「夫婦で歩くスイスアルプス」

ペンケン山 ハイキング

2017年8月16日。朝には雨がザーザー降ってきてハイキングは無理かと思いましたが、9時過ぎにほぼ止みました。前日に少し歩き疲れたので今日は半ば休養日とし、スーパーマーケットで買物を済ませた後、10時過ぎにマイヤーホーフェン村の中心にあるゴンドラリフト「ペンケンバーン」の乗場へ向かいました。


大型のゴンドラに乗り込み、マイヤーホーフェン村の西側に聳えるペンケン山へ。

ゴンドラの中から南西側の眺め。左手前がマイヤーホーフェン村で、正面に見える山はフォルデレ・グリンベルクシュピッツェ(2,765m)。その手前の麓を左奥へ入るとツェム谷、右の高台に見えるフィンケンベルク村を通って写真右奥へ進むとトゥクス谷です。

「ペンケンバーン」の山上駅は海抜1,790m。ここから先は緩やかな登りなので歩いても良いんですが、「ツィラータール・アクティブカード」があればすべて無料で乗れるので、更に「コンビバーン」に乗り込みました。ゴンドラ型とチェア型が併設されたリフトの筈ですが、夏は2種類のゴンドラ型だけで運行されている感じでした。

「コンビバーン」の山上駅に降り立つと、近くにレストラン「ペンケンアルム」(海抜1,980m)が建っています。

レストラン「ペンケンアルム」の前は広大な放牧場です。写真右端の峰はアホルンシュピッツェ(2,973m)で、その左肩がトレンクナー(2,666m)。写真中央のツィラーグルントの谷奥に見えている山はツィラープラッテンシュピッツェ(3,148m)とその左にシュヴァルツコップフ(北峰3,079m)で、その左にシュネーカールコップフ(2,845m)とロートコップフ(2,819m)の連山、ホッホシュタインフレッヒェ(2,769m)、ブラントベルガー・コルム(2,700m)の尖峰、トーアヘルム(2,452m)、ホッホフェルト(2,350m)と続き、写真左端がゲルロスシュタインヴァント(2,166m)です。

レストラン「ペンケンアルム」の裏手には貯水池があり、水上で大きなビニールボールに入って遊んでいる女の子がいました。デンマークの企業が開発した「ファンボールズ」というアトラクションらしいです。

地図に「ツィルベンヴェーク(霜降り松の小道)」と書かれている砂利道を辿って緩やかに西へ登って行きます。ロッククライミングが楽しめる岩山、クノーレン(写真中央、2,081m)を通過。

左手(南側)の眺望を楽しみながら進みます。写真中央左寄りで大きく見えている山はトリストナー(別名ヤウンシュピッツェ、2,767m)で、その左肩がブラーザー(2,695m)とローフェルシュピッツェ(2,714m)、写真左端はシュティルップ谷。写真右はツェム谷奥方面の山々です。

シュティルップ谷のズームアップ。手前の谷底にダム湖が見えます。谷奥に並んでいる4つの峰は右から順にカイルバッハシュピッツェ(伊語名プンタ・ディ・コーニオ、3,093m)、カッセラー・シュピッツェ(2,952m)、グリューネ・ヴァント・シュピッツェ(2,946m)、クファレンシュピッツェ(2,966m)で、いずれもイタリアとの国境を成す山々です。写真左上端は頂上が雲に隠れていますがヒンテレ・シュタンゲンシュピッツェ(3,225m)です。

ツェム谷方面は雲が多いです。トリストナー(写真左端)の右に見える三角がケラーコップフ(2,722m)で、その右後方がオクスナー(3,107m)。晴れていればトリストナーの右隣にグローサー・メルヒナー、写真右奥にグローサー・メーゼラー等の高峰も見えるようです。

ペンケンヨッホの手前に建つ「グラナート(=ざくろ石)礼拝堂」。スイス在住の著名建築家マリオ・ボッタ氏の設計により2014年に建てられたものとのことです。

ペンケンヨッホ(2,095m)に建つ大型レストラン「グラナートアルム」。昨年オープンしたばかりの真新しい建物で、テラス席も広いです。

レストラン「グラナートアルム」の隣には子供用の広い遊技場がありました。大きな熊のキャラクター「ペピ」の体内にも入れます。

「グラナートアルム」の南側に建つレストラン「ペンケンテンネ」。こちらはこじんまりしていますが、やはりテラス席が良い雰囲気です。向かいには「ペンケンヨッホハウス」という別のレストランもありました。

「ペンケンテンネ」の前からフィンケンベルク村へ下るゴンドラリフトに乗り込みました(これも「アクティブカード」で乗れるので…)。リフトは下半分の区間がリニューアル工事で運休中のため、他の乗客は殆どいません。中間駅の隣でも大規模な工事が行われていました。写真左端の建物がレストラン「アルムシュテューバール」(海抜1,760m)です。

レストラン「アルムシュテューバール」の上手に走っている平坦な道を辿って西へ進みます。写真右上の頂ヴァングルシュピッツ(2,420m)から続いている尾根の下方を廻り込んでいきます。

この遊歩道は「モーアレーアプファート・ナトゥールヴェルト(湿地学習路「自然界」)」と名付けられていて、湿地帯を木道で進む場所もあります。この地域の地質や動植物に関する解説板(ドイツ語・英語併記)がところどころに立っています。

尾根を西へ廻り込むと、大きな農家小屋?が建つシュローフェンアルム(海抜1,697m)に出てきます。トゥクス谷を隔てて南側に見える山は、(雲が多いですが)左がミットレレ・グリンベルクシュピッツェ(2,867m)、中央がネストシュピッツェ(2,966m)、右がテッテンスヨッホ(2,276m)です。

シュローフェンアルムの上手に建つバルバラ礼拝堂。ここの西側の谷では1976年までマグネサイト鉱石の採掘が行われ、一時は300名以上が働いていたとか。当時シュローフェンアルムには従業員用の住宅や商店に加えて学校、映画館、プールまで設置されていたとの解説板がありました。

シュローフェンアルムの端にはハンモック型の椅子が並んでいて、これに座って景色を眺めると最高でした。

シュローフェンアルムから西側に見下ろすトゥクス谷の上流方面(写真左)。写真中央奥の谷は前々日に歩いたナッセ・トゥクスアルムです。写真右端の山腹がマグネサイト鉱山跡。右手前にあるベンチは、寝転がると頭が集音器の中に入るようにできています(効果のほどは??でしたが…)。

樹林帯の中を西へ下ります。ハンモックが設置されている場所がありました。

大きな虫眼鏡を潜れば湿地学習路「自然界」の出口です。レストラン「アルムシュテューバール」の上手にも同じ虫眼鏡の入口がありました。

眼下に見える谷底のフォルダーラーナースバッハ村へ下ります。谷底の奥がラーナースバッハ村。写真右上の頂は前々日に歩いたグリューブルシュピッツェ(2,395m)で、山頂の右下にエックアルムのレストランが見えています。

フォルダーラーナースバッハ村に到着。村の中心部にあるレストラン「カーザーマンドル」で遅めの昼食をいただくことにしました。

白ビールを飲みながらティローラー・グレステルを味わった後、バスに乗ってマイヤーホーフェン村へ戻りました。


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