「夫婦で歩くスイスアルプス」

アフォルテルン村からルエックの丘へ

2015年5月1日。予報どおりの雨天です。ラングナウ駅からブルクドルフ方面行きの電車に乗り、ハスレ・リュークザウ駅で下車。電車が少し遅れていたので、駅前始発のバスに乗り遅れそうになりましたが、動き始めたバスのドアを叩いて停まってもらい、何とか乗り込みました(バスは1時間に1本なので逃すと大変なんです)。アフォルテルン村の中心部でバスを降り、エメンタール・チーズの展示工房へ。写真は最も大きな本館の建物ですが、他に3棟の展示館がありました。

本館の中央部ではチーズ作りの様子を見学できました。他の建物には昔のチーズ作りの道具等が年代別に展示されています。

本館の地下には沢山のチーズが熟成保管されていました。

アフォルテルン村から広大な牧草地の中の道を歩き始めます。本来のハイキングコースは写真左手の丘を越えていくんですが、雨で道がぬかるんでいたため、舗装道路を辿って北へ。行く手に見えるエッカーディンゲンの集落で左折して西へ進みました。

ルエックの丘(887m)の頂に建つ「ベルン騎兵隊記念碑」。第1次世界大戦の際、祖国防衛に当たっていた兵士の多くがスペイン風邪で亡くなったことを顕彰したもののようです。晴れていればベルナー・アルプスを遠望できる展望台ですが、今日は何も見えません。

ルエックの丘を西へ下った麓に雰囲気の良いホテル・レストランが建っていました。風雨が強まってきたため、これ以上のハイキングは諦めてバスに乗ろうと、ホテル前の停留所で待ちましたが、時間になってもバスがやってきません。「5〜10月の日曜・祝日以外は30分前までに電話でリクエストせよ」とバス停に書いてあります。今日(メーデー)は祝日かと思ってましたが、どうやら違ったようです。次のバスは1時間後。仕方なくレストランに入り、コーヒーを飲みました。ホテルのスタッフに頼んでバス会社へ電話してもらいました。

レストラン内に掲げてあった100周年記念のプレートによれば、1883年創業の歴史あるホテルらしいです。テラス席でアルプホルンを奏でているお爺さんがいて、美しい絵が描かれたホルン(写真とは別のもの)を見せてくれました。最後には「良かったら吹いてみるか?」と。唇の使い方を教えてもらったら、思いがけず簡単に良い音が出て嬉しかったです。メーデーの行楽客をもてなすためにホテル側がホルン奏者を呼んだんでしょうが、生憎の雨天で客が少なかったからこそ我が家にチャンスが巡ってきたと言えます。悪天候でも偶には良いことがありますね。

バスに乗ってブルクドルフの町へ。写真は旧市街の中心、クローネン広場。

スーパー「COOP」内にあるセルフサービスのレストランで昼食後、丘の上に建つブルクドルフ城へ。1200年頃にツェーリンゲン家によって建設された城郭です。内部は博物館になっています。

ブルクドルフ城から西側の眺望。

ブルクドルフ城から北東側の眺望。切り立った岩壁を見せている小山ギスナウフリューエの麓をエメ川が流れています。ブルクドルフ市内を散策してから電車でラングナウ村へ戻りました。


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