「夫婦で歩くスイスアルプス」

ヴィルトマート峠越えハイキング

2012年7月30日。今日はようやく降られずに済みそうです。シュヴァンデン駅前からバスに乗って南下し、ニーデレン谷の奥へ。終点のキースでロープウェイに乗り換えます。

ロープウェイの山頂駅メットメンアルプはガリクティ人造湖のダムに近いです。ホテル・レストランが1軒建っています。トイレだけお借りしました。

山岳ホテル「メットメンアルプ」のテラスから見下ろすニーデレン谷とミットレーディ村の家並み。その奥に州都グラールスも見えます。

ガリクティ人造湖の東側のダム上の道を辿って歩き始めます。湖岸は海抜1,625mです。

ダムの先の分岐を左折して東側の草原の斜面を登り、ヴィーダーシュタインのアルプへ。振り返るとガリクティ人造湖が一望できます。湖の対岸の山はマッツェンシュトック(1,953m)。

アルペンローゼが咲き、沢山の牛が放牧されている草原の斜面を南へトラバースしていきます。ニーデレン谷の最奥に聳えている写真中央の山はグロース・ケルプフ(2,794m)。

フォルダー・マットと呼ばれる広大な草原を緩やかに登り、写真右端の方向にあるヴィルトマート峠を目指します。写真左上の尖峰はベルグリホルン(2,428m)。

南側(ヒンター・マット)から登ってきた道との合流地点(海抜2,171m)。写真中央右寄りの尖峰がベルグリホルンで、案内標識の左に見えている尖峰はカレンシュトック(2,422m)です。

本日のコースの最高地点、ヴィルトマート峠(2,294m)に到着。後方の山はフォルダー・ブリシュトック(2,405m)です。

ヴィルトマート峠の東側には大小多数の池が点在しています。案内標識に「ウンテレス・ヴィルトマート」と地名表示がありました。

ウンテレス・ヴィルトマートへ下る道端の岩陰に咲いていたウィオラ・ビフローラ(キバナノコマノツメ)。

湖沼群の先から急坂を下ってきたところです。写真左上の岩山ゲルプコップフの上に小さく人影が見えますが、この岩山はウンテレス・ヴィルトマートの突端にあたります。つまり我が家もあそこから下ってきたという訳です。写真右の山はシャーベル(2,127m)。

ゲルプコップフ(写真後方の岩山)とシャーベルとの間にある鞍部(海抜2,117m)まで下ってきました。写真左奥へ続く岩山の麓の道が我が家が歩いてきたコースです。ここから左手前へ下っていきます。

前の写真でカミさんが眺めていたのが、このキューボーデン湖です。こちら側へ下る道もあります。

スキー用リフトのケーブル下に沿った道を南へ下っていきます。周囲はエンペックリと呼ばれる広大なカール状の草原です。

セルンフ谷の向こう側の山はグラールナー・フォラープ(3,018m)の筈ですが、残念ながら今日は雲が低くて山頂が見えません。

オーバー・エンペックリの牧畜農家の脇を通過します。

ウンター・エンペックリに到着。ここには子供用の遊具が揃っていて、家族連れで賑わっていました。奥にセルフ・サービス方式のレストランがあります。

レストランのテラス席に座り、焼きソーセージとビールを味わいました。今日は雲に隠れていますが、写真左のテーブル席の後方が有名な「マルティンスロッホ(聖マルティンの穴)」があるチンゲルヘルナー連峰(2,849m)です。右のテーブルの後方はミッタークホルン(2,415m)。晴れていれば、写真の右枠外にグラールナー・フォラープ、左枠外に逆転地層構造で世界遺産に指定されたピッツ・サルドーナ(3,056m)が見える筈です。

ウンター・エンペックリからゴンドラリフトで谷底のエルム村へ下ります。

ゴンドラリフトの山麓駅前に「シュポルトバーネン」バス停があり、多くのハイカーが帰りのバスを待っていましたが、我が家はエルム村の中心部まで歩いてみることにしました。

飲料工場の脇を通り過ぎ、エルム村の教会前へ。この辺りから先がエルム村の中心部です。教会の左奥に見えている建物がビジター・センター。写真中央のラミナー谷の奥がピッツ・サルドーナ方面です。

「ウルリッヒ・エルマー・ハウス」と説明板の付いた木造の古い建物もありました。15世紀前半の建築らしいです。

「シュタツィオーン」バス停。ここでシュヴァンデン行きのバスを待つことにしました。「駅」という停留所名や駅舎のような建物が気になって後で調べてみると、1969年まではシュヴァンデンからエルム村まで「セルンフ谷鉄道」が走っていたんですね。終点駅だった建物がそのままバス停として残されているようです。写真右端にプラットホームの一部らしき遺構も見えています。


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