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おすすめハイキングコース (42)

【ヴァッハウ渓谷周辺(オーストリア)】


クレムス Krems an der Donau 〜 シュタイン Stein an der Donau (約1時間)
ヴァッハウ地方Wachauの玄関口の町クレムスの旧市街を散策するコースです。クレムス駅を出て北へまっすぐ進み、ホーアー・マルクト広場Hoher Marktを経て丘の上に建つピアリスト教会Piaristenkircheへ。ここからトンネルのような階段を下ればバロック調の内装が美しい聖ファイト(ウィトゥス)教区教会Pfarre St.Veit。その南側には市庁舎Rathausが建ち、少し西にクレムス博物館Museum Kremsがあります。市庁舎の南側で賑やかなオーベレ・ラント通りObere Landstraßeに出て西へ進みます。クレムス旧市街の西端に建つシュタイン門Steiner Torを潜り、市立公園Stadtparkの北縁を通って更に西進すると風刺画美術館Karikaturmuseumクレムス美術館Kunsthalle Kremsが現れます。その西側から先がシュタインの旧市街で、クレムス門Kremser Torを潜ってすぐ右手がゲットヴァイガーホーフGöttweigerhof。石畳のシュタイナー・ラント通りSteiner Landstraßeを西へ進むと聖ニコラウス教区教会Pfarrkirche St.Nikolausに至り、その北側の石段(写真)を登るとフラウエンベルク教会Frauenbergkircheの前から眺望が楽しめます。聖ニコラウス教区教会のすぐ西側が市庁舎前広場Rathausplatzで、この辺りがシュタイン旧市街の中心。更に西進してリンツ門Linzer Torを潜れば、その先に路線バスの停留所があります。時間があればルートを歩き通すだけでなく、沿線の教会や博物館・美術館をじっくり見学したり、レストランやカフェに入ったりしてゆっくり過ごしていただきたいところです。(2016年5月)


マウテルン Mautern an der Donau 〜 フェルディナント展望台 Ferdinandswarte 〜 ゲットヴァイク修道院 Stift Göttweig 周遊 (約3時間半)
上記シュタインの町の西端からマウテルン橋Mauterner Brückeでドナウ川の南岸へ渡ったところがマウテルン村です。ここから南へ歩けばゲットヴァイク修道院まで1時間余りで着きますが、我が家は先にドナウ川を見下ろす展望台へ立ち寄りました。マウテルン村から「聖ヤコブ巡礼路Österreichischer Jakobsweg」(帆立貝マークが目印)を辿って西へ進み、マウテルンバッハMauternbachの集落の西端で舗装道路を離れて森と畑の境目を更に西進すると、フェルディナント展望台への分岐があります。森の中を少し登ると岩場の上に建つ東屋(写真)が現れ、デュルンシュタイン方面からクレムス方面までの眺望を楽しむことができます。分岐まで戻ったら少し西へ歩いた後、案内標識に従って左折し、畑の中をオーバーベルゲルン村に向かって南へ。農道に出合ったら再び左折して畑の中を東へ戻ります。アム・ギリッツァーAm Giritzerの丘を越えた先の分岐で右手の道を選び、菩提樹の十字路Linde zu Baumgartenを直進すると、葡萄畑の中に建つ十字架の塔「ツェラークロイツZellerkreuz」を経て、谷底の道ツェラーグラーベンZellergrabenに入ります。これを抜けたところがフルト村Furthで、村内を走る鉄道線路を南へ潜った先から山道を登って山上のゲットヴァイク修道院に到着します。聖堂を見学した後は、美しい天井フレスコ画で有名な「皇帝の階段Kaiserstiege」を通って「アルトマンニザールAltmannisaal」や「タピストリーの間」等をご覧ください。テラスからの眺望が素晴らしいレストランでは当修道院所有の葡萄畑から造られたワインも味わえます。帰路は西斜面を下山し、シュタイナヴェークSteinawegの集落と「ツェラークロイツ」を経由してマウテルン橋まで歩いて戻りました。ゲットヴァイク修道院だけが目的でしたら、クレムス駅からフルト村まで鉄道を利用すれば(所要6分)、フルト・ゲットヴァイク駅から修道院まで徒歩20分余りです。(2016年5月)


