投稿者: おーと(管理人)
投稿日時: 25/10/14 17:10:56
この機会に、地名の片仮名表記に関する日頃の悩みを以下に幾つか挙げさせていただきます。私はドイツ語もフランス語もちゃんと学んだことが無く(ずっと昔に大学で学ぼうとしたんですが両方とも1ヶ月持たず挫折しました)、拙サイトにおける現在の表記が妥当である自信は全くありません。皆さまから何らかのご意見・ご教示を頂戴できましたら幸いです。
【er】
スイスでは原則「エル」と表記し(例:「アンデルマット」「カンデルシュテーク」)、他国では原則「アー」(アクセントのある場合「エア」)と表記しています(例:「ナウダース」「エーアヴァルト」)。但し「〜の」という意味合いが強い「er」はスイスでも「アー」で表記します(例:「レンツァーハイデ」「フィーシャーアルプ」)。標準ドイツ語の「r」は喉で発音するため母音に同化しやすいのに対し、スイスドイツ語の「r」は舌先音になる傾向があるから、というのが何となくの根拠です。
【chと-(i)g】
一般的には「ハ行」で表記されることが多いですが、スイスでは「k」の代わりに用いられることも多く、その場合は「カ行」で表記しています。ドイツ語では喉で発音される子音のため、元々「k」に近い音ではあります。
【二重子音】
ドイツ語で同じ子音が2つ並ぶ場合、その前の母音を短く発音する記号であって、子音を長く発音する訳ではありませんが、拙サイトでは敢えて二重子音で表記している場合があります(例:「ブルンネン」「ツヴァイジンメン」「ロイッテ」)。日本人は子音を弱く発音する傾向があり、それが相手に伝わりにくい一因になっている気がするので、子音を強調する効果はあると思ってます。スイスドイツ語では一般に「ワ行」で発音される「w」を敢えて原則「ヴ」で表記しているのも同じ理由からです。
【öとe】
拙サイトでは「ö」も「e」も「エ」で表記しています(それが一般的だとは思います)が、実際には「ö」は「ウ」に近く聞こえますし、アクセントのある「e」は「イ」に近く、アクセントの無い「e」は殆ど発音されません。実際の語感と違うなぁ…と常に感じてます。
【語末のb・d・g】
無声化させて「プ」「ト」「ク」で表記していますが、その後に「アルプ」や「エック」といった母音で始まる語が続く場合もそれで良いのか悩みます。「シュワルツィー」と聞こえる池を「シュヴァルツゼー」と表記している以上は、単語を区切って「ブラントアルム」と書いても良いじゃないかと強弁してみますが、実際の発音からはかけ離れているかも…。まぁ現地の方々からすれば「ゆっくり発音すれば自然と無声化するけど、どうでも良いじゃないか」ってところかも知れません。