「夫婦で歩くスイスアルプス」

ボッファローラ小屋 ハイキング

2017年4月30日。コーモのバスターミナルで切符を買い、コーモ湖の西岸を北上する路線バスに乗り込みます。


アルジェーニョ村の中心を過ぎた次の停留所で下車すると、目の前にロープウェイ乗場があります。

マウンテンバイクと一緒に乗り込んできた夫婦がいたため、小型のゴンドラは乗客が4人でも満杯でした。湖岸からの急斜面に沿って引き上げられ、すぐに眺望が広がります。眼下の家並みがアルジェーニョ村で、その背後の山はモンテ・グリンゴ(1,082m)とその左肩にモンテ・コマーナ(1,215m)。更にその左奥の山はコルメニョーネ(1,383m)で、その背後がコーモ市街方面です。写真右端の尖った頂はスイス国境に近いサッソ・ゴルドーナ(1,410m)で、その麓にスキニャーノ村が見えています。

ロープウェイを降りた場所がピグラ村。山の中腹に広がる静かな集落です。

サン・フェデーレ村方面へ向かう車道から分かれて右手へ折り返すように登ります。ピグラ村の上手から見下ろすコーモ湖です。

道はそのまま新緑が美しい森の中へ入り、山腹をトラバースしながら緩やかに登って行きます。舗装道路ですが、自家用車が時折追い抜いて行く程度です。

樹林帯を抜け、行く手にアルペ・ディ・コロンノが近づいてきました。

右手に見下ろすコーモ湖(写真左)。その右の尾根上に見えるのが出発点のピグラ村です。そこから山腹を右へ進み、カモッジャ谷の奥をぐるっと巻いて歩いてきました。写真右端の頂はモンテ・パスクエッラ(1,367m)です。

アルペ・ディ・コロンノ(海抜1,322m)に到着。牧畜農家が兼営する山小屋のレストランは営業していない様子でしたが、尾根上に草原が広がる気分の良いところで、暫し休憩しました。車道の向かいには広い駐車場があり、ここから脇道を20分歩いてアルペ・ディ・サーラの農家レストラン(「営業中」の案内看板が出ていました)へ行く家族連れが多い感じでした。

アルペ・ディ・コロンノから先はチーマ・デッラ・ドゥアーリアの北側斜面を東進します。山の北側は雪が未だ融けておらず、舗装道路がアイスバーン状態になっている箇所もありました。進む左手は写真のとおりロヴァッシ谷で、その向こう側に横たわる尾根上を左へ辿って行くとポンナ村に至ります。写真中央奥に見える峰はスイス国境(ルガーノ湖の北側)に位置するチーマ・ディ・フィオリーナ(1,840m)でしょうか。

峠のような場所に建つボッファローラ小屋(池の向こう側に見える建物、海抜1,252m)に到着しました。背後の山はモンテ・ディ・トレメッツォ(1,700m)です。

ボッファローラ小屋の前からチーマ・デッラ・ドゥアーリア(1,447m)に直登していく一団がいました。当初はアルペ・ディ・コロンノからこの山頂を経由して歩くのも良いかなと考えていましたが、山頂付近は雪で真っ白。自重して正解だったと思いました。

ボッファローラ小屋のテラス席。ここでポレンタ等の昼食を楽しむつもりでしたが、未だ11時半で「食事の準備ができるのは1時間後」と言われてしまいました。仕方ないのでナッツのケーキとコーヒーだけいただきました。

遊歩道に入り、コーモ湖岸まで歩いて下ることにします。写真は少し南へ歩いた場所から振り返って見たボッファローラ小屋とモンテ・ディ・トレメッツォ(写真右)。写真左端奥の山はモンテ・カルビーガ(1,698m)です。

牧畜農家が点在するグラヴォーナの集落を通過。道はコンクリートで簡易舗装されていますが、急坂続きなので膝に来ました。

オッスッチョ村の上手に建つマドンナ・デル・ソッコルソ教会まで下ってきました。北イタリアに点在するサクロ・モンテ(聖なる山)の一つとして世界遺産に登録されています。

マドンナ・デル・ソッコルソ教会の内部。

マドンナ・デル・ソッコルソ教会の裏手にはカフェがあります。生憎すべてのテーブルが微妙に埋まっていたので立ち寄りませんでした。

マドンナ・デル・ソッコルソ教会の前から見下ろすコーモ湖とレンノ村。写真右の湖畔に見える小山はドッソ・ディ・ラヴェード半島で、その背後(湖の対岸)の山はモンテ・ヌヴォローネ(1,079m)、その左奥にグリーニャ連峰(2,410m)が霞んで見えています。写真左のコーモ湖の対岸に延びている半島の先がベッラージョ村です。

マドンナ・デル・ソッコルソ教会の下方には参道に沿って14の大きな礼拝堂が並んでいます。17〜18世紀に建造されたもので、教会自体よりこの礼拝堂群の方が有名みたいです。

各礼拝堂の内部には、ほぼ等身大の彫像と壁画でイエス・キリストの生涯の出来事が表現されています。下から登れば順を追って見られるのですが、我が家は上から下ったので逆に時間を遡る感じになりました。写真は一番下の礼拝堂にある受胎告知の場面です。

レンノ村の中心に到着しました。「2月11日広場」に面して建つサント・ステファノ教会です。

「2月11日広場」を挟んでサント・ステファノ教会の向かいに建つサン・ジョヴァンニ洗礼堂の内部。11世紀末の建立だそうです。

コーモ湖畔から眺めるレンノ村と背後のモンテ・ディ・トレメッツォ。写真右端奥の湖畔が遊覧船の船着場です。

大勢の観光客が歩いて行くのに釣られて、ドッソ・ディ・ラヴェード半島の突端にあるバルビアネッロの邸宅へ行ってみましたが、入場料が1人10ユーロと高かったので入口で引き返しました(←ケチ)。「007」をはじめ多くの映画が撮影された場所ということで人気があるようです。

バルビアネッロの邸宅前から眺めるコーモ湖(ベッラージョ村方面)。

船着場近くのレストランでビール&白ワインを飲んだ後、遊覧船に乗って優雅にコーモへ戻ろうとしましたが、当地も3連休のため、船着場には同じ考えの観光客がいっぱい。乗るつもりだった便に満員通過されて1時間以上待たされた挙句、ようやく乗れた船は座る席も無い難民船状態でした(笑)。写真は湖上から眺めるバルビアネッロの邸宅とモンテ・ディ・トレメッツォです。

遊覧船は湖畔の村に寄港しながら進みます。写真はチェルノッビオの町で、写真右の山がモンテ・ビスビーノ(1,325m)、その麓の家並みがロヴェンナ村です。

遊覧船は進むにつれて少し混雑がマシになりました。写真左上の頂に建っているのが前々日に行った「ヴォルタの灯台」で、その右の山上に点在する家々がブルナーテ村です。

コーモの船着場に到着しました。


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