「夫婦で歩くスイスアルプス」

グリース峠・コルノ峠周遊ハイキング

2009年9月24日。オーバーヴァルト滞在最終日もまずまずのお天気になりました。前日に電話予約した小型ポストバスに乗ってヌフェネン峠(海抜2,478m)へ。ここは6年前にベドレット谷のハイキングの帰りに立ち寄った懐かしい場所です。バス停脇の池の畔に立つと、峠の北側の山々が水面に映って綺麗でした。中央右がキルヒホルン(2,789m)、中央左がピッツォ・ガッリーナ(3,061m)、写真左端がミッタークホルン(3,015m)です。

池の畔から眺めるヌフェネン峠のバス停とレストラン。背後中央に見えるひときわ高い山がフィンスターアールホルン(4,274m)。そこから左へ順に、ヒンテレス・ガルミホルン(3,486m)、フォルデレス・ガルミホルン(3,517m)、ヴァーゼンホルン(3,447m)、グローセス・ヴァンネンホルン(3,906m)と続き、写真左端に覗いている頭がアレッチホルン(4,193m)です。レストランの右はヒーンダーシュトック(3,307m)。

ヌフェネン峠から眺めるフィンスターアールホルン方面のアップ。フィンスターアールホルンの左下(ヒンテレス・ガルミホルンの右)がフィンスターアールロートホルン(3,530m)で、その手前から流れ下っているのはミンスティガー氷河。フィンスターアールホルンの右隣はオーバーアールホルン(3,631m)、更にショイヒツァーホルン(3,456m)を経て写真右端がラウターアールホルン(4,042m)とシュレックホルン(4,078m)の連山です。

ヴァンネンホルン方面のアップ。中央のグローセス・ヴァンネンホルンの右隣にシェーンビュールホルン(3,854m)、更にその右にフィーシャー・ガーベルホルン(3,876m)。写真左端はクライネス・ヴァンネンホルン(3,707m)です。

ヌフェネン峠のバス停から南側に聳えるヌフェネンシュトック(2,866m)に向かって歩き始めます。手前の谷底が旧ヌフェネン峠(海抜2,440m)です。

旧ヌフェネン峠から右手(西方向)へ下ると、先程バスで上ってきた車道が見えてきます。その車道が急カーブしている地点に下り、そこから南へ分岐している舗装道路を辿ります。写真中央奥に見えている谷はレングタール。

グリース湖へ向かう舗装道路から右手に眺めるピッツォ・ガッリーナ等の山々。バス路線の車道はゴムス谷のウルリッヒェン村から写真左のエーゲネ谷を遡ってきた後、急斜面をジグザグに上って写真右上のヌフェネン峠に至ります。

車道の分岐から20分余りでグリース人造湖のダムとグリース氷河が見えてきます。写真中央の山はベッテルマットホルン(3,044m)、左奥はプンタ・デッラ・サッビア(コルノ・ディ・バンの支峰、2,957m)です。

ダムの上から眺めるグリース氷河。中央の山がブリンネンホルン(3,374m)、その右はクライン・ブリンネンホルン(3,317m)で、左の尖峰はロートホルン(コルノ・ロッソ、3,289m)。

ダムの少し手前にある駐車場から斜面を登ると、十字架とケルンの建つ高台からグリース湖を一望できます。

グリース湖の東斜面に付けられた道を南へ進みます。途中で振り返ると、ダムの向こうにフィンスターアールホルンやラウターアールホルン等の山々が並んで見えました。

コルノ峠への道を左に分ける付近からは足許の緑が消え、ザレ場の中の道を湖の南端近くまで辿ると、イタリアとの国境の標石が現れます。ここがグリース峠(海抜2,479m)ですが、平坦な道を歩いてきたので峠という感覚は余りありません。グリース氷河末端の後方に見える山はリッツヘルナー連峰(3,047m)、グリース湖の後方はフュールホルン(2,864m)です。

グリース峠から少しイタリア側へ下ると、モラスコ谷の先にモラスコ人造湖が見えました。その先はフォルマッツァ谷を経てドモドッソラに至ります。案内標識には「モラスコ湖まで1時間」とあり、下っていってみたい衝動に駆られますが、イタリアに行ってしまうと戻ってくるのが大変です。ぐっと我慢してこの辺りで引き返すことにします。近くには「スブリンツ」チーズをかつてルツェルンからドモドッソラまで運んだ道であることの説明板もありました。

グリース峠からの戻り道。正面の山はヌフェネンシュトックで、その左はピッツォ・ガッリーナとミッタークホルン。その手前の斜面に見えるのがダムの脇から歩いてきた道です。この先は写真中央付近で右手に折れ、コルノ峠(右の雪渓の先)へ向かいます。

グリース湖を背にしてコルノ峠へ向かっているところです。

コルノ峠(海抜2,500m)。谷間が細長い池になっています。右上の山はグリースホルン(2,969m)。

コルノ峠の少し東側から眺めるグリースホルン(写真左上)とコルノ氷河。写真右端はクライン・グリースホルン(2,930m)。

コルノ谷を東へ下っていくと、行く手にコルノ・グリース小屋が見えてきます。

コルノ・グリース小屋は近代的な形状をした真新しい大きな建物でした。小屋の背後の岩山はスカッリア・ディ・コルノ(2,641m)。写真左端はヌフェネンシュトックです。

コルノ・グリース小屋からはやや北寄りの道を下るべきところ、誤ってベドレット谷の南斜面をトラバースしていく東方向の道を進んでしまいました。小屋まで戻るには時間が無く、やむを得ず道無き斜面を下って無理やりバス停近くの車道に出ました。

ポストバスに乗って出発点のヌフェネン峠に戻ってきました。バスはここで30分余り休憩停車しますので、十字架が建つ岩山に登って山々を眺めた後、レストランに入って白ビールを飲みました。

オーバーヴァルト村に戻ってきました。駅の近くではフルカ山岳蒸気鉄道の延伸工事が最終段階に入っていました。グレッチ〜オーバーヴァルト間はこの翌年に開通し、氷河急行の旧ルートが全線復活しました。

オーバーヴァルト駅から牧草地の中の道を通り、山裾に並ぶウンターヴァッセルン地区の休暇用アパートに戻りました。後方の山はテリシュトック(2,875m)。

未だ陽が高かったので、アパートのオーナー夫妻から「自由に使って良いよ」と言われていた自転車を借り、線路脇や川沿いの道を走ってウルリッヒェン村まで往復サイクリングを楽しみました。


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