「夫婦で歩くスイスアルプス」

キュータイ周辺ウィンター・ハイキング

2011年1月9日。グリンツェンス村滞在の最終日です。日の出前の空を怖いくらいに美しい朝焼けが覆っていました。写真右端の家(滞在した貸アパートの斜め向かい)の屋根にシートが被っていますが、隣接していた建物が大晦日に火事になって全焼したんだそうです。我が家が到着した日には未だ黒焦げの柱や梁がそのままでしたが、滞在する間にすっかり撤去されました。アパートのご主人も連日作業を手伝っておられました。

路線バスをアクサムス村で乗り換え、イン川の谷底にあるケマーテン村へやってきました。ここから再度バスを乗り換えてゼルライン谷の奥にあるスキーリゾートのキュータイに向かいます。平地の雪はかなり融けてしまったので、標高の高い場所に行ってみようということになった訳です。

キュータイに到着。海抜2,020mの峠のリゾートで、オーストリアでも最も高地に位置する村らしいです。

キュータイの中心部。リゾートホテルが建ち並んでいて、その背後がすぐスキー・ゲレンデです。

車道に沿って西へ緩やかに下ります。道の右側に見えているのが高級ホテルの「ヤークトシュロス・キュータイ」で、その向かいにスキーリフト「ドライ・ゼーン・バーン」の乗場があります。左に見えている建物は「ホテル・アルペンローゼ」で、その隣には「かまくら」風の氷の家「イグルー・ヴィレッジ」が並んでいます。正面の山はホッホヴァンナー(2,488m)で、その右後方は左から順にヒンテレ・カールレスシュピッツェ(2,641m)、フォルデレ・カールレスシュピッツェ(2,574m)、シャーフツェレン(2,399m)です。

スキーリフト「ドライ・ゼーン・バーン」の乗場。トイレを借りてからハイキングに出発しました。右の山はノイナーコーゲル(2,640m)で、その左奥がポックコーゲル(2,807m)。写真中央の山はガイスコーゲル(2,820m)で、その方向へリフトが延びています。

スキーリフトの下に続く道を歩き始めます。並行してクロスカントリー・スキー用のコースも整備されていました。

道は右手へ旋回してノイナーコーゲル山の右に見えるダムの方向へ登っていきます。ダムの向こうにはフィンスタータール貯水湖があります。

折り返しながら登っていく道はソリ滑り用のコースにもなっていて、滑り降りていく人々と擦れ違います(ソリは引き摺って歩いて登るしかないようですが)。正面のノイナーコーゲル山の右肩にシュタインタールシュピッツェン(2,741m)の頂が見えてきました。左のガイスコーゲル山の左手前のピークはプレンダーレスゼーコーゲル(2,590m)。

ダム下の中腹にグラーフ・フェルディナント小屋が建っています。

グラーフ・フェルディナント小屋を素通りして先へ進み、キュータイを方面を見下ろして撮った写真です。左の峰はピルヒコーゲル(2,828m)、中央がイルツヴェンデ連峰(2,777m)、ホッホアルター(2,678m)を挟んで右端がムークコーゲル(2,693m)です。

更に少し進んで左手を振り返ると、北西側に開けた谷の向こうにレッヒターラー・アルペンの山々が並んでいました。左側で最も高く見えているのがハイターヴァント(2,638m)、右側の山塊の左端がローレアコップフ(2,471m)、その右隣がタークヴァイトコップフ(2,408m)、右端がローター・シュタイン(2,366m)です。

ダムの直下まで登ってきましたが、切通しの先のトンネルは入口の扉が閉まっていて、ここで行き止まりになっていました。正面の山はノイナーコーゲル。

トンネルの手前からダムを見上げると、その向こうにツヴェルファーコーゲル(2,988m)の頂が見えました(写真左上)。写真中央はクライナー・ツヴェルファーコーゲル(2,611m)、右端はディー・ムーテ(2,398m)です。斜面を直登してダムから滑り下りていくスキーヤーもいましたが、我が家は大人しく引き返すことにします。

グラーフ・フェルディナント小屋で昼食を摂ることにしました。運良く窓際の座席が確保できました。

私はジュルツェ(豚肉の煮こごり)をオーダーしましたが、これがメチャクチャ美味でした。カミさんはソーセージとザウアークラウト。煮込んだザウアークラウトはビールに合いますね!

キュータイに戻り、車道をもう少し西へ下るとドルトムンダー小屋があります。インスブルック始発のポストバスはここが終点。エッツタール方面行きのバスも出ています。

ドルトムンダー小屋の下方にレンゲンタール貯水湖があります。後方の山は正面がシャーフツェレン、左がフォルデレ・カールレスシュピッツェ。

レンゲンタール貯水湖のダムから眺めるツヴェルファーコーゲル(右)。半ば凍結した湖面に山々が映って綺麗でした。

右から順にシュタインタールシュピッツェン、ノイナーコーゲルとポックコーゲル、ガイスコーゲル。

湖畔の遊歩道を一周しました。ここもクロスカントリー・スキーのコースになっています。

レンゲンタール貯水湖の南岸から眺めるピルヒコーゲル(左)。右は支峰のグリースコーゲル(2,684m)。キュータイに戻り、レストランでコーヒーを飲みながら帰りのバスを待ちました。


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