「夫婦で歩くスイスアルプス」

イグルス村周辺散策

2011年1月5日。今朝も快晴です。インスブルック駅前から南方のマトライ・アム・ブレンナーへ行く路線バスに乗り込みます。

エルベーゲン村の手前にあるザンクト・ペーター教会の前でバスを下車しました。小さいながらも天井画や壁画が美しい教会でした。

ザンクト・ペーター教会はヴィップ谷に張り出した高台に建っていて、眺望を楽しめます。写真はヴィップ谷を挟んで西側に広がるシェーンベルク村の家並みを撮ったもの。背後はカルクケーゲル山塊の山々で、右がザイレ(別名ノックシュピッツェ、2,404m)、手前のネーダーヨッホ(2,142m)を挟んで中央がマルヒライゼンシュピッツェ(2,620m)、左は山塊最高峰のシュリッカー・ゼーシュピッツェ(2,804m)です。

シュリッカー・ゼーシュピッツェ(左)方面のアップ。中央はリーペンヴァント(2,774m)、右はグローセ・オクセンヴァント(2,700m)です。

バスで通ってきた車道を戻る形でハイキングを始めました。後で地図を見ると、ザンクト・ペーター教会前から上手の道を辿れば、殆どバス道を辿らなくても歩けるようでした。

ルックシュライン橋の先から右手の森の中へ遊歩道「シュペックバッハーヴェーク」が分岐していましたので入ってみました。昔の巡礼道なのか、路傍に聖画やレリーフが点在していました。

「シュペックバッハーヴェーク」はパッチャーコーフェル山の麓を周回して遥かハルの町の南方にあるトゥルフェス村辺りまで続いているようですが、我が家は下手に見えてきたパッチの村へ下ることにしました。

パッチ村の中心部を北へ抜け、広い牧草地の中の道を北上します。間もなく道が三方に分かれますが、我が家は高台を通る右の道を選びました。正面にノルトケッテ山脈が並んで素晴らしい眺望です。先を歩くカミさんの頭の上がクライナー・ゾールシュタイン(2,637m)、写真中央がケマッハー(2,480m)、右に3つ並んで見えるピークは左から順にルーマー・シュピッツェ(2,454m)、ハラー・ロスコップフ(2,670m)、グローサー・ラファッチャー(2,696m)。

ノルトケッテ山脈の左にはミーミンガー山群の山々が並んでいます。写真右端はヴェッターシュタイン山脈のシュネーフェルナーコップフ(2,874m)で、そこから左へ順にホーエ・ムンデ(2,662m)、ホッホヴァント(2,719m)、ホッホプラッティッヒ(2,768m)、グリースシュピッツェン(東峰2,747m・西峰2,741m)、グリューンシュタイン(2,661m)と続き、少し間をおいて左端がヴァンニック(2,493m)。手前の家並みはムッタース村です。

南西方向にはシュトゥーバイ谷の奥が眺められます。左の大きなピークはハービヒト(3,277m)で、その右下手前はエルファーシュピッツェ(左、2,505m)とツヴェルファーシュピッツェ(右、2,562m)。その右奥に並ぶのはイタリア国境方面の山々で、左端がヴィルダー・フライガー(3,418m)、中ほどやや左寄りがヴィルダー・プファッフ(3,458m)、その右奥が山塊最高峰のツッカーヒュットル(3,507m)、右寄りで白く輝いているのがアーペラー・プファッフ(3,353m)です。

犬を連れて散策している老夫婦と擦れ違いました。

道は緩やかに下り、森の脇を通って進みます。木々の向こう側にイグルス村が見えてきました。

公園を通り抜けてイグルス村に入ります。「ジーモンヴェーク」と標識のある小道を通って村の中心部へ。かつてジーモン・ミューラーという地主の家に通じる道だったようです。

