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僅か10分でリュトリの船着場に到着。人影の殆ど無い建物を後にして、坂道を登っていきます。
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草地の広場に出た場所に建つ小屋が「メモ」と呼ばれる小博物館。中にはスイス建国の歴史等を説明したパネル展示があります(入場無料)。
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草地を横切って奥へ進むと、スイス国旗の立つ広場があります。ここが1291年にスイス建国の出発点となる3邦同盟が締結された場所らしいです。が、隣では羊がのんびり草を食んでいて、ウーリ湖(ウルナーゼー)の眺めは美しいものの、仰々しいモニュメント等は全くありません。少し手前には「3邦の泉」なんてのもあります。
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広場の上手には大きなテラス・レストランがあり、その脇から「スイスの道」が始まります。ブルンネンまでウーリ湖畔を一周する全長35qの遊歩道で、部分毎にスイス連邦の各州を表象するものとして、各州の人口に応じた長さが割り当てられています(一人あたり5mmに相当するとか)。「州境」には楕円形の石の標識が置かれています。連邦への加盟が古い順に割り当てられているため、最初は地元ウーリ州です。
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広い道が大きく折り返しながら森の中を上っていきます。ウーリ州と共にスイス連邦を創設したシュヴィーツ、オブワルデン、ニドワルデンの「各州」は、森の中で次々に通過していってしまいます(相対的に人口が少ないんですね)。楕円石の道標を捜しながら、登り道も楽しく歩けます。
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「ルツェルン州の道」に入ると、次第に木立ちが切れてウーリ湖を見下ろせるようになります。舗装道路に出ると人家が現れ、間もなくゼーリスベルクのケーブルカー駅の前に出てきます。ちょうど湖畔のトライプから可愛い車両が上ってくるところでした。
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高台に広がるゼーリスベルク村の中心部です。右手に見える教会の前を通って手前へ歩いてきました。この辺りから「チューリッヒ州の道」に入ります。チューリッヒ州は人口が多いので、この先しばらく道標にはお目に掛かれません。
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ゼーリスベルク村の中心部を過ぎると、見晴らしの良い小さな公園を経て、崖っぷちを走る車道を進んでいきます。道の左側に広い歩道が付けられているので歩きやすく、眼下にはウーリ湖の眺めが広がります。対岸の村はシージコン、右奥がフリューエレン方面です。
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間もなく見えてくるのがマリーア・ゾンネンベルク礼拝堂。17世紀に建てられた巡礼者用の小さな礼拝堂ですが、内部には美しい宗教画が壁一面に掛けられています。
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車道から外れて暫く林の中を進むと、再び断崖上の草地に出ます。湖の奥に見えるのがブルンネンの街。手前の眼下に見える草地が、歩き始めたリュトリの丘です。
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この先、道は一旦西へ向かい、暫くの間ウーリ湖が見えなくなります。代わって行く手に見えてくるのがゼーリスベルク湖。静かな雰囲気のある湖です。
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ゼーリスベルク湖を背後に見送って少し登ると、ベロルディンゲン城があります。お城と言うには少し小さいですが、元は16世紀に建てられた豪族の館らしいです。ドイツ語の説明版がありますが、残念ながら敷地内には入れません。この辺りから再び左手にウーリ湖を見下ろしながら歩きます。
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石段の道を下り、バウエンの村に入っていきます。この村は北西側を山に遮られて気候が温暖で、家々の庭や牧草地には草花がいっぱい。村の中心部にスイス国歌を作曲したアルベリック・ツヴィシックの生家があり、その前に同氏の胸像が立っています。
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ツヴィシックの生家は品の良いレストランになっていますが、値段も高め。湖畔に面したレストラン「シュッツェン」の方が流行っていたのでこちらに入り、地元淡水魚のフライと白アスパラガスを頼みました。ここで食べた白アスパラが今までで一番美味しかったです。
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バウエンから先は湖畔に沿った気分の良い遊歩道です。「グラールス州」・「ツーク州」を経て、「ベルン州の道」に入っていきます。岩壁が湖岸に迫る場所ではトンネルを幾つも通ります。
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「フリブール州」を経て「ソロトゥルン州の道」に入ると、ウーリ湖の南端が近いです。
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湖の南端を回って東へ向かうと、広々とした湿原が現れます。ロイス川がウーリ湖に注ぐ場所にできた三角州地帯で、自然保護区になっています。
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湿原の中央付近でロイス川を渡ります。この橋の中央が「バーゼル・シュタット準州の道」と「バーゼル・ラント準州の道」の境界になっています。
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間もなくフリューエレンの町に到着です。フリューエレン駅の殺風景な待合室で、地元出身の画家ハインリッヒ・ダニオット作の壁画「フェーンの嵐」を眺めながら、ブルンネン方面行きの電車を待ちました。
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