「夫婦で歩くスイスアルプス」

ゼメリング峠でソリ滑り

2020年1月1日。羽田発の直行便で前日(大晦日)の朝にウィーンへやってきました。今回は再び義姪を連れての3人旅です。元日といえばウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートなんでしょうが、文化的なものに縁遠い我が家は中央駅からグラーツ行きの特急電車「レイルジェット」に1時間余り乗り、ゼメリング駅で下車しました。ここまで平地には全く積雪がありませんでしたが、山間の駅だけあって気温が低く、プラットフォームにもうっすら雪が残っていました。

今の時期だけ1日2便運行されている無料のシャトルバスに乗り(実際には写真右の9人乗りワゴン車でした)、峠の上にあるゼメリング村の中心に到着。鉄道駅から村までは急坂を登る必要があるので、このサービスは助かりました。

ゼメリング村の南側にある山、ヒルシェンコーゲルへ上るゴンドラリフト乗場。「ツァウバーベルク(魔法の山)」というニックネームで売り込んでいるようです。ここにはソリ滑りの専用コースがあるので、先ず隣の店でソリを借りました。1台6.50ユーロでしたが、「壊したり失くしたりしたら罰金70ユーロ」と説明され、担保にパスポートを没収されました。

窓口でゴンドラリフトの3時間乗り放題切符を購入。大人1人22ユーロで、13歳の義姪は半額です。1枚あたり3ユーロのデポジットが加算されますが、使用後に切符を窓口へ返せば返却されます。

ゴンドラリフトから見下ろすゼメリング村。その向こうに見えてきた雪山は、その名どおりのシュネーベルク山塊です。

ゴンドラリフトはヒルシェンコーゲルの山頂直下に到着します。写真右奥に見えている、頂に電波塔が建つ山はゾンヴェントシュタイン(1,523m)。写真左奥はガーンス山塊(1,352m)です。

ヒルシェンコーゲル山頂(1,340m)には木製の展望塔(写真右上)が建っていますが、凍結による滑落の危険があるためでしょうか、登れなくなっていました。スキーヤーやスノーボーダーに負けず劣らず、ここからソリ滑りに出発する人も多いです。


ゴンドラリフトの山頂駅の少し下にレストラン「リヒテンシュタインハウス」が建っています。レストランの背後がラックス山塊で、写真右のゴンドラリフトの背後がシュネーベルク山塊です。

レストラン「リヒテンシュタインハウス」とラックス山塊。左端が山塊最高峰のホイクッペ(2,007m)で、その右にプレディクトシュトゥール(1,902m)とドライマルクシュタイン(1,948m)を経て写真中央がシャイプヴァルトヘーエ(1,943m)、更にヴァイスコーゲル(1,765m)を経て衛星放送アンテナの右がヤーコプスコーゲル(1,736m)、写真右端がラックス・ロープウェイの山上駅(1,547m)です。

ホイクッペのズームアップ。写真右端に見える建物はカール・ルートヴィヒ小屋で、その左にラックス礼拝堂も見えています。

シュネーベルク山塊。左の頂が最高峰のクロスターヴァッペン(2,076m)で、その右奥(写真中央)がカイザーシュタイン(2,061m)、写真右の頂がヴァックスリーゲル(1,888m)です。ヴァックスリーゲルの右に、登山鉄道の終点近くに建つエリーザベト礼拝堂が見えています。

クロスターヴァッペンのズームアップ。右のカイザーシュタインの山頂直下にフィッシャー小屋が見えます。

ソリ専用コースは長さ3qと余り長い方ではありませんが、カーブが多くてトンネルもあり、思ったより本格的なコースで楽しめました。ソリが初めての姪っ子もすぐにコツを掴み、カミさんより速く滑れるようになりました。滑っていくとゴンドラリフトの山麓駅へ直接到着するので、すぐにリフトに乗り込めます。結局3時間切符をフルに使い、昼食休憩を挟んで5回滑りました。

ソリ専用コースの中間地点に建つレストラン「エンツィアン小屋」。

我が家は山頂駅近くのレストラン「リヒテンシュタインハウス」の屋内席で昼食を楽しみました。ヴィーナー・シュニッツェルとグーラッシュ・スープにケーキを1人前ずつ頼んで3人でシェア。私は白ビールをいただくので、つまみとしてはこれで充分すぎるくらいです。


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