「夫婦で歩くスイスアルプス」

ライヒェナウ島内 一周ウォーキング

2018年5月3日。今朝も曇天ですが、ラドルフツェルの船着場からボーデン湖の遊覧船に乗り込みます。

乗船したのは乗客定員300名の「シュタット・ラドルフツェル」号。内部は意外に広くて綺麗でした。曇り空の平日なので、乗客が少なかったです。


遊覧船はイツナング村とスイスのマンネンバッハ村に立ち寄った後、ライヒェナウ島の南岸にある船着場に到着。45分間ほどの船旅でした。

船着場から湖岸の遊歩道を辿って西へ歩きました。静かな道で良いんですが、ユスリカが沢山飛び回っていて、ちょっと鬱陶しかったです。

島の西岸にあるキャンプ場を通過。キャンピングカーが沢山停まっていて、雰囲気の良いレストランもありました。奥に自転車が見えますが、ライヒェナウ島では散策している人よりサイクリングを楽しんでいる人の方が多かったです。

島の北西端(ニーダーツェル)に建つザンクト・ペーター・ウント・パウル(聖ペテロ&パウロ)教会。左手前の建物は「博物館」で、ライヒェナウ島とこの教会の歴史がパネル展示されていて、英語の説明もあるので助かります。

ザンクト・ペーター・ウント・パウル教会の内部。18世紀に改築されたようで、ロココ調の天井画が美しいです。

ザンクト・ペーター・ウント・パウル教会の主祭壇。イエス・キリストと12使徒等の聖人が描かれた正面の壁画は12世紀のものらしいです。

東へ進んで島の中央部(ミッテルツェル)へ向かいます。湖岸の遊歩道は避けて畑の中の道を歩きました。ライヒェナウ島は有機栽培野菜の生産地としても名高く、レタスやコールラビ等が育ってました。

ミッテルツェルにあるザンクト・マリーア・ウント・マルクス(聖マリア&マルコ)大聖堂。かつての修道院付属教会です。

大聖堂の裏手にハーブガーデンがあります。

ハーブガーデンから眺めるザンクト・マリーア・ウント・マルクス大聖堂。

島の北岸に沿った住宅街の道を東へ歩き、オーバーツェル地区へ。小さな船着場がありました。ボーデン湖(グナーデンゼー)の対岸は修道院のあるヘグネ村です。

ユネスコ世界遺産に指定されているライヒェナウ島の教会群の中でも最も価値が高いと言われるザンクト・ゲオルク教会。内部の壁画を湿気による損傷から守るため、冬季以外は1日2回だけのガイドツアーに参加しないと入館できません。

ガイドツアーの集合時刻までの間に、近くにある「博物館」で事前学習しました。

「博物館」の内部。ザンクト・ペーター・ウント・パウル教会の「博物館」と同様に、英文併記のパネルで教会の歴史や壁画の解説が展示されています。

ガイドの女性に1人2ユーロを払ってザンクト・ゲオルク教会の内部へ。四方の壁全面が10世紀後半に描かれたフレスコ画で覆われていて見事です。ガイドさんは1時間近くかけて壁画の内容を1枚ずつ丁寧に解説してくれましたが、ドイツ語のみなのでチンプンカンプン(笑)。中段の大きい壁画はイエス・キリストが起こした8つの奇跡を描いたもので、左の壁の中央に描かれている船の絵が「ガリラヤ湖の嵐を静めるイエス」、その右が「盲人を開眼させるイエス」。その下の白壁に描かれているのは14世紀の戯画「女のおしゃべり」。

ザンクト・ゲオルク教会内部の南西側。写真左の壁画が「ヤイロの娘を生き返らせるイエス」、その右が「ラザロを蘇生させるイエス」です。

ザンクト・ゲオルク教会の近くに良さそうなシーフードのレストランがありましたが、ガイドツアーを終えて行ってみたら満席でした。食事は後回しにして、島の中央の高台に建つ展望台「ホッホヴァルト」(海抜439m)へ。19世紀に建てられた建物は女性陶芸家のギャラリーになっていて、テラスでお茶もできるようですが、この日は営業していませんでした。

「ホッホヴァルト」から眺める船着場方面とボーデン湖(ウンターゼー)。島の最高地点とはいえ湖面から僅か40mの標高差しかありませんが、周囲に葡萄畑が広がっていて360度の眺望が楽しめました。

ミッテルツェル地区へ戻ってレストランで昼食を摂った後(適当に入った店はイマイチでした…)、バス停の隣に建つ「ライヒェナウ博物館」に入りました。写真の本館には昔の生活道具やワイン醸造器具等が展示され、真新しい別館には修道院の歴史説明がありました。

路線バスと電車を乗り継いでコンスタンツの街へ出ました。港に面して建つコンスタンツ和議館。600年前にカトリック教会の分裂を収束させたコンスタンツ公会議が開かれた場所です。

コンスタンツ港の埠頭の突端に建つインペリア像。コンスタンツ公会議を陰で操った娼婦をイメージしたアート作品で、コンスタンツのシンボル的存在です。

マルクトシュテッテ広場の上手にある「カイザーブルンネン(皇帝の泉)」とマイバウム。この広場には「ミュラー」や「dm」等のドラッグストアが集まっていて、カミさんのお気に入りです。

コンスタンツ大聖堂。巨大すぎてアングルに収まりません。

コンスタンツ大聖堂の内部。側廊のステンドグラスも綺麗でした。

コンスタンツに来たらビヤレストラン「ブラウハウス・ヨー・アルブレヒト」は外せません。ドイツ北部を中心に店舗展開している会社のようですが、やはり作りたての無濾過ビールは濃くて旨いんです。今回も大満足の味でした。

夕闇迫るコンスタンツ駅から電車に乗ってラドルフツェルへ戻りました。

ラドルフツェルの中心街にあるショッピングセンター「ミュールバッハ・ツェンター」。大型スーパー「カウフラント」が深夜22時まで営業していて重宝しました。


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