「夫婦で歩くスイスアルプス」

モン・ペルラン周遊ハイキング

2013年4月12日。前夜に猛烈な雷雨があり、今朝も未だ降ってましたが、お天気は回復傾向のようなので、めげずに出掛けることにします。写真はコルソー村の公民館で、その奥の黄色い壁の建物が現在宿泊中のホテル・シャトネールです。

公民館前の小道を東へ少し進むと、広大な葡萄畑の斜面を走るケーブルカーの中間駅に出ます。眼下にはレマン湖とヴヴェ市街が一望できます(写真右寄りの大きな建物がネスレの本社ビルです)。つまりコルソー村にはヴヴェ市街からケーブルカーで上って来ることもできるのですが、麓の乗場が鉄道駅から少し離れているため、駅前からはバスの方が便利なんです。でも今日はここから山の上を目指すので、ケーブルカーを利用します。このケーブルカーも「モントルー・リヴィエラ・カード」で無料になります(つまり宿泊者はタダで乗れるという訳です)。

終点のモン・ペルラン駅で下車。写真中央の建物がケーブルカー駅です。右は歴史ある高級ホテル「ル・ミラドール・ケンピンスキー」のレストラン「オ・シャレー」。

「ラ・メゾン・デュ・ペルラン」の裏手に付けられた小道を登っていきます。元は高級ホテルだった建物ですが、今は高齢者用の施設になっているようです。天気予報どおり、青空が広がってきました。

森の中を40分余り緩やかに登って、モン・ペルラン山頂(1,080m)に建つ電波塔「プラン・シエル」が見えてきました。この電波塔には展望テラスがあって有料エレベーターで上れるんですが、昨夜からの悪天候の影響でしょうか、残念ながら閉鎖されていて入れませんでした。電波塔は樹林に囲まれていて、展望テラスに上らない限り眺望は得られません。

モン・ペルラン山頂から舗装道路を辿って西側に少し下り、草地の斜面に出てきました。

モン・ペルランの西斜面から南に見下ろすレマン湖。対岸に並ぶシャブレーの山々は、左がル・グランモン(2,172m)、右がピック・ボレ(1,974m)とその背後にダン・ドシュ(2,221m)、写真右端がモン・ビリア(1,894m)方面です。

ル・グランモン(左の白い頂)方面のアップ。そのすぐ下に見える尖峰はポワント・ド・ラ・ショメニ(2,067m)、右隣の峰はレ・ジュメル(2,215m、双耳峰ですが南北に並んでいるのでここからは一つにしか見えません)。そこから白い尾根を右へ辿った先がモン・ヴァルール(2,147m)、その右奥がモン・ガルディ(2,201m)で、その更に右にスイス・フランス国境の山コルネット・ド・ビーズ(2,432m)が見える筈ですが雲に隠されています。下方の湖畔は国境の村サン・ジャンゴルフです。

モン・ビリア方面(フランス領)のアップ。左奥の雲に隠れている頂がモン・ビリアで、中央に見えているのはグランド・ポワント・デ・ジュルネ(1,722m)でしょうか。湖畔の家並みはメイユリー村で、その上方の高台がトロン村です。

モン・ペルランの西斜面から南西方向(ジュネーヴ方面)の眺望。写真中央の湖岸近くに見える家並みはクルミエールの集落で(実際にはその先から急斜面の葡萄畑を下って湖岸に至りますので、湖岸に面している集落ではありません)、レマン湖の対岸がエヴィアン・レ・バンの町です。

モン・ペルランの中腹で舗装道路を離れ、北へ向かう農道に入ります。

針葉樹林帯を抜け、ラ・モリーの放牧場を通過します。写真は歩いてきた道を振り返ってモン・ペルランを撮ったものです。

再び短い樹林帯を抜け、シュゾーのアルプに出てきました。写真に見える牧畜農家がレストランを営業しているんですが、飼われているバカ犬がやたら吠え立てるので、入る気になりませんでした。高台の草原なので、特に東側に広がる田園地帯の眺めが良かったです。

モン・シュゾーの頂近くで道が左右に分岐しています。右折すればグランジュ村へ下りますが、私は左折して西へ下りました。まるで防火帯のように伐採された草地が細長く山麓まで続いていて、快適に下れました。写真は歩いてきた方向を撮ったもので、中央奥がモン・シュゾーです。

モン・シュゾーの麓にあたるシェ・レ・コンヌ地区で平原の中に出てきました。前方に見える線路はローザンヌ〜フリブール間を走る幹線鉄道で、写真左端にモレヨン駅があります。線路の向こう側にはブレ湖がある筈ですが、林に遮られて見えません。もう少し散策を続けたいので、ここを左折して高台の道を南下します。

広大な牧草地の中の舗装道路を進みます。正面はレマン湖対岸のシャブレーの山々、左手がモン・ペルランです。

森が近づくと舗装道路を外れ、気分の良い静かな遊歩道になっていました。写真は歩いて来た方向を振り返って北側を撮っています。

木の根元にスキラ・ビフォーリア(シラーの一種)が可愛い花を咲かせていました。

山の上から見えていたクルミエールの集落までやって来ました。分岐を右手(西)へ進めばシェーブル村方面です。私は左手(東方向)の道を辿ってシャルドンヌ村を目指します。

細い舗装道路は緩やかな登り道で森を突っ切ります。道が再び下りになると、間もなくレマン湖が眼前に広がります。

葡萄畑の斜面に出てきました。前方がシャルドンヌ村で、その背後の湖岸がヴヴェ市街です。後方の山々は、写真左端がダン・ド・ジャマン(1,875m)の尖峰とその右にロシェ・ド・ネー(2,042m)、写真中央がポワント・ダヴネール(2,026m)、レマン湖の奥に左からダン・ド・モルクル(2,969m)、ル・カトーニュ(2,598m)、ダン・デュ・ミディ連峰(3,257m)です。

南側に見下ろすレマン湖と対岸のシャブレーの山々。葡萄畑の下手を走る高速道路の向こう側が現在滞在中のコルソー村です。

南西方向の眺め。写真右の湖畔(高速道路の下方)がサン・サフォラン村方面ですが、急斜面の下にあるため見えません。

シャルドンヌ村の中心部に建つ教会。近くには「ラヴォー・パノラミック号」(ミニSL型の観光自動車)の発着場がありました。

ケーブルカーのシャルドンヌ駅に到着。レトロな雰囲気が良い感じです。

ケーブルカーに乗ってコルソー村へ下りました。ホテルに預けていた荷物を引き取り、今夜合流予定のカミさんを出迎えるためジュネーヴ空港へ向かいました。


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