【冬のインスブルック周辺(オーストリア)】 ガルミッシュ・パルテンキルヒェン市街散策 Garmisch-Partenkirchen (ドイツ、約2時間) ドイツ南端に位置する町ガルミッシュ・パルテンキルヒェンは、ドイツ最高峰ツークシュピッツェの登山口として知られる山岳リゾートで、ミュンヘンから電車で約1時間半、インスブルックから同1時間20分の距離にあります。我が家はミュンヘンからインスブルックへ移動する途中で滞在しました。鉄道駅の西側がガルミッシュ地区で、オリンピア通りOlympiastraßeを北へ歩いていくと観光案内所のあるリヒャルト・シュトラウス広場Richard-Strauss Platzに出ます。広場の奥にある入口から公園Kurparkを横切り、橋を渡ってブルク通りBurgstraßeを北へ進めばガルミッシュ古教会Alte Kirche Garmischに至ります。橋の手前まで戻って川沿いに右手へ進むとアッシェンブレンナー博物館Museum Aschenbrennerがあり、陶磁器・アンティーク人形・クリッペ(聖誕飾り)等のコレクションを見学できます。川沿いの道を西へ歩いた先の屋根付き木橋を渡って南へ進むと聖マルティーン教会Pfarrkirche Garmisch St. Martinの脇に出て、ここから東側がガルミッシュの中心街ですので屋台のグリューヴァインやカフェを楽しみましょう。シャモニー通りChamonixstraßeを東へ直進して線路を越え、パルテンキルヒェン地区に入ります。道なりに南下して鉄道駅の前から駅前通りBahnhofstraßeを東へ歩いていくと、市庁舎Rathausの前を経てパルテンキルヒェン地区の中心街ルートヴィッヒ通りLudwigstraßeに至ります。その中ほどに建つ聖母被昇天教会Pfarrkirche Partenkirchen Maria Himmelfahrt(写真)を見てから駅へ戻ります。(2011年1月) ザンクト・ペーター St.Peter 〜 イグルス Igls 〜 アドランス Adrans (約3時間) インスブルックの南に位置する高台の村々を歩くコースです。インスブルック中央駅前のバスターミナルからシュタイナッハSteinachまたはマトライMatrei行きの路線バスに乗り、約20分後にエルベーゲン村Ellbögen手前のザンクト・ペーター教会前で下車します。教会はヴィップ谷に張り出した高台に建っていて、谷の向こうにシェーンベルク村やシュリッカー・ゼーシュピッツェ等の山々を美しく眺められます。ここから我が家はバス道を戻って歩き始めましたが、上手の静かな道を北へ向かう方が良いでしょう。ルックシュライン橋Ruggschreinの手前で車道に合流しますが、すぐ右手の森の中へ遊歩道「シュペックバッハーヴェークSpeckbacherweg」が分かれています。眼下にパッチ村Patschが見えてきたら、遊歩道の分岐を左へ下って村に入り、村の中心部を北へ抜けて広大な牧草地の中へ入っていきます。間もなく道が三方に分かれます。中央の道でも構いませんが、オススメは高台を通る右手の道(写真)。正面にノルトケッテ連峰、左手前方にミーミンガー山群、左手後方にシュトゥーバイ谷奥の山々を眺めながら爽快に歩いて行けます。徐々に緩やかな下り道となって森の脇を通り、イグルス村に到着します。お天気が良ければ、教会の先を少し上った乗場からロープウェイに乗ってパッチャーコーフェルPatscherkofelに上りましょう。山頂駅のレストランで食事休憩ができますし、インスブルック市街を一望できるのは勿論、ベッテルヴルフ、ノルトケッテ連峰からツークシュピッツェ、シュトゥーバイアー・アルペンに至る山々のパノラマを楽しめます。ロープウェイでイグルス村に戻ったら、路面電車の軌道に沿った遊歩道を東へ進みます。ランス湖Lanserseeの脇を通過し、路面電車が左へカーブする地点で直進すればアドランス村は近いですが、我が家は一旦右折してランス村Lansに立ち寄ってからアドランス村へ下りました。歩き足らなければ、ランスの東隣の村ジシュトランスSistransから再び「シュペックバッハーヴェーク」を辿ってリン村Rinnを目指しても良いでしょう。コース上のどの村からもインスブルック行きの路線バスに乗れます。(2011年1月) グリンツェンス Grinzens 〜 アクサムス Axams 〜 ビルギッツ Birgitz (約2時間) / ゲッツェンス Götzens 〜 ナッタース Natters (約1時間) インスブルックの南西に位置する高台の村々を訪ねる散策コースです。インスブルック中央駅前のバスターミナルから15分毎(週末は30分毎)に出ている路線バスに乗って約30分でグリンツェンス村に到着します。終点のバス停で下車して村の上手の道に上ると、東のベッテルヴルフから正面のゾールシュタイン、ライター・シュピッツェ等に至るカールヴェンデル山群の山々と、西にはドイツ国境のヴェッターシュタイン連峰までを一望することができます。バス停に戻って東へ進むと、グリンツェンス村の中心を経てゼンダースバッハ川の谷が現れます。坂道を下って川を越え、平原の中の道を東へ直進します。正面にパッチャーコーフェルやケラーヨッホ、左背後にミーミンガー山群の山々を眺めつつ歩き、アクサムス村に至ります。