「夫婦で歩くスイスアルプス」

クラリデン小屋往復ハイキング

2012年8月1日。今朝も快晴です(スイス建国記念日は晴天に恵まれることが多いような気がします)。リンタール駅前始発のクラウゼン峠越えポストバスに乗り込み、峠手前の村ウルナーボーデンで下車します。村名のとおり、ここはもうウーリ州です。

ウルナーボーデン村の教会の先から小道を下ってロープウェイ乗場へ向かいます(写真は歩いてきた方向を振り返って撮っています)。

小道の奥に建つフィーゼテングラート行きロープウェイ乗場。小父さんが1人で切符を売っていました。

ロープウェイ乗場の前から眺めるウルナーボーデン谷は一面に牧草地が広がっていて緑が綺麗です。背後に連なるイェーガーシュテック連峰(2,584m)の迫力ある岩壁も印象的。

僅か6人乗りの小型ロープウェイで標高差650m余りを一気に上ります。写真右端の山はレッキシュトック(2,486m)、写真中央がグラッテン(2,505m)です。左に見えている道が山上駅からクラウゼン峠方面へ向かうパノラマ・コースで、同乗したハイカーは皆そちらへ歩いて行きました。

ロープウェイの山上駅から一登りするとフィーゼテン峠(2,036m)です。写真左上の山はカムリベルク(3,215m)で、山上駅からはその左にクラリデン(3,267m)も見えていました。右のグラッテン山との間の鞍部(写真中央)がクラウゼン峠(1,948m)です。

クラウゼン峠方面のアップ。写真中央に峠の駐車場が見えています。後方に並ぶ山々は左がクリ・シュパンノルト(左、3,140m)とグロース・シュパンノルト(右、3,198m)で、中央がティトリス(3,238m)でしょうか。手前にブリンツィ(2,473m)を挟んで右がシュロスベルク(3,133m)です。

フィーゼテン峠から眺めるイェーガーシュテック連峰。写真左端がジグナールシュトック(2,573m)、中央右寄りのピークがシーイェン(2,610m)、右端がオルトシュトック(2,717m)です。

フィーゼテン峠から南側に広がるカール谷の斜面をトラバースしていきます。正面に黒々と聳えているのはゲムスファイレンシュトックの支峰(2,852m)で(本峰は右肩に覗いているラング氷河の奥です)、その右手前の頂はルント・ロッホ(2,287m)です。

ゲムスファイレンシュトックの東に聳えるロートシュトック(2,471m)。写真右端手前からこの斜面を左へトラバースしつつ登り、ロートシュトックの岩石ドームの左直下(写真左に連なる岩峰群フリッターホーレンとの境目)を越えていきます。

ロートシュトックの肩を越えた辺り。ザレた斜面のトラバース道が続いています。行く手正面の山はグロース・ケルプフ(2,794m)で、写真右端はフォルシュテークシュトック(2,678m)。左手に見えているのはフィーゼテングラートの尾根の突端、カンメルシュトック(2,124m)です。

ザレた斜面を見上げると、切り立った岩峰が並んでいます。穴の開いているところもあります。

ロートシュトックの東側の尾根までやってきました。ここがウーリ州とグラールス州の州境です。写真右下に見えているのが歩いてきた道(ウーリ州側)です。ここから折り返すように南側斜面(グラールス州側)をトラバースしていきます。

進む左手には手前にアルテノーレンのアルプの最奥部を挟んでゲムジシュトック(写真左、2,430m)とアルテノーレンシュトック(写真右、2,458m)の岩山が並んでいます。

アルテノーレンシュトックの右肩に、目指すクラリデン小屋が見えました!

草花が咲くアルテノーレンの最奥部をジグザグに登り詰めていきます。行く手に近づいてきた頂は、スタート地点のフィーゼテン峠から反対側を眺めていたゲムスファイレンシュトックの支峰です。

振り返ってアルテノーレンのアルプを見下ろした図。写真左の斜面をトラバースして登ってきました。谷の向こう正面の山はニュッシェンシュトック(2,893m)で、その右奥はルーヒ(3,107m)。ニュッシェンシュトック山頂の左は支峰のリューヒ(2,850m)、シャイトシュテックリの尖峰(2,810m)、フォルシュテークシュトック、グロース・ケルプフと並んでいます。ニュッシェンシュトックの山腹中央付近には前日乗ったロープウェイの山上駅(カルクトリットリ)が見えています。

アルテノーレンの最奥部まで登ってきました。ここから左折すれば、岩山の上に見えるクラリデン小屋まであと一息です。

クラリデン氷河の末端に近い谷底(写真右下)を横切り、アルテノーレンシュトックの斜面を登る途中で振り返って撮った写真です。クラリデン氷河の右奥に聳えているのがゲムスファイレンシュトックの本峰(2,972m)です。

クラリデン小屋直下の岩壁を登っているところです。ワイヤロープの手摺が設置されているので安心です。

アルテノーレンシュトックの肩に建つクラリデン小屋(海抜2,453m)。今日はカミさんお手製のサンドウィッチを持ってきましたので、小屋から少し離れた岩の上で昼食にしました。

クラリデン小屋のテラス席。写真中央右寄りに見えているピークはボックチンゲル(3,079m)で、その右隣が2つの頂を持つテューフェルスシュテック(2,961m)です。小屋の名になっているクラリデン山は残念ながら見えません。写真左の丸い頂はガイスビュッツィシュトック(2,720m)です。

クラリデン小屋から眺めるグラールス州最高峰のテーディ(3,614m)。手前の鞍部ベッキリュッケ(海抜2,537m)まで足を延ばせばテーディの全容を間近に眺められそうでしたが、次第にテーディの頂上が雲に隠されつつあったのと、ここまでの登りが予想よりキツかったため、今日はクラリデン小屋をゴールとすることにしました。

クラリデン小屋から眺めるロートシュトック(山頂が日陰になっている山)。その後方はグレールニッシュ連峰のベッヒシュトック(2,914m)で、その右隣がフレーネリスゲルトリ(2,904m)。ロートシュトックの右に見えている谷の奥がシュヴァンデンの町で、その背後に左からフローンアルプシュトック(2,124m)、ミュルチェンシュトック(2,441m)、グーフェルシュトック(2,436m)、ビュッツィシュトック(2,496m)、マーゲルライン(2,524m)の峰々が並んでいます。ロートシュトックの左はオルトシュトックと、その左にシーイェンです。

来た道を辿って帰路につきます。写真はロートシュトックの北側斜面まで戻ってきたところ。正面がゲムスファイレンシュトックの支峰です。

フィーゼテン峠まで戻ってきました。写真中央のロートシュトックの中腹に見えるザレた斜面を左から右へトラバースした後、写真右端の道を辿って戻ってきた訳です。ロートシュトックの左後方に見えている山はゼルプザンフト(3,029m)です。

ロープウェイでウルナーボーデン村へ下り、村のレストランでビールを飲んでから、ポストバスに乗ってリンタール村へ戻りました。


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