「夫婦で歩くスイスアルプス」

シュヴァルツコーゲル山ハイキング

2014年9月16日。前日と同じ「氷河行き」バスに乗り、レッテンバッハ氷河手前の分岐(海抜2,500m付近)で下車しました。ここは停留所じゃないんですが、前日にここで降りたハイカーがいたので真似してみたという訳です。運転手にお願いしたら問題なく停車してくれました。バスでは「パノラマヴェーク」コースを歩くという同胞のハイカーグループ(函館の中高年6人組と山岳ガイドさん1人)と一緒になりましたが、我が家がバス停じゃない場所で降りたので「何処へ行くんですか!?」と山岳ガイド氏が驚いていました(笑)。

車道の一段上に登ると草原の緩斜面が広がっていて、羊の群れがいました。カメラを構えたら次々にずんずん近寄ってきて…。後方に見える建物は冬季のみ営業しているレストラン「シュヴァルツコーグル」で、その背後の山はシュヴァルツゼーコーゲル(2,931m)です。

カメラを取り出そうとしたカミさんもあっという間に羊の群れに囲まれてしまい、走って逃げ出す羽目に…。レッテンバッハ氷河の奥に見える白峰がインネレ・シュヴァルツェ・シュナイト(3,367m)です。

レストラン「シュヴァルツコーグル」(海抜2,595m)の裏手へ逃げ込み、やっと一息。後方の山は右がオイセレ・シュヴァルツェ・シュナイト(3,255m)で、左奥が山頂にロープウェイ駅の建つガイスラッハコーゲル(3,056m)です。

広い道がスキーリフトに沿ってレッテンバッハカールの奥へ向かっていますが、そこから分かれて岩の多い斜面のトラバース道へ入ります。

再び幅広の道に合流して斜面を北へ登ります。写真右上がインネレ・シュヴァルツェ・シュナイトとレッテンバッハ氷河、中央左寄りがオイセレ・シュヴァルツェ・シュナイトで、その手前にバスで上ってきたレッテンバッハ谷を隔てて、先程通過したレストラン「シュヴァルツコーグル」の建物が見えています。

シュヴァルツゼーコーゲル(写真後方)とシュヴァルツコーゲルに挟まれた鞍部の分岐点まで登ってきました。ここで左折して西へ登ります。

鞍部の北東側にはシュヴァルツ湖(海抜2,799m)とロートコーゲル(2,947m)が間近に見えます。

鞍部から西側に見上げるシュヴァルツコーゲル。登山道は山頂近くに見えるスキーリフトの降り場へ向かって右手の尾根を登っていきます。

稜線上に出ると、右手(北側)にポレス谷を隔ててガイゲンカム連峰の眺望が広がりました。写真右がプイトコーゲル(3,345m)、中央に日陰になったゾンネンコーゲル(3,170m)、左にヴァッサータールコーゲル(3,252m)を経てクシュラップコーゲル(3,197m)です。

シュヴァルツコーゲル山頂(写真左)が近づくと、その右にチロル州最高峰のヴィルトシュピッツェ(3,768m)を中心とするヴァイスカム山群が見えてきました。

シュヴァルツコーゲル山頂への最後の登り道を振り返って。プイトコーゲルの右(写真中央)に見えているのはガイゲンカム連峰最高峰のホーエ・ガイゲ(3,393m)です。

プイトコーゲルのズームアップ。

ホーエ・ガイゲのズームアップ。

シュヴァルツコーゲル山頂(3,016m)に到着。立派な鉄製の十字架に付けられたボックスの中に記帳用のノートと記念スタンプが入っていました。夫婦でノートに記帳し、私は持参した手帳にスタンプを押しました。カミさんは着ていた白いシャツにスタンプを押してました(おぃおぃ…)。

シュヴァルツコーゲル山頂から眺めるヴァイスカム山群。写真左端から右へ順にリンカー・フェルナーコーゲル(3,277m)、最高峰のヴィルトシュピッツェ、写真中央のミッテルベルク氷河の奥にヒンテラー・ブロックコーゲル(左、3,628m)とペーターゼンシュピッツェ(右、3,472m)、ヒンテラー・ブルンネンコーゲル(3,440m)、フォルデラー・ブルンネンコーゲル(3,396m)の峰々です。ヴィルトシュピッツェとヒンテラー・ブロックコーゲルの間がシュフトコーゲル(3,471m)で、その更に手前にポレスコーゲル(3,035m)が見えています。

ヴィルトシュピッツェのズームアップ。中央手前の峰はレヒター・フェルナーコーゲル(3,300m)です。

リンカー・フェルナーコーゲルの左にレッテンバッハ氷河を纏ったインネレ・シュヴァルツェ・シュナイト。リンカー・フェルナーコーゲルの手前に重なっている黒い山がカールレスコーゲル(3,106m)で、その左側の鞍部が前日に上ったレッテンバッハヨッホです。レッテンバッハ氷河末端の駐車場も見えています。

シュヴァルツコーゲル山頂に着いた頃から急速に雲が湧いてきて視界が悪くなりました。長居は諦めて、来た道をシュヴァルツ湖畔へ下ることにします。目指すはロートコーゲル(写真左)とシュヴァルツゼーコーゲル(写真右)の間に見えているロートコーゲル小屋です。

シュヴァルツ湖畔から眺めるロートコーゲル。何とパラパラと霰が降ってきました。

冷たい霰や霙が降る中、大岩だらけのシュヴァルツ湖の南岸を東へ進みます。後方の左の頂が登ってきたシュヴァルツコーゲルです。

東に見える溜池に向かってガレた斜面の道を下って行きます。

スキーリフトに囲まれて建つロートコーゲル小屋が近づくと、霙も小降りになりました。左手の丘の上に礼拝堂が建っています。

ロートコーゲル小屋(海抜2,666m)に到着。小屋の内部は改装工事中のようで、外に隣接して建つ円形の仮設レストラン(写真右)に入りました。

レストランは混み合っていましたが、運良く1つだけ空いている窓際のテーブルがありました。私は白ビール、カミさんはラドラー(ビールのレモネード割り)を飲み、ソーセージ入りヌードルスープ(6.90ユーロ)と目玉焼き載せティローラー・グレステル(9.50ユーロ)をオーダー。どちらもボリューム満点で、ちょっと食べ過ぎでした…(汗)。

満腹になってレストランを出ると、霙は止んでいました。溜池の向こうがシュヴァルツゼーコーゲルで、その右奥が登頂したシュヴァルツコーゲル。写真右のロートコーゲルの山腹に見える道を下ってきました。

ロートコーゲル小屋からスキーリフトに沿った広い道を東へ下って帰路につきます。写真右はスキーリフトの「ハインバッハカール」山上駅(海抜2,573m)。

ゴンドラリフト「ギッキヨッホバーン」の山上駅(海抜2,284m)が見えてきました(写真右)。写真左に見えている小屋は、ホッホゼルデン地区から上ってくるチェアリフト「ロートコーグルバーン」の山上駅(海抜2,329m)です。

ギッキヨッホバーンのゴンドラ(写真右)に乗り込んでゼルデン村へ下りました。写真左に見えているのがホッホゼルデン地区のホテル群です。


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