デュルンシュタイン Dürnstein 〜 フェスル小屋 Fesslhütte 周遊 (約3時間)
ヴァッハウ渓谷で最も観光客に人気のあるデュルンシュタイン村の裏山を歩くハイキングコースです。クレムス駅前からドナウ川の北岸(左岸)を西進する路線バスに乗り、デュルンシュタイン村の中心部をトンネルで過ぎた先の西West停留所で下車します。少し戻るようにして村内への道に入ったら、すぐ左折してタールグラーベンTalgrabenという谷を北上します。家並みが途切れて山道に変わると間もなく分岐があり、直進しても構いませんが、ここは左折して西側の尾根へ登りましょう。春には菜の花スミレオオイヌノフグリ西洋ミミナグサ等が咲き乱れて楽しい登り道です。稜線上に出るとデュルンシュタイン村ドナウ川を一望でき、切り立ったフォーゲルベルクVogelbergの岩峰をトラバースして尾根伝いに北上すれば、やがてタールグラーベンからの道と合流してフェスル小屋に到着します。林に囲まれた気分の良いテラス席で休憩した後は、南東方向へ数分登って展望塔「シュタルヘンベルクヴァルテStarhembergwarte」から眺望を楽しむことができます。展望塔からシュロスベルクSchlossbergの尾根の西斜面を南下しますが、稜線上の岩峰群に迷い込んだりして道が分かりにくいので、フェスル小屋まで戻ってから向かう方が無難かも知れません。城壁を潜るとデュルンシュタイン城址Ruine Dürnstein(写真)で、かつて英国のリチャード獅子心王が幽閉されたことで有名な古城の廃墟に登り、ドナウ川デュルンシュタイン村オーバーロイベン村Oberloiben等の眺望をお楽しみください。城址から遊歩道を南へ下ると、デュルンシュタイン旧市街の東端にあたるクレムス門Kremser Torに出てきます。修道院Stiftの見学やレストランでの食事休憩、ドナウ河畔の散策等を楽しんだら、クレムス門の東側にある停留所からバスに乗れますが、その上手にある鉄道駅からヴァッハウ鉄道に乗り込んだり、優雅にドナウ川の遊覧船を利用するのも良いでしょう。(2016年4月)


ザンクト・ローレンツ St.Lorenz 〜 ゼーコップフ山頂 Seekopf 〜 オーバーベルゲルン Oberbergern (約5時間半)
上記デュルンシュタイン村の西(上流)にあるヴァイセンキルヒェン村Weißenkirchenから渡し船ドナウ川の対岸へ渡ったところがザンクト・ローレンツです(クレムス駅前からドナウ川の右岸を走る路線バスに乗っても行けます)。その背後に迫る山塊シュタイニゲ・リースSteinige Riesには大岩が点在していて、自然保護区になっています。ザンクト・ローレンツの教会の裏手から山道に入り、眺望の良い「平和の十字架Friedenskreuz」とファーネンヴァントFahnenwandの大岩を経て、松林越しの展望所から東へ登ります。道が南へ向かうと間もなくヒルシュヴァントHirschwandの大岩が現れ、脇道に入って東側へ廻り込めば、この大岩の頂上へ登って眺望を楽しむことができます。ヒルシュヴァントのすぐ南が山塊最高所のゼーコップフ山頂で、ここには木製の展望塔(写真)があり、より簡単にドナウ川の眺望を得られます。ゼーコップフから更に南下し、リュールスドルフ湖Rührsdorfer Seeを経由してアーデレ小屋Adelehütteへ下った後、登り返してヘルンプラッツルHerrnplatzlとツァイリングマイスヘーエZeilingmaißhöheを通り、クロイツベルク峠Kreuzbergへ。ここから西のドナウ河畔へ下る道や、南のマリア・ラングエック村へ向かう道が分岐していますが、最も近いのは牧草地の中を東のシェンケンブルン村Schenkenbrunnへ下る道です。シェンケンブルン村からクレムス行きのポストバスに乗れますが、我が家は待ち時間があったので東のオーバーベルゲルン村まで更に1時間弱歩きました。(2016年5月)


