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山岳ホテルから一登りして、山頂に建つファルケンシュタイン城址(海抜1,268m)へ。ドイツでは最も高い場所にある城址だそうです。13世紀にチロル伯のマインハルト2世が建てたもので(当時はプフロンテン城と呼ばれていたらしい)、後にルートヴィヒ2世がここにも自分の城を建てようとしたが実現しなかった…というドイツ語と英語の説明板が内部にありました。
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ファルケンシュタイン城址は全くの廃墟ですが、外壁だけが修復されていて、展望台として上部へ上れるようになっています。
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ファルケンシュタイン城址から南側の眺望。左から順にロスベルク、ブレンテンヨッホ、アッケンシュタイン、ブライテンベルクで、手前はフィルス川が流れる谷です。アッケンシュタインの下方に一昨日に上ったウンテラー・ブライテンベルクへのゴンドラリフトのケーブルと、その下をジグザグに下ってくる遊歩道が見えています。
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ファルケンシュタイン城址から西に見下ろすホテル「シュロスアンガー・アルプ」と、その向こうに広がるプフロンテン村の家並み。後方の山は中央がキーンベルク(1,535m)、右がエーデルスベルクとその右隣にアルプシュピッツ(1,575m)、左端の雪を被っているのがシェーンカーラー(1,688m)です。
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ファルケンシュタイン城址から北東側の眺望。手前の建物が山岳ホテル「ファルケンシュタイン」で、その向こうにホプフェン湖と、更に奥に大きなフォルゲン湖が見えています。これから我が家が歩いていこうとしている右の尾根道の向こうに見えているのはヴァイセン湖で、その奥(写真右端)にフュッセンの街が見えます。フォルゲン湖の背後の山はホーアー・トラウフベルク(1,638m)、フュッセンの街の後方(写真右上)はグルーベンコップフ(1,839m)です。
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ファルケンシュタイン城址から南東側の眺望。手前からフィルス川が流れ下る先にオーストリアのフィルス村が見えます。写真右上の山はフィルザー・ケーゲル(1,831m)で、山麓が石灰石採掘のために削られています。左端手前はこれから歩くツィルムグラートの尾根(別名ツィルメングラート、1,293m)で、その右後方に見えている山がゾイリング(2,047m)です。フィルス村の後方には晴れていればツークシュピッツェ山群が見える筈なんですが、今日は雲の中ですね。
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山岳ホテル「ファルケンシュタイン」の脇からジグザグの道を下っていくと、ファルケンシュタイン城址の真下にあたる切り立った岩壁の窪みにマリア像が祀られています。草花や燭台が綺麗に配され、手前にはベンチもあって、フィルス谷を眺めながら休憩するのにも良い場所です。
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街灯が並ぶ立派な遊歩道を東へ進み、「アレックス・アイテラー広場」と表示された尾根上の展望所からファルケンシュタイン、ブライテンベルク、アッケンシュタインを眺めます。ファルケンシュタイン山頂の城址の右の建物が山岳ホテルで、城址の下方の岩壁が「マリアの洞窟」がある場所です。
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車道を暫く東へ進んだところで、案内標識に従って山道に入ると、間もなくドイツ・オーストリア国境の尾根に出ます。この先ザローバー・アルムまでは国境の尾根伝いの道なので、道端に国境を示す礎石が点在しています。
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やがてフィルス谷側(南側)に向かってベンチが並ぶ展望の良い尾根に出ました。そこから少し戻るように細い踏み跡を登ると、ツヴェルファーコップフの頂(1,283m)です。西方向にファルケンシュタインを眺めると、ここからは城址の下の「マリアの洞窟」がよく見えました。左のキーンベルクの手前の谷底に見えている家並みはシュタイナッハ村です。
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ツィルムグラートの頂に近い展望ベンチから。写真左のフィルザー・ケーゲルの背後にカレットシュローフェン(左、2,034m)とグローセ・シュリッケ(右、2,059m)の頭が覗き、その右にはロスベルク(写真右)との間にギンペル(2,173m)、ハーネンコップフ(1,942m)、ロイファーシュピッツェ(1,956m)、ゼーフェンシュピッツェ(1,948m)、ゼーベンシュピッツェ(1,948m)の峰々が並んで見え出しました。前日に歩いたライン谷奥方面の山々です。
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ツィルムグラートの頂を過ぎると国境沿いに下ります。手前の礎石の右側に見える「T」はチロルの頭文字。反対側にはバイエルンの「B」の文字が刻まれています。
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下る途中で北東側の眺望が開けます。「4湖展望台」と表示があり、手前のヴァイセン湖、左のホプフェン湖、中央奥のフォルゲン湖に加えて、その更に奥にあるバンヴァルト湖が見えるという説明ですが、最後の湖は遠くて分かりづらいですね。天気も回復してきて良い眺めです。
