「夫婦で歩くスイスアルプス」

ヘルシング村からアンデックス修道院へ

2019年4月27日。改元に伴う10連休を利用してミュンヘンにやってきました。中央駅に隣接したホテルにチェックインした後、散策しながらカールス門を潜って夕暮れの旧市街へ。ホテルに着くまでは陽が差していたんですが、出掛ける準備をしているうちに小雨が降り出していました。

夕闇のマリエン広場。写真左端が新市庁舎で、その右に百貨店「ルートヴィヒ・ベック」を挟んで旧市庁舎、その右手前が「マリエンゾイレ(マリア柱像)」です。既に19時過ぎなので教会や商店には入れませんでした。

ホテルで市内の電車・バスがタダで乗れるカードを貰ったので、それを使ってトラムに乗るつもりでしたが、マリエン広場付近の市電は工事中で運行されていませんでした。近郊電車「Sバーン」でハッカーブリュッケ駅へ出て、そこから歩いて「アウグスティーナー」直営のビヤホールに行きましたが、外まで人が溢れている超満員状態で入れず…。歩いて中央駅へ戻る途中、「バーヴァリア」という郷土料理店を見つけて入りました。ここでも「アウグスティーナー」が飲めたので、まぁ良しとしましょう。

ミュンヘン中央駅の南口。右の建物が宿泊した「インターシティ・ホテル」です。

翌4月28日。荷物をホテルに預け、隣接する中央駅へ。ホテルで貰った乗り放題カード(中心街ゾーンのみ有効)があるので、郊外ゾーンだけの1日券(5人まで有効で12.80ユーロ)を買い増すつもりでしたが、中央駅の券売機ではどうしても買えず(多分キセル防止なんでしょう)、案内所で訊いても埒が明きません。仕方が無いのでそのまま地下ホームから「Sバーン」8号線のヘルシング行きに乗り込みました。

中心街ゾーンと郊外ゾーンとの境界にあるハルトハウス駅で一旦下車。無人駅でしたが、自動販売機で試すと無事「郊外ゾーン1日券」が買えました。次の電車が来るまでの間、駅周辺をぶらぶら散策。緑の多い静かな住宅街という感じでした。


「Sバーン」8号線の終点、ヘルシング駅。アンマーゼーの湖岸に位置する村ですが、駅前から湖は見えませんでした。

住宅街を東へ進み、アンデックス通りに入ります。左手のホテル「ツア・ポスト」のテラス・レストランが良い雰囲気でした。

教会が建つ丘の麓を廻り込むように道が南へ方向を変え、キーンタールという谷に入っていきます。木々の新緑が美しい谷底の道でした。ところどころに当地の自然環境に関する説明板が立っていて、大昔はこの谷が氷河に覆われていた旨の説明もありました。

谷底の道をまっすぐ歩いてきたら、エアリングの集落に出てしまいました。目指すアンデックス修道院へはキーンタールの谷を抜ける手前で左手の斜面を登らなければいけなかったようです。集落の中心に建つ聖ヴィトゥス教区教会の隣に大きなマイバウムと「村の鍛冶場」(ここで毎月最終土曜に昔ながらの鉄鍛冶ショーが行われるらしいです)がありました。

エアリングの集落から北へ戻って丘の上に建つアンデックス修道院へ。写真の左手が谷になっていて、その下に先程歩いてきた道が見えました。

アンデックス修道院。左が巡礼聖堂で、その右手前が修道院の入口です。ここはビールを醸造していることでも有名で、写真の右手にビヤレストラン「ブロイシュテューバール」があります。

聖堂の前に十字架の建つ展望所があり、今日は雲が多いものの、南方に並ぶアルプスの峰々を遠望できました。

展望所から南東方向に遠望するベネディクテンヴァント山脈。主峰のベネディクテンヴァント(1,801m)は写真右端の雲の中で、その左の頂がアクセルケップフェ(1,709m)、写真中央がラッチェンコップフ(1,712m)、写真左端がレンググリース村からゴンドラリフトが通じているブラウンエック(1,555m)です。

聖堂内は日曜ミサが行われている最中だったので、やや不謹慎ながら先にビールを味わうことにしました。

レストランはセルフサービス方式で、ビールと料理が別の窓口になっていたので、先にビールをゲットして一口グビリ。左が白ビール、右がヘルで、地元でも人気のビールだけあってどちらも大変美味でした。未だそんなに空腹でもないので、料理は有名なシュヴァイネハクセ(豚足ロースト)をパスして白ソーセージとポテトサラダにしましたが、こちらも大満足の味でした。

食後に聖堂内を見学。ロココ調の装飾で、天井画が綺麗でした。

1人1ユーロの料金を支払って鐘楼に上りました。狭い急な木製階段を辿って最上階まで昇ると、西側にアンマー湖が一望できました。(窓に金網が張られているので少し見苦しい写真になっています)

南側に見下ろすエアリングの集落。背後にはバイエルン・アルプスの峰々が連なっています。

修道院から東へ下るとバス停があります。更に東へ歩いてフリーデンス礼拝堂を巡る周回路を散策しても良いかなと思ってましたが、今日から滞在するテーガンゼー村への移動時間も気になるので、ここからヘルシング駅までバスで戻ることにしました(ゾーン運賃制なのでこのバスにも1日券が有効)。同乗した写真左の小父さんはビールを飲み過ぎたのか、ヘベレケに酔っ払ってました(笑)。
日曜も開いているミュンヘン中央駅地下のスーパーで翌朝用の食料を買ってから、ホテルの荷物を引き取り出発。中央駅始発のバイエルン・オーバーラント鉄道(BOB)に乗ればテーガンゼーまで直通で行けるんですが、この列車には1日券が使えません。ケチな我が家は1日券で乗れる「Sバーン」の3号線で途中のホルツキルヒェン駅まで行き、そこで切符を買ってBOBに乗り換えました。


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