オーバーアルンスドルフ Oberarnsdorf 〜 ホーアー・シュタイン Hoher Stein 〜 マリア・ラングエック Maria Langegg 〜 アックシュタイン Aggstein (約4時間半)
ドナウ川の右岸(東側)に広がるブナの森、ドゥンケルシュタイナーヴァルトDunkelsteinerwaldを歩くコースです。起点になるオーバーアルンスドルフの船着場まではクレムス駅前からドナウ川の右岸を走る路線バスに乗って約30分ですが、この路線は2時間毎の運行なので、タイミングが悪ければドナウ左岸の路線バスをシュピッツ村Spitz船着場で降りて渡し船(ケーブルフェリー)Rollfähreで対岸へ渡る手もあります。河畔に広がる葡萄畑を突っ切り、山裾に建つ十字架塔「グラウバークロイツGlauberkreuz」の脇からブッヒェンタールBuchentalという谷間の林道を登ります。林道が大きくカーブするところに分岐があり、ここで左手の道を暫く進んだ先から急斜面を登ると、切り立った岩の先にホーアー・シュタインという大岩が聳えていて、その頂上から眺望を楽しむことができます。林道の分岐まで戻って南へ直進し、エルンストホーフErnsthofの一軒農家を経て、再び現れる分岐で右手の道を選んで谷間を下ればマリア・ラングエック村です。かつての領主の館にあるレストラン「ラングエッカー・ホーフLangegger-Hof」で食事休憩したら、南へ少し登って「病人を救う聖母マリア像」が祀られた巡礼教会Wallfahrtskircheで美しい天井画等をご覧ください。村へ下ってきた道を少し戻り、分岐で左手の林道に入って西へ進んでいくと、アックシュタイン城址Burgruine Aggstein(写真)に至ります。展望台から古城の姿やドナウ川ブナの森の眺望を堪能した後は、レストランや展示棟を覗き、ドナウ川を見下ろす城郭跡を回遊して歴史に思いを馳せてみましょう。城址からドナウ河畔へ下ったところにバス停がありますが、少し北(下流)へ歩くと広いテラス席を持つレストランがあり、その前からも路線バスに乗れます。このコースを歩き通すのが長いとお感じの方は、クレムス駅前始発のポストバスでマリア・ラングエック村まで入って後半部分だけお歩きになれば、1時間半ほどのハイキングで済みます。(2016年5月)


ミュールドルフ Mühldorf 〜 ヤウアーリング山頂 Jauerling 〜 マリア・ラーハ Maria Laach am Jauerling 〜 アックスバッハ・マルクト Aggsbach Markt (約5時間)
ヤウアーリングはヴァッハウ渓谷の西側に位置する標高1,000mに満たない山ですが、ヴァッハウ地方の最高峰です。我が家はその北側山麓の谷シュピッツァー・グラーベンSpitzer Grabenの奥にある村ミュールドルフから登りました。シュピッツ村経由のバスをミュールドルフ村の中心停留所Ortsmitteで下車し、少し谷奥(西)方向へ歩いたところで左折して(案内標識を見落としやすいのでご注意ください)、山道に入ります。30分程登るとトレニングTrenningという小山の頂に達し、東にシュピッツァー・グラーベンの谷、西にグローサー・ベルク、南に目指すヤウアーリング山の眺望を楽しめます。トレニング山の南麓へ下ってトゥルンThurnの集落を通過し(トレニング山へ登るのが嫌なら、ミュールドルフ村から山麓の道を歩いてトゥルンへ来ることもできます)、針葉樹林帯を登り詰めれば、ヤウアーリング山頂の直下に建つレストラン「自然公園小屋Naturparkhaus」(写真)に至ります。広いテラス席ドナウ川を見下ろしながらの軽食休憩をどうぞ。レストランの上手に「偽の山頂Falscher Gipfel」があり、そこから南へ少し進んだブルクシュトックBurgstockには木造の展望塔Aussichtswarteが建っていて眺望を楽しむことができます。ブルクシュトックから林道を南へ1時間ほど緩やかに下ればマリア・ラーハ村です。中心広場に面して建つ巡礼教会Wallfahrtskirche主祭壇の精巧なレリーフや「6本指の聖母マリア像」で有名です。マリア・ラーハ村からメルク行きのポストバスに乗れますが、我が家が歩いた日は平日の休校日だったらしくバス便が無かったので、仕方なく更にシュラウビングSchlaubingゼープSeebの集落を経由してドナウ河畔のアックスバッハ・マルクト村まで約1時間半歩きました。なお週末・祝日にはシュピッツ村またはエマースドルフ村からヤウアーリング山頂直下を経由するバスも運行されていて、殆ど歩かなくてもヤウアーリング山へ登ることができます。(2016年5月)