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フュッセンの街の右手(前の写真の右枠外)のアップ。左の頂はテーゲルベルクの主峰ブランダーシュローフェン(1,881m)で、その右背後がホッホプラッテ(2,082m)、写真右端はホーアー・シュトラウスベルク(1,933m)です。ホッホプラッテの下方にノイシュヴァンシュタイン城が見えます。その右手前にはホーエンシュヴァンガウ城も見えています。
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「4湖展望台」からそのまま下ると広々とした牧草地が現れ、その中にレストラン「ザローバー・アルム」があります。食事のメニューは種類が少なかったですが、お腹も空いたのでここで昼食を摂ることにしました。内部のカウンターで「ソーセージのザワークラウト添え」をオーダーすると、名前を訊かれました。料理ができたらマイクを使って大声で名前を呼ぶ仕組みになっていて、呼ばれた客がみんな苦笑しながら料理を取りに行くのが面白かったです。
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ザローバー・アルムから広い林道を下って眼下に見えるアラート湖を目指します。後方の山は右から順にコフラーヨッホ(別名ヨッホベルク、1,861m)、ゾイリング、エルペレスコップフ(1,591m)、ホーアー・シュトラウスベルク、ホッホプラッテ、ブランダーシュローフェン、シェーンライテンシュローフェン(1,702m)、グルーベンコップフ、ヒンターテルレ(1,674m)です。
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静かな湖面が美しいアラート湖。中央奥の山はロスベルク、左端がフィルザー・ケーゲルです。
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アラート湖畔に建つ小洒落た雰囲気のホテル・レストラン。
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我が家もテラス席に座り、アップルパイとコーヒーを頼んで湖を眺めながら休憩しました。
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アラート湖畔から先は舗装道路ですが、車の往来は殆ど無く、新緑を愛でながら楽しく歩けました。
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やがて右手に現れるオーバー湖。湖の反対側(南岸)にも遊歩道があるようで、湖上を渡って小母さんハイカーの一団の賑やかな笑い声が聞こえてきました。
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オーバー湖の下手にあるミッター湖。オーバー湖より小さく、静かな緑に囲まれています。
【訂正】 ミッター湖は対岸の林の奥にあり、写真は「ギプスブルッフヴァイアーGipsbruchweiher」という別の池らしいです。この池は水中のバクテリアの影響で数年毎に紫色に染まることがあるんだとか。
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ミッター湖を過ぎると草原の美しい公園がありました。運動公園になっているようで、奥にはスキージャンプ台も見えます。
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スパ・ホテルがあるバート・ファウレンバッハ地区の住宅街を抜けるとレッヒ滝のすぐ下手に架かる歩道橋に至ります。滝というほどの落差はありませんが、それでも橋の上から間近に眺めるとかなりの迫力です。
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レッヒ川に沿って少し下流へ歩いた場所から眺める歩道橋とレッヒ滝。
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再びレッヒ川を北へ渡り、フュッセンの街へ入っていきます。旧市街を散策した後、鉄道駅前から路線バスに乗ってロイッテ村へ戻りました。
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翌5月4日。帰国のためミュンヘン空港へ移動する日ですが、荷物をホテルに預かってもらって午前中に再びフュッセンの街を訪ねました。写真は聖マング(マグヌス)修道院。
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旧市街の西端にある公園から見上げるホーエス城。この静かな公園も新緑が綺麗でした。
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ホーエス城。壁に騙し絵の出窓が沢山描かれています。
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ホーエス城から南東側に見下ろすフュッセン市街とレッヒ川。後方の山は右がゾイリング、中央がホーアー・シュトラウスベルク、左がブランダーシュローフェンです。
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ホーエス城から北東側に見下ろす街のメインストリート、ライヒェン通り。市街地の向こうにフォルゲン湖が見えます。
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ライヒェン通りにある薬局。地元産の蜂蜜もいろんな種類を売っていて、ひとつ買おうと入りましたが、応対してくれた若い店員が凄い美男子。カミさんの目が歳甲斐もなくハートマークになってました(笑)。
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