「夫婦で歩くスイスアルプス」

大晦日のウルネッシュ村散策

2012年12月31日。前々日にフランクフルト空港に到着し、南ドイツの街ウルムに1泊。翌日ウルム市内を観光してから電車とバスを乗り継ぎ、トッケンブルク地方の村アルト・ザンクト・ヨハンに入りました。大晦日の朝、ノイ・ザンクト・ヨハン-ネスラウ駅前始発の2階建ポストバス(写真左奥)に乗ってシュヴェークアルプにやってきたところです。ここは後方に見えているセンティス山(2,502m)へ上るロープウェイの発着場所ですが、今日の目当ては山ではありません。右手前のウルネッシュ行きバスに乗り換えます。

アッペンツェル州のウルネッシュ村に到着。年末の伝統行事「シルヴェスタークロイゼ」を観るために多くの観光客が集まっていました。

大きな被り物をした「シェーネ・クロイゼ(美しいクロイゼ)」がやってきました。女性のお面と服装をしていますが、中身は男性です。

クロイゼは村人の家の玄関前で輪になり、揃ってナトゥール・ヨーデル(伴奏も歌詞もない静かなヨーデル)を歌います。ハーモニーがとても綺麗です。

ヨーデルが一段落すると、クロイゼは一斉に身体を揺すったり回り踊ったりして、身に付けた鈴や大きなカウベルを鳴らします。大音響が村に響き渡ります。これを2〜3回繰り返し、家の主人にストローでワインを飲ませてもらうと、別の家へ移動していきます。

上の写真で最も手前に立っているクロイゼの被り物のアップ。雪道で輪になってヨーデルを奏でている可愛いクロイゼがあしらわれています。

こちらは木の枝や野生動物の毛皮を纏い、気味悪いお面を被った「ヴュシュテ・クロイゼ(醜いクロイゼ)」。姿に似合わず、こちらも美しいヨーデルを聴かせてくれます。

一見「醜いクロイゼ」に似ていますが、お面が上品で身なりが小奇麗な「ヴァルト・クロイゼ(森のクロイゼ)」。3種類のクロイゼとも複数のチームがあり、それぞれが家々を次々に回ってヨーデルを奏でているので、観光客は見飽きることがありません。

お天気もポカポカ陽気なので、ウルネッシュ村の周辺を少し散策してみることにしました。村の南側を流れるウルネッシュ川を渡り、牧草地の丘陵を南へ登っていきます。この辺りまで来てもクロイゼのカウベルの音が村のあちこちから聞こえてきていました。

少し樹林帯に入って登り詰めると、オステルエックという丘の上に出て南側の眺望が開けます。写真中央の山はホッホ・ペータースアルプ(1,590m)で、右端はシュピッツリ(1,519m)。左端は山頂までロープウェイが通じているクローンベルク(1,663m)です。クローンベルクとホッホ・ペータースアルプの間にはアルプシュタイン山群が覗いています。ここから写真中央の道を下り、ホッホ・ペータースアルプに向かって登り返します。

ホッホ・ペータースアルプの麓に建つ山岳レストラン「ブラッテンデュレン」(海抜1,080m)。今日は大晦日のため地元の方々の貸切りになっているようで、残念ながら入れませんでした。

「ブラッテンデュレン」付近から東に眺めるクローンベルク。

来た道をオステルエックの手前まで戻り、右手の小道を登ると、山岳レストラン「スキーハウス・オステルエック」(海抜1,088m)に至ります。今冬は未だ雪も無く、営業していませんでした。

「スキーハウス」からオステルエックの農家小屋に向かって歩いているところです。正面左の山はホッホアルプ(1,530m)。

樹林帯の道を下って戻ってきました。正面に見えている山はフントヴィーラー・ヘーイ(1,306m)。写真左端に見えているクレークの農家小屋群(屋根の上に白い天体望遠鏡設備を載せた家があります)を抜けて下れば、ウルネッシュ村へ戻ります。ウルネッシュ村は未だ大勢の観光客で賑わっていて、レストランも満席で入れそうになかったため、教会前の屋台で売っていたソーセージとビールでお腹を満たしてから、再びシュヴェークアルプ経由のポストバスに乗ってトッケンブルク方面へ戻りました。屋外でビールを飲めるほど暖かい大晦日でした。


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