「夫婦で歩くスイスアルプス」

ラムスヨッホ越えハイキング

2017年8月14日。バスでトゥクス谷のラーナースバッハ村へ行き、前夜に電話予約しておいた乗合いタクシーに乗り換えました。トゥクス谷では平日に曜日替わりで様々なハイキングのスタート地点まで乗合いタクシーを運行してくれているんです(運賃は概ね1人11ユーロ)。今日はほぼ満席の乗客8名を乗せ、北側の支谷を延々と遡った場所にある放牧地、ファルルックアルム(海抜2,132m)まで乗せて行ってもらえました。


写真右端の農家の前が乗合いタクシーを降りた場所です。我が家以外の乗客は全員が北西側に見えるヒッポルトシュピッツェ(写真左上、2,643m)の方向へ登って行きました。恐らくアイスカール湖へ行くんでしょう。我が家は反対方向(南東側)に向かって歩き始めます。

ファルルックアルムから東側の眺望。草原の中に見えている砂利道を乗合いタクシーで上ってきました。中央奥の一段低くなっている谷底がホーブアルムで、そこから右奥へ谷を下った先にラーナースバッハ村があります。

遊歩道はネーダーヨッホベルクの北斜面をトラバースしながら東へ進んでいきます。

左手(北側)にはなだらかな草原の谷が広がっています。滝の上方に見える線が乗合いタクシーで上ってきた道。写真左上のヒッポルトシュピッツェの麓に見える建物がスタート地点のファルルックアルムで、写真中央の頂はヴァクセン(2,392m)、写真右端がアルムコーゲル(2,419m)です。

小さな池がありました。ヒッポルトシュピッツェの左に見えてきた頂はアイスカールシュピッツェ(2,611m)です。その山腹に見えている圏谷の底にアイスカール湖があるようです。

東へ張り出したネーダーヨッホベルクの尾根の先端まで来ると、「ネーダーヨッホ(海抜2,137m)」という標識が立っていました。並んで見えてきたのはトゥクス谷の南側の山々で、標識の背後がミットレレ・グリンベルクシュピッツェ(2,867m)、その右にヒンテレ・グリンベルクシュピッツェ(2,884m)、ネストシュピッツェ(2,966m)、ミッターシュナイトコップフ(2,853m)、ロスコップフ(2,971m)と続いています。標識の左で尖っているのはトリストナー(別名ヤウンシュピッツェ、2,767m)、更に左にアホルンシュピッツェ(2,973m)を経て写真左端がツィラーグルント谷奥のライヒェンシュピッツェ山群です。

ライヒェンシュピッツェ山群方面のズームアップ。中央左寄りに見えるツィラー氷河の右後方の尖峰が最高峰のライヒェンシュピッツェ(3,303m)で、その右隣がツィラーシュピッツェ(3,092m)、氷河の左後方がヴィルトゲルロスシュピッツェ(3,280m)、その左肩がシュネーカールシュピッツェ(3,209m)。写真右奥はツィラープラッテンシュピッツェ(3,148m)です。頂に建物群が見える中央手前のなだらかな山はゴンドラリフトが通じているペンケンヨッホ(2,095m)です。

ネーダーヨッホから西へ廻り込み、ネーダーヨッホベルクの南斜面をトラバースしながら下ります。写真中央の山腹がメルクカール、右奥の岩山はツィンテン(2,610m)、左のなだらかな頂はグリューブルシュピッツェで、その左奥にホーアー・リフラー(3,231m)が見えています。

南東方向に見下ろすトゥクス谷(写真左奥)。写真右下はナッセ・トゥクスアルムの農家群です。

写真右に見える農家小屋の前へ下り、そこから奥へ登り返した先にあるトーア湖を目指します。

トーア湖へ向かう登り道。

トーアバッハの滝を渡ります。何とか足を濡らさずに通り抜けられました。

トーア湖の北側には湿原が広がっています。向かいの山はトーアシュピッツェ(2,663m)。ここを西(写真左手)へ直進すれば、トーアヨッホ峠を越えてヴァッテン谷の奥に通じています。

牛糞だらけの道を南へ下ってトーア湖畔(海抜2,258m)に到着。汚れていない岩を見つけて座り、持参したおにぎりを食べました。正面に見えている山はラストコーゲル(2,762m)で、その左肩はハルスルシュピッツェ(2,574m)です。

