「夫婦で歩くスイスアルプス」

ヴァイスミース小屋からアルマゲラーアルプ小屋へ

2009年7月19日。サース・フェー滞在の初日はサース・グルントからゴンドラリフトを乗り継ぎ、ホーザース展望台(海抜3,142m)にやってきました。展望台はゴンドラリフトの刷新に伴って以前より一段高い場所に移設されており、レストランも真新しい建物に変わっていました。レストランの後方奥に見えている頂がヴァイスミース(4,023m)。前日に飛行機を降り立ったチューリッヒは雨で、サース・フェーもチラチラ小雪が舞ってましたが、標高の高いホーザースにはかなりの新雪が積もったようで、辺り一面銀世界です。

ホーザース展望台から斜面を北寄りに下ります。写真の上部に見えているのが降り立ったゴンドラリフト駅。前日以前の残雪も相当残っていて、まるで冬山ハイキングの雰囲気でしたが、朝方なので雪は固く締まっていて、それほど歩きにくくはなかったです。

立派なケルンが建つ辺りで残雪は消えていました。眼下にサース・フェーの村が見えてきています。背後のミシャベル山群は、左の平らな頂がアルプフーベル(4,206m)で、そこから右へ順にテッシュホルン(4,491m)、ドーム(4,545m)、レンツシュピッツェ(4,294m)、ナーデルホルン(4,327m)、シュテックナーデルホルン(4,241m)、ウルリッヒスホルン(3,925m)です。

更に斜面を下っていくと、ヴァイスミース小屋(海抜2,726m)が近づいてきます。斜面に張り出したテラス状の場所に建っているので、ミシャベルの山々を眺めながら休憩するのに最適です。

どんどん下ってゴンドラリフトの中間駅クロイツボーデン(海抜2,400m)に戻ってきました。写真左がゴンドラリフト駅で、その右がレストラン。今日は右奥に見える池の畔で「ヨーデル・ミサ」が行われる予定で、それが我が家のお目当てです。

クロイツボーデンから歩いてきた方向を振り返って。正面の山はラッキンホルン(4,010m)で、手前の岩山の上にヴァイスミース小屋が見えています。左奥の山はフレッチホルン(3,993m)。

クロイツボーデンの池の畔で行われていた「ヨーデル・ミサ」を暫し見学。大勢の人々が草地に座って参加してましたが、厳かな宗教行事の雰囲気でした。ヨーデルを歌っていたのはサース・バーレン村の合唱団らしく、青空に響く美しい歌声を満喫できました。後方中央の山はアラリンホルン(4,027m)。この後、レストランで昼食にしましたが、レストランの中でもヨーデル・ソングの生演奏を楽しめました。

午後はクロイツボーデンから山腹を南へトラバースする「アルペンブルーメン・プロムナード(花の散歩道)」を歩くことにします。その名のとおり、道の両側に様々な高山植物が咲いていて説明板も整備されていますが、途中からガレた斜面に変わって尾根を巻いていきます。右手に見える家並みがサース・フェーで、手前の谷底はサース・グルントの村です。

尾根を巻き終えると避難小屋の建つ広場があり、ミシャベル山群を眺める展望所という趣きになっています。「アルペンブルーメン・プロムナード」はここから谷底に向かって下っていきますが、我が家は引き続きトラバース道を辿ってアルマゲル谷を目指すことにします。

上述の分岐点付近から、歩いてきた北側(サース谷下流方面)を振り返って。写真右の砂防柵が並ぶ付近にエーデルワイスが幾つか咲いていましたが、期待したほどではありませんでした。エーデルワイスは写真中央に向かって「アルペンブルーメン・プロムナード」を下っていった辺りに群落があるようです。

サース谷の最奥にマットマルクのダム湖を眺めつつ道を進みます。写真右の山はミッタークホルン(3,143m)で、写真左端の山はノレンホルン(3,185m)。

右手にアルマゲルホルン(3,327m)を見上げつつ、次第にアルマゲル谷へ入っていきます。

アルマゲル谷を見渡せるようになると、その中央に目指す山岳ホテルが見えてきます。

アルマゲラーアルプの山岳ホテル(海抜2,194m)に到着しました。奥のテラス・レストランで山々を眺めつつ休憩です。

帰りは折り返すように谷底の川に沿った道を進みます。正面にミシャベル山群を眺めながらの楽しい道です。

テッシュホルン(左)とドーム(右)、およびフェー氷河のアップ。

眼下にゴールのサース・アルマゲル村が見えてきました。左手へのトラバース道を辿ればフルクシュタルデンからチェアリフトで下れますが、運行終了時刻に間に合うか微妙な時間だったため、徒歩で直接下ることにしました。

頭上に吊り橋が幾つか見えました。フルクシュタルデンに至る道がこれを通るようで、あちらに行ってみたかったな、と少し心残りでした。

サース・アルマゲル村へ下る途中には大きな滝がありました。サース・アルマゲルからポストバスに乗り、サース・グルントで乗り換えてサース・フェーに戻りました。


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