エマースドルフ Emmersdorf an der Donau 〜 ランテンベルク Rantenberg 〜 メルク Melk (約2時間半)
ヴァッハウ鉄道の終点エマースドルフは、大修道院があるメルクの町とドナウ川を挟んだ対岸にあります。バスに乗れば10分ほどで行ける距離ですが、これは西へ大きく迂回しながら歩く「ヴァッハウ世界遺産トレイルWelterbesteig Wachau」のハイキングコースです。先ずエマースドルフ駅の西側にある高架橋を潜って北へ緩やかに登り、右手の谷の向こうに教会を眺めつつ、レストラン「ローテンホーフ城Schloss Rothenhof」の脇から西寄りに進んで森の中へ入ります。森を抜けるとロバ牧場「ヴァッハウアー・エーゼルアーベントイアーWachauer Eselabenteuer」を経て、木造の鐘楼Glockenturmが建つランテンベルク村に至ります。ここから進路を南へ変え、ダッハベルクDachbergの丘を越えてハインHainの集落へ。廃線の線路を渡って南へ下り、ルーバーエック城Schloss Lubereggの前を通ってドナウ河畔に出ます。中洲に渡って西へ進むとメルク水力発電所Donaukraftwerk Melkが現れますので、この堰の上を通ってドナウ川の南岸へ渡り、河畔の遊歩道を東へ戻ります。案内標識に従って右折すると、聖レオポルト橋St. Leopold Brückeメルク川を渡ってメルク旧市街に到着です。ハウプト広場Hauptplatz周辺のレストランハウプト通りHauptstraße沿いのカフェ等で食事休憩した後、この通りの東から階段を登ってメルク修道院Stift Melk(写真)へ。大理石の広間Marmorsaal、図書館、聖堂等の館内を見学したら、テラスからの眺望や、立派なパヴィリオンGartenpavillonが建つ庭園の散策も忘れずに。クレムス方面へ戻る路線バスは旧市街の南にある鉄道駅の前から発着します。ドナウ川の遊覧船の乗場はメルク川沿いを下流へ進んだ先にあります。(2016年5月)



【冬のゼメリング峠周辺(オーストリア)】


ヒルシェンコーゲル山頂 Hirschenkogel 〜 ゼメリング峠 Semmering (ソリ滑りで約15分)
ウィーン中央駅からグラーツ方面行きの特急電車に乗れば、ゼメリング駅まで直通で所要約1時間15分です。駅から峠の上にあるゼメリング村までは急な坂道を20分ほど登らなければなりませんが、ピーク・シーズンには無料のシャトルバスも運行されています。ヒルシェンコーゲルは峠の南側にある山で、「ツァウバーベルクZauberberg」の愛称が付けられています。ゼメリング村の中心部からゴンドラリフトが山頂直下まで通じていて、北側斜面に幾筋ものスキーゲレンデがありますが、山頂へ蛇行して上る林道が冬にはソリ滑り専用コースになるため、ソリ滑りを楽しむ人も多いです(ソリは山麓駅の隣で借りられます)。コースは長さ3qで比較的短いですが、ゴンドラリフトの山麓駅まで直接滑り下れるので、リフトの回数券か乗り放題切符を買って繰り返し滑るのがオススメです。山頂駅の近くには展望塔とレストラン「リヒテンシュタインハウスLiechtensteinhaus」(写真)が建ち、クロスターヴァッペンを主峰とするシュネーベルク山塊や、ホイクッペから長く連なるラックス山塊を美しく眺められます。山頂レストランが満席だったら、ソリ滑りコースの途中に「エンツィアン小屋Enzianhütte」という別の小さなレストランもあります。スノーシューがあれば、山頂駅から尾根伝いにゾンヴェントシュタイン山頂Sonnwendsteinまで往復するウィンター・ハイキングも楽しめます。(2020年1月)


