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次第に上り坂となり、グラン・ムンテ小屋へ向かう道から右手に分かれて谷の西斜面を進みます。
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徐々に左手の視界が開け、ベッソの左にシャーリホルン(写真右、3,975m)とヴァイスホルン(写真中央、4,506m)の姿を眺められるようになります。
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正面の小山の上に目指すプチ・ムンテ小屋が見えてきました。その背後の白い山がグラン・コルニエ(3,962m)、谷の奥に尖っているのがポワント・ド・ジナール(3,789m)です。
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プチ・ムンテ小屋(海抜2,142m)は新しくて、泊まるのも心地良さそうなところでした。テラス席に座ってファンダン(白ワイン)を飲みつつ休憩です。写真左の谷は土砂で黒く見えていますが、ジナール氷河の末端です。
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アルコールが入って気を大きくしたカミさんが地図を眺めつつ「ソルボワのロープウェイ駅まで歩こうか」と言い出しました。確かにこのまま来た道を戻るのは勿体無いような好天です。腕時計を見ると何とか最終のロープウェイには間に合いそうなので、小屋の北側から左手の道に入ります。振り返ると、ポワント・ド・ジナールの左にモン・デュラン(独名アルベンホルン、3,713m)が見えてきていました。
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右手にはヴァイスホルンとシャーリホルン、更にその右にモマン北峰(3,863m)とモマン南峰(3,963m)が見えてきました。往路より標高の高い場所を歩いているので、よりスッキリした姿で眺められます。
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羊の群れがのんびり草を食むラ・レのアルプを斜めに登っていきます。
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カミさんは思っていたより登り道がキツかったようで、ちょっとヘタり気味。でも、山々のパノラマはどんどん広がってきます。ベッソの左にツィナールロートホルン(4,221m)、右にオーバー・ガーベルホルン(4,063m)が全容を現してきました。モン・デュランとポワント・ド・ジナールの間にはマッターホルン(4,478m)の頭も見えてきています。
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オーバー・ガーベルホルン、モン・デュラン、マッターホルンのアップ。谷の奥に白く見える氷河は、ジナール氷河の上流にあたるグラン・コルニエ氷河です。
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ツィナールロートホルン(左)とベッソ(右)。
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ツィナールロートホルンとその左にモマン南峰・北峰、流れ下るモマン氷河。
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ラ・レのアルプを北へ抜けると、ガレた斜面を渡って進みます。昨日の雨が氷柱になって未だ幾つも残っていました。
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谷底にジナールの家並みが見えてきました。写真右上の山はレ・ディアブロン(3,609m)。
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ソルボワのロープウェイ駅が見えてきた頃、カミさんが携帯電話を眺めつつ「ひょっとしてもう17時過ぎてない?」と一言。腕時計を見ると未だ16時半前で、「大丈夫だよ」と一蹴したものの、そう言えば周囲にハイカーの姿が全くありません。念のためにデジカメで時刻を確認して唖然としました。私の腕時計は1時間近くも遅れていたのです。以前から時々調子が悪かったのですが、よりによってこんなところで狂うとは…。
ロープウェイ駅に宿泊施設があればなぁ〜と祈りつつ到着しましたが、やはりもう誰もおらず、建物は固く扉を閉ざしていました。足も疲れていましたが、こうなればジナールまで歩いて下山するしかありません。ロープウェイのケーブルに沿った山道を下りましたが、次第に薄暗くなってくる樹林帯の急坂は精神的にも辛かったです。1時間余りで無事下山できましたが、ジナール発の最終バスには間に合わず、着の身着のまま急遽ジナール村のホテルに泊まる羽目になりました。やれやれ…。
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