「夫婦で歩くスイスアルプス」

ヘルンリ小屋 ハイキング

2005年9月21日、やっと待ちに待った快晴の日がやってきました。ゴンドラリフトをフーリで乗り換え、シュヴァルツゼーに降り立ちます。手前の白い礼拝堂の左に広がるのが文字通りの「黒い湖」。3日前に銀世界だった場所とはとても思えません。写真の右上端に月が出ています。

シュヴァルツゼーのゴンドラリフト駅から見たマッターホルン(標高4,478m)のアップ。目指すヘルンリ小屋がハッキリ見えます。(手前の大きな小屋はスキーリフトの「ヒルリ」ステーションで、ヘルンリ小屋はその上の小さい方)

シュヴァルツゼー湖畔に下りると、白い礼拝堂と山々が湖面に映って美しいです。正面やや左の高峰がオーバー・ガーベルホルン(4,063m)、右手奥の白い三角がヴァイスホルン(4,506m)。写真に入っていませんが左手にはダン・ブランシュも見えます。湖面に映える山々の姿を楽しめるのは、朝早く出掛けてきた人だけの特権。(陽が高くなると光線の方向が悪くなりますし、湖面が風で揺らぎやすくなります)

ヒルリまでは普通の登り道。広々としたヒルリを過ぎると急峻な岩山が迫り、岩壁に付けられた鉄柵の通路を渡るなど、いよいよ本番という雰囲気になってきます。
岩山の尾根まで登ると、再び北側の展望が開けます。暫くは平坦で快適な道。マッターホルンは北壁の氷河が美しいです。
再び登り道になる手前で、シュタフェルアルプに下る道を右に分けます。奥の山は左がダン・ブランシュ(4,357m)、右がオーバー・ガーベルホルン。
いよいよ最後の登り道が始まります。急な場所には頑丈なロープが設置されているので安心ですが、足許には降った新雪がカチカチに凍っていて、足を滑らせれば北壁を真っ逆さま〜です。
無事ヘルンリ小屋に到着。小屋の前のテラスは北風が遮られてポカポカ陽気。既に小屋は今夏の営業を終了していましたが、大勢のハイカーがのんびり日向ぼっこしていました。
小屋の裏手から岩場を登ると、この立派な小屋を見下ろすことができます。後方の山は正面がモンテ・ローザ、間にリスカムを挟んで右がブライトホルン。
もう少し奥へ登ると巨大な岩壁に突き当たります。素人ハイカーが登れるのはここまで。岩壁には黒いマリア像が設置されています。亡くなった登山者への祈念と思われるプレートも多数。
小屋付近からの展望。先ずは北西側のマッターホルン氷河とダン・ブランシュ。
北側の展望。左からオーバー・ガーベルホルン、ツィナールロートホルン(4,221m)、ヴァイスホルン。
北東方面のミシャベル山群。右の平らな頂がアルプフーベル(4,206m)、その左がテッシュホルン(4,491m)、更に左に最高峰のドーム(4,545m)。下はツェルマットの街。
東方向。左からアラリンホルン(4,027m)、リンプフィッシュホルン(4,199m)、シュトラールホルン(4,190m)。右から流れ下るのがフィンデル氷河。手前左は高級山岳ホテルのあるリッフェルアルプ、右はレストランのあるリッフェルベルク。
東南東方向。中央がモンテ・ローザ(最高峰のデュフールシュピッツェ4,634m)、右がリスカム(4,527m)。手前に向かって流れ下るのがゴルナー氷河。
南東方面。左がブライトホルン(4,164m)、右がロープウェイの通じるクライン・マッターホルン(3,884m)。手前はスキーゲレンデになっている上テオドゥル氷河です。

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