ゼメリング峠 〜 ヴォルフスベルクコーゲル Wolfsbergkogel 〜 ゼメリング駅 Bahnhof Semmering (約2時間)
ゼメリング峠の北にある展望台を周遊する散策コースです。ゼメリング村の中心部から小さなゲレンデを左手に見ながら北上するとホッホ通りHochstraßeに入り、巨大な「ホテル・パンハンスHotel Panhans」の前を通過します。その先には「聖家族教会Pfarrkirche zur Heiligen Familie」があり、右手にゾンヴェントシュタイン等を眺めながら進むと「ズュートバーンホテルSüdbahnhotel」が近づいてきます。この歴史的建造物の前へ下り、更に北上すればヴォルフスベルクコーゲルの展望台(写真)に至ります。北西側にラックス山塊と特徴的な岩山のポレロスヴァントが眺められ、その下を走るゼメリング鉄道の高架橋と共に旧20シリング紙幣に描かれていた構図のため「20シリングの眺望20-Schilling Blick」と呼ばれています。北側にはブライテンシュタイン村、北東にはヴァインツェットルヴァントの岩壁が見下ろせます。展望台から東へ少し歩くと木製の展望塔「ドッペルライター展望所Doppelreiterwarte」があり、ラックス山塊ポレロスヴァント方面の眺望は同様ですが、ヴァインツェットルヴァントの背後にシュネーベルク山塊が顔を出し、南のゼメリング峠方面も眺められます。展望塔から南へ歩けばヴォルフスベルクコーゲル駅に出て(各駅停車しか停まりませんがここから電車に乗ることもできます)、そこからカルトナーコーゲル高架橋Kartnerkogel Viaduktの下を通って岩山を回り込むと、小さな公園「ゼメリング子供駅Kinderbahnhof Semmering」があります。更に線路沿いに南下すればゲーガ技師の記念碑が建つゼメリング駅に到着します。(2020年1月)


ラックスアルム Raxalm 〜 オットー小屋 Ottohaus 〜 ヘレンタール展望台 Höllentalaussicht 周遊 (約2時間)
ラックスRaxはゼメリング峠の北西にある山塊で、通年運行されているロープウェイで上ることができ、山頂が高原状になっているため冬も手軽にハイキングを楽しめる場所です。最寄駅はパイエルバッハ・ライヒェナウPayerbach-Reichenauですが、ウィーン方面から特急電車で来る場合は途中のヴィーナー・ノイシュタット駅Wiener Neustadtで普通電車に乗り換えてください。蒸気機関車等が展示されたパイエルバッハ駅前からプラインPreinまたはシュヴァルツアウSchwarzau方面行きのバスに乗り、ヒルシュヴァング村Hirschwangを過ぎた先の「ラックスザイルバーンRaxseilbahn」停留所で下車すると、坂道を登った先にロープウェイ乗場があります(ヒルシュヴァング村にはパイエルバッハ駅から軽便鉄道「ヘレンタールバーンHöllentalbahn」も通じていますが、冬季は運行されていません)。ロープウェイの山上駅には山岳ホテル「ラックスアルム」が併設されていて、南側のテラスからゼメリング峠方面を一望できます。ここから西へウィンター・ハイキングコースが延びていて、「ガッタールクロイツGatterlkreuz」という十字架の立つを越えると、ヤーコプスホルンの直下にオットー小屋が見えてきます。窪地の縁を巻くように進めば、ロープウェイ山上駅から約40分でオットー小屋(写真)に到着です。小屋のテラスからはシュネーベルク山塊を美しく眺められ、南側の断崖上にある「フィルマ・ハイト展望台Vilma-Haid Aussicht」からはライヒェナウ村ゼメリング峠方面シュトゥールエック山プレトゥルアルペ尾根等の眺望を楽しむことができます。小屋での軽食休憩後は来た道を戻りますが、時間があれば小屋の北側にある分岐「プラーターシュテルンPraterstern」から北へ進んでみましょう。グロックニッツァー小屋Gloggnitzer Hütte方面への道を左へ分けた先に「ヘレンタール展望台」があり、ここから見下ろすグローセス・ヘレンタールの谷やシュネーベルク山塊も印象深いものがあります。オットー小屋からヘレンタール展望台までは片道20分くらいです。(2020年1月)



※ 各コースの標題末尾の括弧内は、歩行に要した時間です(施設の見学や休憩等に費やした時間を含んでいません)。

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