「夫婦で歩くスイスアルプス」

奥クレンタール ハイキング

2012年7月27日。前日深夜に羽田空港からB787機に乗り込み、フランクフルトで乗り換えてチューリッヒ空港に朝到着。チューリッヒ中央駅からグラールス州行き直行急行「グラールナー・スプリンター」に乗り、州都グラールス駅で下車しました。駅の正面に建つのは当初泊まろうかと検討したホテル「グラールナーホーフ」。その背後の山はヴィッギス(2,282m)です。

駅前からクレンタール行きポストバスに乗車。満員だった乗客はクレンタール湖畔で次々に降りていき、終点のリーヒザウまで乗っていたのは我が家の他に1人だけ。バス停の正面に可愛い三角屋根の今夜の宿「ガストハウス・リーヒザウ」が建っています。背後の山はオクセンコップフ(2,179m)。まだ正午前でしたが部屋に入れてもらえ、荷物を置いてから写真左のテラス席で昼食をいただきました。

昼食後、ハイキングに出掛けます。バスで上ってきた車道の上手に遊歩道があり、これを東へ戻る感じで歩き始めると、すぐクレンタール湖が見えてきます。湖の右に見える山はグレールニッシュ山塊で、右端の尖塔がミルヒプランゲンシュトック(2,107m)、左にネーベルケップラー(2,446m)とウッサー・フュールベルク(2,605m)を挟んで写真中央がルーヘン(2,901m)、湖の向こうがフォルダー・グレールニッシュ(2,327m)です。

オクセンコップフの南斜面を東へトラバースしていきます。

グレールニッシュ山塊の西麓に南へ延びるロスマッター谷が眺められます。谷奥に聳えている山はベース・フーレン(2,802m)で、その向こう側に明日から滞在するブラウンヴァルト村があります。谷の右側(西側)はシュヴィーツ州で、写真右の山はシルベレン(2,319m)です。

森の中に入って「モース」と地名表記のある分岐点で北寄りの登り道に入ると、間もなく農家小屋が建つラリのアルプに出ます。写真右に見える分岐を西へ折り返すように進むとオクセンコップフの肩まで登れそうだったんですが、案内標識が無かったので諦め、そのまま広い道を東へ登ってきました。シルベレンの右奥に見えてきた山はミーゼレンシュトック(2,199m)。

ラリの上手にあるラトリスの農家小屋を過ぎると、オクセンコップフの東稜を見上げながらジグザグの道を登ります。

更に上手にあるケンゲルの農家小屋を通過。この先で徐々に登りの傾斜が緩やかになると分岐が現れます。左手の道はレンゲンエック峠を越えてオーバーゼー谷に至りますが、我が家は右手へ進みます。

やがて現れるウンター・レンゲンエックの農家小屋(海抜1,560m)。周囲に広大な牧草地が広がっています。

ウンター・レンゲンエックから北側に眺めるムッテリシュトック(左、2,294m)とレーデルテンシュトック(右、2,295m)。写真右端がレンゲンエック峠(1,814m)です。

道は更に東へ続いていますが、今日は異常に暑くて(この辺りでも30℃はあったと思います)バテてしまったので、ここで引き返すことにしました。同じ道を戻る途中、シルベレンとミーゼレンシュトックの間にカイザーシュトック(2,515m)方面と思しき山が遠望できました。

モースの分岐を左折してクレンタール湖畔へ向かいます。背後のグレールニッシュ山塊のピークは右から順にミルヒプランゲンシュトック、ネーベルケップラー、ウッサー・フュールベルク、ルーヘン、フォルダー・グレールニッシュ。地層の縞模様が美しいです。

クレンタール湖の最奥部の湖畔フォラウエンに到着。

フォラウエンに建つガストハウス。リーヒザウ行きのバスを待つ間、テラス席で山々と湖を眺めつつ休憩することにしました。

ガストハウス「フォラウエン」で飲んだ地元グラールス州産のビール「アドラー・ブロイ」。580mlも入った大瓶が嬉しいです。喉が渇いていたので、1人1本あっという間に飲み干してしまいました。

夕食前に物凄い雷鳴とともに土砂降りの夕立がやってきました。宿のスタッフは「夏はいつもこんな感じよ」と涼しい顔で言ってましたが、夕方までハイキングしていた人達はずぶ濡れ。我が家は早めに宿へ戻ってラッキーでした。翌朝は雨も上がり、前日とは打って変わってひんやりした空気が清々しいです。宿の前には放牧場が広がり、牛達が朝のお食事中でした。

宿からロスマッター谷方面への遊歩道に入って南側の高台に登ると、逆光の朝日に輝くクレンタール湖が眺められました。朝食後、ポストバス・電車・ケーブルカーを乗り継ぎ、今日から滞在するブラウンヴァルト村の休暇用アパートへ移動しました。


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