イグルス村の中心に建つ教会。

良いお天気なので山の上で昼食を摂ろうという話になり、村の上手にある乗場からロープウェイに乗ってパッチャーコーフェル山へ上りました。

パッチャーコーフェルの山頂駅(海抜1,960m)。スキーヤーで賑わう展望レストラン(写真右上)で料理とビールを楽しみました。

ロープウェイ駅の東側から眺めるイン川下流方面(北東方向)。谷底の中央がハルの町で、その後方で白く大きく見えている山がグローサー・ベッテルヴルフ(2,726m)、その右はホーエ・フュルレック(2,571m)。更に右、下流の森の背後に見えている白い山はホッホニッスル(2,546m)。グローサー・ベッテルヴルフの左はシュペッカールシュピッツェ(2,621m)で、鞍部の奥に覗くゾンネンベルク(2,665m)を挟んでその左がグローサー・ラファッチャー。

北側に一望できるインスブルックの街。ノルトケッテ山脈は写真右端のグローサー・ラファッチャーから左へロスコップフ、ルーマー・シュピッツェ、プラックスマーラーカールシュピッツェン(後方、2,642m)、マンドルシュピッツェ(2,366m)、イェーガーカールシュピッツェン(後方、2,608m)と並んで、写真中央がケマッハー。写真左端手前はロープウェイの山麓駅があるイグルス村で、森を挟んで中央手前にランス村が見えています。

インスブルック中心街方面のアップ。背後の山は左端から順にグローサー・ゾールシュタイン(2,541m)、クライナー・ゾールシュタイン、ホーエ・ヴァルテ(2,596m)、ブラントヨッホシュピッツェン(2,599m)、ぐっと下がってザッテルシュピッツェン(2,369m)、再び上がってケマッハー、カミーンシュピッツェン(2,435m)、小さな鞍部を経た右の白い頂がロープウェイで上れるハーフェレカールシュピッツェ(2,334m)。その右後方に見えている尖った頂はカッツェンコップフ(2,531m)です。

イン川上流方面(北西方向)の眺望。写真右下がイグルス村で、ヴィップ谷を挟んで写真中央がナッタース村、その左にムッタース村、その奥に見えているのがゲッツェンス村です。ナッタース村の右上、イン川の谷底にフェルス村も見えています。後方の山は右端のグローサー・ゾールシュタインの左がドイツ国境のヴェッターシュタイン山脈で、その中央の白い頂がツークシュピッツェ(2,962m)。中央はミーミンガー山群、左端はゼルライン谷奥の山リーツァー・グリースコーゲル(2,884m)です。

西側の眺望。右端から順にリーツァー・グリースコーゲル、パイダー・シュピッツェ(2,808m)、ガイスコーゲル(2,820m)、ザイレ、マルヒライゼンシュピッツェ、シュリッカー・ゼーシュピッツェ、シュランコーゲル(3,497m)、ルーダーホーフシュピッツェ(3,474m)、シュトゥーバイアー・ヴィルトシュピッツェ(3,341m)、シャウフェルシュピッツェ(3,332m)、アーペラー・プファッフ。

ロープウェイでイグルス村へ戻り、電車の軌道に沿った道を東へ歩いてみました。

イグルス村を外れると、再び山々の眺望が広がってきます。散策している人が多い道でした。

ランザーゼー駅を通過。左手へ少し下ればランス湖があるようですが、駅からはよく見えませんでした。

電車の線路はやがて左手へ大きくカーブしてインスブルックの街へ下っていくので、その手前で線路沿いから離れて右折し、ランス村へ向かいました。後方の山が先程ロープウェイで山頂近くまで上ってきたパッチャーコーフェル(2,246m)です。

ランス村から眺望の良い車道を進むとアドランス村が近づいてきました。夕陽に照らされたグローサー・ベッテルヴルフ(左)とホーエ・フュルレック(中央)が綺麗でした。アドランス村から路線バスに乗ってインスブルック駅前へ下りました。


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