ここから車道を直進すればビルギッツ村は近いですが、我が家はアクサマーバッハ川沿いの遊歩道を一旦北へ下り、クリステン村Kristenの手前で右折して林の中の坂道を登り返すルートで回り道をしました。坂道を登り切ると再び平原が広がり、右手にゼルライン谷方面の山々が眺められます。やがて小さな礼拝堂(写真)の脇を通ってビルギッツ村に入っていきます。歩き足らなければ東隣のゲッツェンス村を抜けて更に東へ。我が家はノイ・ゲッツェンスNeu-Götzensの集落を経由しましたが、北寄りのナッタース湖Natterer Seeの畔を通る道の方が良さそうです。どちらの道もティーフェン谷Tiefentalを通ってナッタース村に至ります。グリンツェンス村からナッタース村まで歩き通せば3時間半くらいでしょう。ナッタース村の東端に駅があり、トラムに乗ってインスブルックに下れます。またゲッツェンス村までのルートはいずれもインスブルック〜グリンツェンス間のバス路線沿いですので、疲れたらいつでもバスに乗り込むことができます。(2011年1月) グリンツェンス 〜 ケマーター・アルム Kemater Alm (復路ソリ利用で往復約2時間半) 上記グリンツェンス村からゼンダース谷Senderstalを南へ遡る道は冬季に車両通行止めとなり、長さ6km弱のソリ滑りコース(写真)になっています。但し、ソリ滑りの起点となるケマーター・アルムまでの交通手段はありませんので、ソリを引き摺りながら2時間余り坂道を登っていくことになります(ソリはアクサムス村やゲッツェンス村のスポーツ用品店で借りられます)。グリンツェンス村の上手から谷に入り、谷奥にカルクケーゲル山塊を眺めつつ幾つかの休憩小屋を見送って登っていくと、徐々に森が途切れて背後にライター・シュピッツェ等の山々の眺望が広がってきます。急峻な岩山のカルクケーゲル山塊側となだらかな西尾根側の2つの谷が合流する地点にケマーター・アルムの山小屋レストランがあり、美味しい料理やビールを楽しむことができます。休憩後は登ってきた道をソリで一気に下ります。カーブや斜度の変化が少ない道ですので、一度も立ち止まることなく僅か15分ほどでグリンツェンス村の上手まで滑り下ることができます。(2011年1月) テルフェス・イム・シュトゥーバイ Telfes im Stubai 〜 フルプメス Fulpmes 〜 ノイシュティフト Neustift (約2時間) インスブルックの南西に延びるシュトゥーバイ谷を散策するコースです。インスブルック中央駅前からトラムに乗って1時間弱、終点フルプメスの2駅手前にあるテルフェス村で下車します。上手の道をカルクケーゲル山塊を眺めつつ谷奥側へ歩いていくとプレーフェンPlövenの集落に至り、橋を渡って川沿いを下ればフルプメス村です。村の中心部にある教会や博物館を訪ねたら、再び山裾の道を谷奥へ。途中にあるホテル「グレーベンホーフGröbenhof」ではゼルレス山を眺めながらの食事休憩がオススメです。展望の良い高台の道はピンニス谷奥のキルヒダッハシュピッツェ山を正面に眺めながら徐々に下り、ネーダーNederの集落でルエッツ河畔に出ます。河岸の遊歩道(写真)を上流へ辿れば、牧草地の平原(振り返るとノルトケッテ連峰が綺麗)とエルファーシュピッツェ行きのゴンドラリフト乗場を経て、リゾート村として賑わうノイシュティフトに到着します。ノイシュティフト村からはインスブルック行きの直行路線バスが出ています。(2011年1月) キュータイ Kühtai 〜 グラーフ・フェルディナント小屋 Graf-Ferdinand-Haus (往復約1時間) / レンゲンタール貯水湖一周 Speicher Längental (約1時間) キュータイはインスブルック西方のゼルライン谷を遡った先の峠に位置するスキー・リゾートで、インスブルック駅前始発の直通バスに乗れば約1時間半で到着します(我が家はグリンツェンス村に滞在していたので、アクサムス村経由のバスでケマーテン村Kematenに出て、そこからこのバスに乗り換えました)。西のエッツ村Oetzからのバス(所要約40分)もありますが、共に便数が少ないので発車時刻をお確かめください。峠のバス停から車道を少し西へ下ると、南側にドライ・ゼーンDrei Seen行きスキーリフト乗場があり、その脇からリフトの下を進む遊歩道に入ります。道は間もなく右へ折れ、ノイナーコーゲル山の右に見えるフィンスタータール貯水湖のダムに向かって折り返しながら登っていくと、グラーフ・フェルディナント小屋に至ります。小屋の眺望の良いレストランで食事休憩をどうぞ。道は小屋の先にも続いており、キュータイ村(写真)やレッヒターラーアルペンの眺めを楽しめますが、ダム直下のトンネルが閉鎖されていてダムの上には行けませんでした。リフト乗場まで戻って(ソリがあれば滑って下れます)車道を更に少し西へ下るとドルトムンダー小屋Dortmunder Hütteがあり、その西側にレンゲンタール貯水湖が現れます。こちらは気軽に湖畔の遊歩道を一周でき、湖面に映るツヴェルファーコーゲル、ノイナーコーゲル、ピルヒコーゲル等の山々を楽しめます。(2011年1月) ※ 各コースの標題末尾の括弧内は、歩行に要した時間です(施設の見学や休憩等に費やした時間を含んでいません)。 |