明板が設置してありました。写真はオーバーゲステルン村方面を振り返って撮ったもの。右上の山がブラースホルン(2,777m)で、その頂上左にミッタークホルン(3,015m)の頭が覗いています。写真中央はサースヘルナー連峰(3,036m)、その左がムッテンヘルナー連峰(最高峰のグロース・ムッテンホルン3,099m)を経てテリシュトック(2,875m)です。

左手に飛行場を見下ろしつつ進みます。この飛行場、軍用機の格納庫らしきものも見えますが最近は使われていないようで、一部がゴーカートのコースになっていました。

更に進んでニーダーバッハの谷川を越えると、眼下にゲッシネン村が見えてきます。

ゲッシネン村の上手でゲッシナーバッハの谷川を越え、その先の分岐からミュンスター村を目指して牧草地の中の道を下ります。ミュンスター村の向こうにも飛行場が見えています。

ミュンスター村の中でひときわ美しく花が飾られたホテル・レストラン「クロワ・ドール・エ・ポスト」で昼食にしました。ここは18世紀にゲーテも泊まったという由緒あるホテルらしいです。ちょうどクラシックカー愛好者の方々が小さなパーティーを開いていて、ホテルの前にはクラシックカーが沢山停まっていました。

鱒の看板が出ていたので鱒料理を頼むつもりでしたが、メニューにジビエのコースを見つけて迷わず予定変更。ユマーニュ・ルージュ(赤ワイン)のミニボトルもオーダーし、テラス席で優雅なランチを楽しみました。ジビエ肉のコンソメスープの後、写真のジビエ肉3種盛り(シュペツレ・紫キャベツ・栗・ベリー添え)が登場。最後にマロン・アイスクリームのデザートが付きました。

古い木造家屋の多いミュンスター村の中をゆっくり散策した後、電車に乗ってオーバーヴァルトへ戻りました。


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