「夫婦で歩くスイスアルプス」

ツィラーグルント谷奥ハイキング

2017年8月12日。マイヤーホーフェン村で迎える最初の朝は雨が上がったばかりで、周囲の山々にも雲が掛かっていましたが、徐々に回復するとの天気予報を信じてハイキングに出掛けます。鉄道駅で9日用の「ツィラータール・アクティブカード」を購入し、ツィラーグルント行きのバスに乗り込みました。「アクティブカード」はツィラータール内の電車・バス・ロープウェイ類が乗り放題になる切符ですが、今日乗ったツィラーグルント路線は終点のダムまで乗るには追加料金(1人往復5.80ユーロ)が必要です。加えて1人1ユーロの通行料まで取られますが、代わりに1.50ユーロ分の飲食割引券が貰えました。


バスの終点、ツィラーグリュントル人造湖のダム脇(海抜1,860m)で下車。やはり雲が多くて余り視界が利きません。ダムの対岸の山はクライナー・マグナー(2,589m)です。

先ずは長いトンネルを通ってダム湖の奥へ向かいます。

トンネルを抜けると間もなくツィラーカールから流れ下る急流を渡ります。ここは地中に大きな鉄管を埋めて水を流してあり、難なく通り抜けられました。

が、その先に別の川を渡るところがあり、こちらは増水していて足を濡らさないと渡れませんでした。我が家の前に渡り終えたカップルが石を川へ投げ入れて足場を作ってくれましたが、その石の上で私はバランスを崩し、見事にお尻から水の中へ転落してしまいました。下半身ずぶ濡れになった直後、後ろから山小屋のスタッフらしき人達が長い板を持って登場し、橋を作ってくれました。もう少しゆっくり歩いてくれば良かった…。

ツィラーグリュントル人造湖の最奥部が見えてきました。写真では分かりづらいですが、左の湖岸の道を奥へ辿った先にホーエナウ・アルム小屋が見えます。

ホーエナウ・アルム小屋へ向かう湖岸の道を離れ、プラウエナー小屋への山道に入ります。

ツィラーグリュントル人造湖の対岸(南側)の山々。雲が多くてハッキリしませんが、写真右がグローサー・マグナー(2,873m)で、写真左奥はクラインシュピッツェ(3,170m)です。

クーヒェルモースカールの圏谷から流れ下るケースベッヒェ川を渡ります。ここはしっかりした木橋が架けられていて安心です。

ツィラーグリュントル人造湖を見下ろしながら、ゾンタークラーナーコップフ(2,284m)の北斜面をジグザグに登ります。

クーヒェルモースカールを見下ろした図。圏谷の中央を流れ下っているのが先程渡ってきたケースベッヒェ川です。雲に半ば隠れていますが、写真右上がクーヒェルモース氷河を抱いた山塊の最高峰、ライヒェンシュピッツェ(3,303m)です。

目的地のプラウエナー小屋が見えてきました。青空が覗いてきたので期待しつつ最後の登り道を辿りますが…。

プラウエナー小屋(海抜2,364m)に到着。残念ながら再び雲が湧いてきて視界が無くなってしまいました。

プラウエナー小屋の中でカミさんはソーセージ入りパスタスープ(5.50ユーロ)、私はグーラッシュスープ(パン付き6.50ユーロ)をいただきました。温かいスープを食べて元気が出ました。

視界が晴れないのでラインバッハケップフル(2,690m)への登頂は諦め、ゾンタークラーナーコップフの頂にも立ち寄らずに、来た道を辿ってツィラーグリュントル人造湖のダムまで戻りました。バス停脇の岩の上に建つレストラン「アドラーブリック」に立ち寄ります。

レストラン「アドラーブリック」でココアをいただきました。バスに乗る際に貰った割引券を使って一人1ユーロで済みました。見下ろす谷底の草地はダムの下流にあるズルツボーデンアルムで、その右奥がベーレンバートアルムです。ズルツボーデンアルムの背後の山はホーエ・ガウルシュナイデ(2,827m)。

ベーレンバートアルムまで歩いて下っても良いかなと思ってましたが、お天気が回復しないので、大人しくダム脇からバスに乗り込んでマイヤーホーフェン村へ戻りました。


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