「夫婦で歩くスイスアルプス」

ダン・ド・ナンダ周遊ハイキング

2007年9月13日。前夜に成田を発ち、パリ経由で朝ジュネーヴ空港着。電車でヴァレー(ヴァリス)州の州都シオンに移動し、駅前からポストバスに乗り換えて、昼前に高台の村オート・ナンダに到着しました。先ずは村の中心部に近いホテルにチェック・イン。

良いお天気なので早速に出掛けます。オート・ナンダの中心部から徒歩で10分ほど車道を上ると、トラクエ行きのゴンドラリフト乗場があります。

ゴンドラリフトで800m余りの標高差を一気に上り、海抜2,200mのトラクエにやってきました。シオンの街を見下ろすベンチで人々が寛いでいます。

ゴンドラリフト乗場に隣接するレストランで昼食。今日は狩猟解禁直後で、ジビエ料理のメニューがありました。これを逃す手は無いという訳で、鹿肉のステーキを注文。芽キャベツ、栗、ザウアークラウト、フルーツ、シュペツレといった定番の付合せも美味。「秋のスイスに来たぞ〜」と実感します。

食事後、ハイキングに出発です。目指すは、東に聳えるダン・ド・ナンダの山頂。ノワール湖の南側から登山道に入ります。既に森林限界を超えていて見晴らしは良いのですが、寝不足且つ高度順応不足の身体に赤ワインが効いて、どうにも足が前へ進みません。いきなり調子に乗ってアルコールを摂取したことを悔やんでも後の祭り。ゼイゼイ言いながら、一歩一歩登ります。道は先ず右手の稜線に上り、それから頂上を背後から巻くようにして登っていきます。

何とかダン・ド・ナンダ山頂(標高2,463m)に到着。先着していた小父さんが嬉しそうに双眼鏡で周囲の山々を眺めていました。

ダン・ド・ナンダ山頂から西側の眺望。写真左端の山はピエール・アヴォワ(2,473m)、その手前山腹に点在する家々はマイヤン・ド・リッドの村。ローヌ谷を挟んで右の山がグラン・シャヴァラール(2,899m)、その後方で頂上に雪を抱いて王冠のように見えるのがダン・デュ・ミディ(3,257m)です。写真下方には登ってきた登山道が見えています。

ダン・ド・ナンダ山頂から北西側に見下ろすノワール湖。その右後方の丘に建つのがトラクエのレストラン兼ゴンドラリフト駅で、トラクエの背後に見える扇状地がワイン産地のシャモゾン村。後方に並ぶ山々は、写真中央のグラン・ミュヴラン(3,051m)から左へ順にプチ・ミュヴラン(2,810m)、ポワント・ドファール(2,727m)、ダン・ファーヴル(2,917m)、ダン・ド・モルクル(2,969m)。右上の山はオー・ド・クリー(2,969m)。プチ・ミュヴランの下方の山腹にスキーリゾートのオヴロナが見えます。

ダン・ド・ナンダ山頂から北東側の谷底に州都シオンの街を見下ろします。その右に見える山腹の村はヴェゾナで、写真左端手前が我が家の宿泊場所オート・ナンダです。ローヌ谷北側の山々には雲が掛かってきてしまいましたが、写真左上で少し山頂氷河を見せているのがヴィルトホルン(3,248m)、写真右奥がヴィルトシュトルーベル方面です。

ダン・ド・ナンダ山頂から南側の眺望。写真中央がクルゾン人造湖で、その背後に氷河を纏ったロザブランシュ(3,336m)。写真右端手前のピークがポワント・ド・バラヴォー(2,456m)で、これから尾根伝いにこちらへ歩いていきます。

ポワント・ド・バラヴォーより、歩いてきたダン・ド・ナンダ方向を振り返って。ダン・ド・ナンダの背後で氷河を見せているのがレ・ディアブルレ(3,210m)、その左はオー・ド・クリーです。

尾根伝いに南へ歩き、ル・バッソ・ダルーの峠(2,337m)にやってきました。尾根道はまだ南へ続いていますが、我が家はここから西へ下り、バラヴォーのアルプを経由してトラクエに戻ることにします。

バラヴォーの放牧農家付近から歩いてきた方向を振り返って。写真右端の山はモン・ゴン(2,667m)。そろそろトラクエが近いかな〜と思ったら、何と「あと40分」の案内標識が。ゴンドラリフトの運行終了時刻(17時)まで20分余りしかありません。トラクエまでは次第に上り坂がキツくなり、これを再びゼイゼイと早足で登って、17時過ぎにゴンドラリフト駅に辿り着きました。係員の小父さんにお礼を言いつつゴンドラに乗り込み、ふぅ〜と溜息。どうも我が家の初日のハイキングは予想外にハードな内容になってしまうことが多いですねぇ…。


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