トーア湖とトーアシュピッツェ。右奥に見えている山はホーバルヨッホ(2,512m)です。

トーア湖の南側に広がるイム・ケッセルの圏谷の奥へ向かいます。道の周囲には牛が放牧されていました。正面の稜線上が目指すラムスヨッホ峠です。

登るにつれて次第に草原からガレた斜面に変わってきます。後方の岩山がツィンテンです。

ラムスヨッホ峠(海抜2,508m)に到着。本日のコースの最高地点です。南側にヒンタートゥクス氷河方面の高峰群を見渡せました。写真中央が山塊最高峰のオルペラー(3,476m)で、その左がゲフローレネ・ヴァント・シュピッツェン(3,288m)、左端がホーアー・リフラーです。

ラムスヨッホ峠から北側の眺望。歩いてきたイム・ケッセルの平原とトーア湖の向こうにトーアシュピッツェを望みます。

ラムスヨッホ峠から南西側に見下ろすユンスベルクの圏谷。写真中央の谷底にシュトアンカーゼルンの農家レストランが見えます。写真右上の峰はプルーダーリング(2,778m)、谷の最奥がブライイェーガーシュピッツェ(2,666m)で、その左にガムスカールシュピッツェ(2,750m)、クシュッツシュピッツェ(2,714m)、ヴァントシュピッツェ(2,614m)とその手前にホッホヴァルトシュピッツェ(2,491m)が並んでいます。クシュッツシュピッツェの向こう側が前日に歩いたヴァイテンタール。写真左上はオルペラーとゲフローレネ・ヴァント・シュピッツェンです。

ラムスヨッホ峠の南東側には、なだらかな山容のグリューブルシュピッツェを間近に見下ろせます。これからこの山頂を経由して下山します。グリューブルシュピッツェ山頂の背後はテッテンスヨッホ(2,276m)で、その右後方がミットレレ・グリンベルクシュピッツェ、左後方がアホルンシュピッツェです。

アホルンシュピッツェ方面のズームアップ。中央左寄りのアホルンシュピッツェの右に、ポップベルクシュピッツェ(2,891m)、ヴィルヘルマー(2,937m)、ムグラー(2,958m)、グルントシャルトナー(3,065m)、マーデレックルシュピッツェ(3,050m)、ロスヴァントシュピッツェ(3,157m)と並んでいます。ロスヴァントシュピッツェの右手前はトリストナー、写真左奥はライヒェンシュピッツェ山群です。

ラムスヨッホ峠から尾根伝いに歩いてグリューブルシュピッツェ山頂(2,395m)にやってきました。

グリューブルシュピッツェ山頂から歩いてきた方向を振り返って。写真右上がラムスヨッホ峠で、中央右寄りの岩山がツィンテン、その左にトーアヴァント(2,771m)を挟んで中央左寄りの岩山がカルクヴァント(2,826m)。カルクヴァントの左奥に山塊最高峰のリツーマー・レックナー(2,886m)、その左にガイアー(2,857m)を挟んでプルーダーリング、写真左端がゼーゲンホルスト(2,713m)です。中央手前の小ピークの向こう側の鞍部がツィルイェッヒルで、そこからユンスベルク圏谷へ下る道が写真左手へ分岐していました。

グリューブルシュピッツェ山頂から南に眺めるオルペラー山群(写真左)とユンスベルク圏谷(写真右)。

グリューブルシュピッツェ山頂から東方向の眺望。正面手前がテッテンスヨッホで、その右後方がネストシュピッツェとグリンベルクシュピッツェン連峰、左後方がアホルンシュピッツェとライヒェンシュピッツェ山群、写真左端がペンケンヨッホです。左の谷底はフォルダーラーナースバッハ村。右手前の山腹に見える建物はブラントアルムのレストランです。

グリューブルシュピッツェ山頂から北東方向へ延びる尾根に沿って下ります。目指すのは右の山腹に見えるエックアルムのレストランです。正面の山はラストコーゲル。

道はジグザグに下って行くので、ヒンタートゥクス氷河を正面に眺めながら歩くところもあります。左がゲフローレネ・ヴァント・シュピッツェン、中央がオルペラーとその右肩にグローサー・カーゼラー(3,263m)、右がクライナー・カーゼラー(3,093m)です。

本日のゴール地点、エックアルムのレストラン(海抜1,950m)に到着。テラス席で白ビール(カミさんはラドラー)を飲みつつ休憩しました。

レストランの脇からゴンドラリフトに乗り込んで谷底のラーナースバッハ村へ下り、路線バスに乗り換えてマイヤーホーフェン村へ戻りました。眼下に見える山麓駅の右斜め向かいの建物が観光案内所「トゥクス・ツェンター」で、今朝その前から乗合いタクシーに乗りました。


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