「夫婦で歩くスイスアルプス」

ヒューナーシュピール ハイキング

2015年9月17日。今日はブラーザー登頂を目指そうと、バスでミーダース村のゴンドラリフト「ゼルレスバーン」の乗場へやってきました。数名のハイカーが集まっていましたが、9時の運行開始時刻になってもリフトが動く気配は全くありません。どうやら強風のために運休になってしまったようです。仕方なくバスで谷奥方面へ戻ることにしました。

他のロープウェイに乗ろうと思いましたが、バスの車窓から見ていると、フルプメス村から出ている「クロイツヨッホバーン」はフローンエーベン中間駅から上部が動いておらず、ノイシュティフト村の「エルファー・リフト」も運休している様子でした。この分では谷奥のシュトゥーバイ氷河行きゴンドラリフトもダメだろうと判断し、ミルダース村で下車しました。ここから足で登れるコースを歩くことにします。

前々日に乗合いタクシーで立ち寄ったホテル「アルムホーフ」の前を通ってオーバーベルク谷方面への舗装道路を暫く進み、分岐を左折して折り返すように登ります。眼下にのどかなミルダース村の家並みを見下ろせました。写真左奥がノイシュティフト村です。

ビッヒルの農家レストランを通過。「11時から営業」との看板が出ていました。

山道に入り、針葉樹林帯の斜面を登って行きます。少し開けた林道に出合うと、北東方向にホーアー・ブルクシュタル山(写真右上、2,611m)と、その左奥にシュリッカー・ゼーシュピッツェ(2,804m)が見えてきていました。

間もなくアウフファングアルムのレストラン(海抜1,620m)に到着。賑やかなグループがいたので、休憩せずに先へ進みました。

もう一段登って、ブラントシュタットアルムのレストラン(海抜1,810m)へ。真新しい白木のテラス席が良い感じで、我が家も木陰の席に陣取って先ずは白ビール(カミさんはラドラー)。「焼きソーセージ&ポテトとザウアークラウト」のセットプレートを頼み、爽快に昼食を楽しみました。

ブラントシュタットアルムから眺めるホーアー・ブルクシュタル(右)とシュリッカー・ゼーシュピッツェ(左)。ホーアー・ブルクシュタル山の右肩に並んで見える雪崩防止柵の下方辺りが前日に行ったシュタルケンブルガー小屋の筈です。東方向にはゼルレスやエルファーシュピッツェからハービヒトに至る山々も眺められました。

お腹が満たされたところで、レストランの裏手から草原の斜面を登ります。一覧登ったところに粗末な小屋が建っていました。写真は登ってきた道を振り返って撮ったもの。シュトゥーバイ谷の向こう側に並ぶ山々は、左端の尖った峰がゼルレス(2,717m)、その右にレンパーマートシュピッツェ(2,595m)を挟んで写真中央がケッセルシュピッツェ(2,728m)、更に右へヴァーゼンヴァント(2,563m)、ハンマーシュピッツェ(2,634m)と続き、右端手前に大きく見えているのがエルファーシュピッツェ(2,505m)です。

ゼブラスシュピッツェ(写真中央、2,502m)への登山道を右に分け、その東麓にある小さな池(写真右)の脇を通って更に登って行きます。

一段登った場所から歩いてきた道を振り返って。この先も池塘のある平原が階段状に続いていました。

ミシュバッハ氷河を抱いたハービヒト山(3,277m)を眺めつつ、コールグルーベの草原をトラバースしながら緩やかに登って行きます。ハービヒトの右肩の峰はグレッテシュピッツェ(3,133m)で、その右に1つ置いてオクセンコーゲル(3,029m)。ハービヒトの左隣はマンテラー(2,811m)、ケルデラー(2,694m)を挟んで写真左端がシャーフシュピッツェ(2,661m)です。

ミッターグラートシュピッツェ(写真右上、2,746m)とその左にブレンナーシュピッツェ(2,877m)の頂が見えてきました。やや岩の多いマードレスベーデンの斜面をトラバースしていきます。

やや下り道になり、尾根を回り込んだ先に見える草原が、目指すヒューナーシュピールです。

ハービヒト山とミシュバッハ氷河のズームアップ。

ブレンナーシュピッツェ(写真後方)への登山道との分岐点、ヒューナーシュピール(海抜2,181m)に到着。

ヒューナーシュピールは尾根の突端に広がる眺望の良い平原ですが、運悪くお天気が急速に悪化して小雨が降ってきました。風も強く、早々に谷底へ向けて下ることにします。うっすらと虹が出ていたのがせめてもの救いでした。

針葉樹林帯に入る手前で綺麗な虹が観られました。

ミルダーラウンアルムのレストラン(海抜1,675m)を通過。この先は林道を縫うように下って行きます。写真右端のハービヒトから左へ順にマンテラー、ケルデラー、シャーフシュピッツェ、ツヴェルファーシュピッツェ(2,562m)の峰々です。

谷底のシャラーの集落に到着。バス停に着くと同時に雨が本降りとなりました。標高差約1,200mの登り下りを歩いたので、最後は少し腰に来ました(笑)。


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